てとてと さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 2.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
艦これよりドラマやストーリーは良いが、微妙に盛り上がりを欠く。悪い作品ではないがどうも好みじゃない
中国のゲームが原作の日本製アニメ。「艦隊これくしょん」っぽい少女たちのバトル系だが方向性は異なる。
(元ネタのゲームは未プレイで殆ど知らない)
※作品データベース様より転載
【良い点】
(序盤など一部の)戦闘シーンが見応えあり。艦これよりもなんでもアリのド派手なバトルで外連味があった。
キャラデザも概ね可愛い&美人揃い。キャラデザとしてはジュウオウ(日本っぽい陣営)の幼女組が比較的好み。
背景もジュウオウの桜吹雪など中々綺麗だった。
主題歌もテーマが分かり易くて良い。
主人公?のエンタープライズを中心にキャラの掘り下げや交流がある。
孤高の戦士エンタープライズの苦悩と、メイドとして従いつつも姉のように親身に諫言するベルファストとの関係が尊い。
このふたりのドラマは本作の数少ない見所だった。
ジュウオウ側の姉妹百合の気配も濃厚。
両陣営の幼女組が軒並み可愛かった。
幼女組中心の厭戦・仲良し路線な気風も好印象。これを通して反戦メッセージも感じる。
全体的なストーリーは良く出来ており、赤城の陰謀?実は真の敵が云々…からのラスト共闘の流れは分かり易い。
陰謀の全容が少しずつ明かされる展開で飽きさせない。
両陣営和解のお膳立ては十分、(メタ読みだが)早い段階で最終的にそう来る事が予想出来、自然に受け入れられる。
史実を下敷きに連合国主人公で枢軸を敵側という構図、の割には枢軸側を過度に悪役に貶さない配慮を感じた。
限られた尺でデリケートな題材を上手く纏めた印象はある。
【悪い点】
戦闘シーンのクオリティーが早々に息切れ。終盤そこそこの見せ場はあるもあまり盛り上がらす終了。
全般的にキャラデザは可愛いものの、ジュウオウ側の年長組がケバくて好みじゃない。
やたら九尾?の尻尾やケモミミ一辺倒も微妙。
主役側の幼女組も可愛いものの、色彩が薄くて何となく印象に残りづらい。
主役側の幼女たちも、あまり交流が深まらないうちに「仲良く」一辺倒でテンプレ、底が浅く感じてしまう。
原作知らない自分から見て、キャラ固有の魅力の掘り下げが出来ていなかった。
綾波(元祖エヴァの)系多く、キャラが地味。
枢軸を貶めない配慮はあるものの、人としての正しさはアズールレーンにあり、過ちを正してやろう的な上から目線をどうしても感じる。
鉄血(ドイツ?)はキャラ的に殆ど良いところが無い。
また良い点と裏腹で、半端な配慮で勧善懲悪的な盛り上がりが抑制されてしまっている。
(ただしここを徹底すると日本人視聴者の反感買うので苦しいところ)
真の敵も何やりたいのか不明瞭で、悪役としては微妙。
終盤も、昨日の敵は今日の友な王道的盛り上がりに微妙に繋げられていない。
もう少し両陣営の交流と和解を描いたうえで、共闘する熱さを出してほしかった。
【総合評価】4点
決して悪い作品ではないけれど、良くもない、微妙なところ。
ギリギリ及第点な内容はあるが、あと一歩か二歩くらい、惜しい。
評価はギリギリ「普通」で。
【もっとこうすればよかったかも的な?】
例えば、綾波が早々に捕虜になり、最初は「くっころ」な態度だったのが話数をかけてユニコーンちゃんたちと交流するうちに友情が芽生える等…
またはジュウオウ側にも悪役の赤城以外の軸となる主役級配置し、双方のドラマが交差する形にしていればよかったんじゃないかと。
「エガオノダイカ」みたいな。ダイカは失敗作だったけれど、あんな感じなら両陣営立てられた。