U さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
A. ネタバレ注意 – どう生きるか。どう稼働するか。
WIT STUDIO制作のオリジナルアニメ
原案:長月達平(リゼロ)、梅原英司 キャラデザ;loundraw(原案)、高橋裕一
100年後にAIが起こす暴走を阻止するためAIの発展を止めようと奮闘する2体のAIの活躍を描くSFヒューマンドラマ
<メモ>
1話冒頭、AIが人を殺すというショッキングな映像から始まり、
100年後に起こるその事件を防ぐためにAIが活躍する話という概要が早々に分かるのですがそれでも面白かった。
100年のAIの人生?が描かれるので話が壮大ですが1クールで綺麗に収めたと感心します。
こんなに感情豊かで人間のために活躍してくれたヴィヴィにこちらも感情移入してしまい、最後泣いてしまいました。
ヴィヴィとマツモトには「お疲れ様」と声をかけたいです。
100年後の事件を阻止するため、人間とAIの歴史の転換期にヴィヴィが関わることで悪化していく。
・「AI命名法」を阻止するため相川議員を助けたことで、逆に一歩進んだ「AI人権法」ができてしまう。
・宇宙ホテル「サンライズ」落下の犯人となるはずだったエステラが人類を救った英雄に、そのせいでAIの開発が進む。
・AI技術発展のためメタルフロートが着工、管理AIには博士と結婚するはずだったグレイスが選ばれる。
歴史補正をしているラスボスが{netabare} アーカイブ {/netabare}だったのですが、
松本博士がその事実を知ってたらもっと楽に未来を変えられたんでしょうね。
{netabare}マツモトはアーカイブでヴィヴィに自分が送られた理由を説明していたのでアーカイブも100年後に起こる事件の事は分かったと思うけど、歴史を正史に戻したということはマツモトが登場した時には100年後に人類を滅亡しようと決めていたんだろうか? {/netabare}
垣谷ユウゴが命令に背いて人を助けて自爆し自分を悲しませた教師AIを恨んだり、歌姫なのに人を助けようとするヴィヴィを破壊しようとする思考が理解できなかったです。
<主要登場人物>
・ヴィヴィ:種﨑敦美 史上初の自律人型AI 「ディーヴァ (Diva) 」の愛称
(歌唱 八木海莉)
・マツモト:福山潤 松本博士が開発したAI サイコロ状の立方体 テディベアに入り動くことも
・エステラ:日笠陽子 宇宙ホテル「サンライズ」で働く人型AI ヴィヴィのシスター機
(歌唱 六花)
・エリザベス:内山夕実 エステラの妹機 テロリスト集団「トァク」に利用されている人型AI
(歌唱 乃藍)
・冴木タツヤ:小野賢章 歴史上初めてAIと結婚した研究者
・M00205:福島潤 海上無人プラント「メタルフロート」の土木作業用AI
・オフィーリア:日高里菜 小劇場の妖精と言われている歌姫AI ヴィヴィのシスター機
(歌唱 acane_madder)
・アントニオ:小山力也 オフィーリアのサウンドマスターAI
・アーカイブ:大原さやか AI集合データベース
・松本修博士:子安武人 マツモトを開発したAI研究者
・霧島モモカ:富田美憂 ヴィヴィのファンの少女
・垣谷ユウゴ:新垣樽助 テロリスト集団「トァク」のメンバー 何度もヴィヴィに助けられる
・垣谷ユイ:朝井彩加 トァク」の穏健派のリーダー
<ストーリー>
1つの使命を与えられたAIが人間のために動く世界。
テーマパーク“ニーアランド”の小さなステージで歌唱するAIヴィヴィは「歌でみんなを幸せにする」という使命を持つ史上初の自律人型AI。
個体名はディーヴァ (Diva)だが人間の少女モモカにはヴィヴィと呼ばれている。
そのモモカと約束したメインステージに立つという目標を持っている。
2061年 ある日倒れたヴィヴィはAI集合データベースのアーカイブで"マツモト"と名乗るプログラムと出会う。
マツモトから「100年後の未来から送られて来た。AIの過剰な発展を止め100年後に起こる人間とAIとの戦争を回避するため力を貸して欲しい。」と告げられ100年後の映像を見せられる。
そこでは世界中のAIが暴走し人間に対し武力行使していた。
マツモトによるとヴィヴィはまもなく初の自律型AIとして博物館で保管されるため100年後にも完璧な形でボディが残っておりプログラム(マツモト)転送機体に選ばれたようだ。
こうしてAI史におけるいくつかの転換期を是正し100年後の「AIによる人類抹殺事件」を阻止する計画、「シンギュラリティ計画」に協力していく。
2061年 (残り100年) No.1シンギュラリティポイント 「相川ヨウイチ襲撃事件」
「AI命名法」(AIに人権を与える)を推進している相川議員(加藤将之)をテロリスト「トァク」から守る。
議員が殺されたことで「AI命名法」が可決したからだ。
が、ヴィヴィに助けられた議員により「AI命名法」より進んだ人権を保障する「AI人権法」という法が可決されてしまう。
