イカ さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
令和の作品
遅ればせながら観てきた。
原作は大分前に読んだことがあったが、内容がうろ覚えだったため、あらためて原作、TVシリーズを見てから行った。
・作画について
主要キャラはぬるぬる動くのと、顔のアップなどは特に作りこまれており、CG特有ののっぺりとした感じがあまりなかった。その反面、観客席や山王のベンチの面々の服などは、低予算のCGといった感じで、それが画面に映ると没入感が若干薄れるのが残念だった。
・声優について
この作品には、あっていると思う。キービジュから想像できる声。キャラの声としては、TVシリーズの方が昔の高校生っぽくて好き。
・リョータについて
原作と比べると性格が大分じめっとしている、もはや別人説。原作では彩子と出会ってバスケに命をかけることを決めたとあるが、復帰する前の回想シーンに彩子は一切登場しない。気になったのは、沖縄への里帰りの旅費はどうやって工面したのか。砂浜や洞穴のシーンは素敵だったが、その点が気になってしまい集中できなかった。
・物語について
じっとりしている。試合の中でリョータの過去の回想が入るので、試合がぶつ切り状態、また、回想が暗めなので、試合との温度差が激しい。
リョータの話と山王戦の映像化の2つを両立させたかったと思うのだが、その2つが完全にはかみ合っていないため、どちらも中途半端に描かれているように感じた。
・全体について
徹底してスタイリッシュな構成が貫かれており、今の時代に合ったカッコいい映画だと思う。
ただし、その分、原作の1990年代感、ギャグ要素は殆どカットされており、それらを期待して見ると肩透かしを食らうかも。