Mi-24 さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
人との繋がり、心の温もりを求める者逹の物語
一人は寂しい。人が恋しい。家族が欲しい。
温もりを求めてさ迷い歩く、人と妖怪の物語。
主人公の結界師、墨村良守が素晴らしい。
最初は同僚の雪村時音に恋い焦がれる只の子供だったが、様々な出来事を通して学び成長する。
上手く行かない仲間との関係。
「嫌いだ。あんな奴!」などとそっぽを向かず、反発しながらも相手を知る事で、歩み寄ろうとする。
絶対に受け入れられない辛い現実。
「どうすれば良かったのか?」
「もっと出来る事があったのではないか?」
救いを求めて答えのない問題に思い悩むも、現実から逃げずに未来を向いて立ち上がる。
現状で満足する事なく、最善の手を求めて努力し続ける。
良守は、自分に芯があり器が大きい強い人だ。
黒芒楼の火黒の揺さぶりに全く動じず、逆に火黒の心の弱さを見抜くのは痛快だった。
黒芒楼の統括者、白(びゃく)の話しも良かった。
白と彼の元妻リサ。白の友人、松戸の三人。
それぞれの事情や想いがあり、誰が悪いとかの単純な善悪で割り切れない話し。
物悲しいが心に残る。
白と黒芒楼の主・姫の最後も、印象的で思い出深くて良かった。
結界師関係の人達と、黒芒楼の妖怪逹。
自分の居場所を求めてさ迷い歩き、救いを求めてもがき苦しむ。
人間くさい彼等が織り成す物語りは、とても魅力的で面白かった。
最後に心に残ったセリフを一つ。
「結界術の本質は破壊ではない。人を守り、繋がりを創るものだ!」