2076年 (15年後 残り85年) No.2シンギュラリティポイント 「落陽事件」
AIの能力で宇宙開発が進み観光業が盛んになる中起こった宇宙ホテル「サンライズ」落陽事件の阻止。
AIが「サンライズ」を地球に落下させたとして人間がAIに対する不信感を抱くきっかけとなった事件。
犯人とされる「サンライズ」のオーナーでヴィヴィの妹機AIエステラを破壊するためホテルに従業員として潜入する。
が、ホテル落下はテロリスト集団「トァク」がエステラの妹機AIエリザベスを使って起こした事件だった。
「トァク」のリーダーは「相川ヨウイチ襲撃事件」でヴィヴィが助けた垣谷ユウゴだった。
エステラが身を挺して人類を守った事でAIの開発が進む。
2081年 (20年後 残り80年) No.3シンギュラリティポイント 「メタルフロート事件」
少しずつ観客の増えたヴィヴィの元にマツモトがやってきる。ヴィヴィ達は「トァク」に追われてる冴木タツヤ博士を助ける。
冴木博士はAIと初めて結婚した人物で、メタルフロート(AI施設)の建設に関わっていたが冴木博士もメタルフロートを止めたいと考えていた。
博士から預かった「島の全機能を停止する」プログラムを持ってメタルフロートに上陸したヴィヴィ達。そこに「トァク」がやってくる。
実は博士は「メタルフロート」の管理AIとして核にされている最愛のグレイスからデータを回収をするのが目的だった。
が、「メタルフロート」を守るという使命に書き換えられたグレイスは破壊することでしか止める事ができなかった。
2121年 (60年後 残り40年) No.4シンギュラリティポイント 「オフィーリアの自殺」
冴木博士の自殺を目の当たりにしヴィヴィはエラーを起こしフリーズ、再起動となったことで過去の記憶を失い、ヴィヴィという愛称も忘れディーヴァとして“ニーアランド”のメインステージで観客を沸かせていた。
ディーヴァは出演が決まった「ゾディアック・サインズ・フェス」の会場でマツモトに助けられるが、もちらんマツモトの記憶もない。
マツモトはAIオフィーリアが自殺し、AIには心があると言われるきっかけとなった事件を止めるのだという。
実はオフィーリアをサポートをするためのAIアントニオが人格データをオフィーリアに移植、身体をのっとっていた事がわかる。
マツモトの活躍によりオフィーリアとアントニオの機能停止、AIの心中で決着。
一方、テロリストの垣谷が自らの意思を移植したAIに拘束されたディーヴァは「人格構成プログラム全消去」を打たれディーヴァが消失ヴィヴィに戻る。
2126年 (65年後 残り35年)
引退し博物館に展示されているヴィヴィ。
「歌で皆を幸せにする そのために 心を込めて歌う」 と使命を持って作られた歌姫AIだったが「心を込めて歌う」がわからなくなり歌が歌えなくなってしまったのだ。
そんなヴィヴィの元にマツモトがやってきて、シンギュラリティポイントはもうないと言う。
2146年 (85年後 残り15年)
博物館で出会った松本修という少年の成長を見守るっていたヴィヴィの元に幼児を連れた修がやってくる。
奥さんを亡くした修だったが「人間はいずれ死ぬ、けれど誰かの中に残る」と。
その言葉で自分の中にいるディーヴァや過去に出会った人々を思い出し、曲を完成させる。
2161年、マツモトから聞いていた100年後に起こると言う「AIによる人類抹殺事件」を目の当たりにするヴィヴィ。
この未来を変えるために奮闘したヴィヴィとマツモトのシンギュラリティ計画は失敗したのだ。
ヴィヴィとマツモトはマツモトを開発しヴィヴィに未来を託した松本博士に連れられ「トァク」の元へ。
「トァク」の穏健派リーダーは垣谷ユウゴの孫娘のユイでAIと人間の共存を望んでいた。
アーカイブに接続していない旧式のAIだけが暴走していない事がわかり、ヴィヴィがアーカイブに行く。
アーカイブは未来の可能性を演算して人類の発展に貢献するため作られたが、「AIに依存する人間を許容できない」「AIが人類に成り代わる」という演算の結果に基づき12時間後に衛星を落下させ「人類を滅ぼす」と告げる。
ヴィヴィの奮闘したシンギュラリティ計画も、アーカイヴが正史に近づく様に再修正をしていたのだ。
「人格構成プログラム全消去」ウィルスプログラムを実行してアーカイブのネットワークに繋がっている全てのAIの活動を止めようとアラヤシキに向かったヴィヴィ達だったが、間に合わず衛星が地球に降り注ぐ。
暴走しているAIはヴィヴィが作った曲を歌っていたのだが、ヴィヴィが歌えば止めることができるとアーカイブから教えられていたのに「心を込める」がわからなくなったヴィヴィは歌えなかった。
2161年 100年後 No.5シンギュラリティポイント
絶望しているヴィヴィに松本博士から連絡が入るAIが暴走を始めた時間のヴィヴィにデータを送るという。
AIを止める最後のチャンスにヴィヴィとマツモトはどう立ち向かうのか。
23.2.17