エイ8 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
秋冬春
『女神のカフェテラス』(めがみのカフェテラス)は、瀬尾公治による日本の漫画作品。『週刊少年マガジン』(講談社)にて、2021年12号から連載中
2023年4月から6月まで、毎日放送・TBS系列『スーパーアニメイズム』枠ほかにて放送された。
第1期の放送終了後に第2期の制作が発表され、2024年放送予定(wikipedia)
個人的に原作未読。
内容は一言でいうとハーレムラブコメ。主人公はナヨナヨ系ではなくエラソー系でヒロインが5人ということもあってか同マガジンで人気を博した某五〇分と構成がどことなく似ている。
割と良い出来だと思って観てたんですが「あにこれ」での評価は芳しくないですね。俗悪なろう系ハーレムにすっかり慣れ親しんでる身としてはむしろ「はえー、さすが大手少年誌掲載漫画。節度を保ってようやっとる」ぐらいの感覚で見ていましたが、なるほど確かに冷静に考えると少々お下劣かもしれませんね。エロ描写が苦手な人は視聴を控えた方が良いかもしれません。
とはいえ、テンプレ的なハーレムものとしてはやっぱり良い方の出来だと思います。今のところ欠点らしい欠点はあまりにもわかりやすい悪役を用意してしまったところでしょうか。でもこの悪役である不破 重久(ふわ しげひさ)ってちゃんと「Familia」の元オーナーである粕壁 幸子(かすかべ さちこ)にお金貸してるんですよね。それなのにあの扱いはどうなのって思います。資産家という理由で孫までも超法規的に傍若無人な態度を取ってましたが、そんな相手に刑法がどうのとか正当防衛がどうとかの理屈が通用するんですかね、って思ったりも。それが通用するぐらいなら普通に警察に通報して何とかなるんじゃないですかね。
追記・もう一つ難がありました。それは白菊のアルコール弱すぎ設定ですね。除菌シートでヤリ〇ンモードになるとかさすがに日常生活に支障が出るレベルでしょう。むしろ今までよく無事でいられたなという疑問が強くなるやり過ぎ設定だと思いました。というか、実は既に無事じゃないとか……?
さて、本作もヒロインレースの様相を呈した作品になってますが、個人的には鳳凰寺 紅葉(ほうおうじ あかね)推し。個人的には大体どこでもお姉さん系を推したくなるのですw
とはいえメタ的な視点で見ると紅葉エンドになる可能性はかなり低いかなと思われます。その最大の理由は彼女にはバンドという「やること」があるから。逆に言うと主人公の粕壁 隼(かすかべ はやと)と結ばれるためにバンドを辞めるかって話になってきて、それはそれでやりづらいだろうなと思うわけです。勿論「嫁」として喫茶店「Familia」で働かなくてもいいわけですが、物語のコンセプト上それってどうなん?と思わなくもありません。最終話で未来のシーンが出てきて隼が自分のことを娘に「先生と呼べ」とか言ってましたし、多分これは東大出て喫茶店の傍ら塾の講師か何かをやってるという事なんだと思います。「Familia」がたくさんの支店を抱えて(で、負けヒロインもそれぞれ店長やってるとかw)隼はあくまで経営者でしかなくなっている可能性もありますが、いずれにしろ嫁と二人とも喫茶店の店内から姿を消しているというのはちょっと物語のオチとして考えづらいんですよね。なので彼女はどちらかというと最終話辺りでメジャーデビューしたバンドの全国ツアー真っただ中、お婆ちゃんの〇回忌に「Familia」に立ち寄るというオチの方がしっくりきそうですw
同様の理由で服飾系の夢を持つ幕澤 桜花(まくざわ おうか)もヒロインレースを勝ち切るのは難しいかなと。というかそれ以前の問題として彼女が一番キャラに個性が無いんですよね。ぶっちゃけ月島 流星(つきしま りほ)との違いがわからないレベルに薄い個性をしてました。でもwikipediaでは彼女はヒロインとしては一番上に名前乗ってるんですよね。確かに最初の出会いは彼女でしたし一話の時点では彼女がメインヒロインなんだろうなあと思ってたんですが以降は(双子回があったにもかかわらず)大して目立たないままでした。
そんなわけで現状有利なのはアニメOPでは中央に描かれていた流星か、幼馴染(?)でもありEDではヒロインとして最初にクレジットされている小野 白菊(おの しらぎく)でしょうね。二人のアドバンテージは何と言ってもこれといって「やること」が無い事。白菊は料理人になりたいそうですが、その夢は「Familia」にマッチしなくもないので大丈夫でしょう。
ジョーカーとなるのは鶴河 秋水(つるが あみ)ですが、正直彼女のような一見恋愛には程遠いような天真爛漫キャラが実は……というのは某作品でやっちゃってるので二番煎じ感が強くなるのは作者もよくわかってると思いますw更に言うと、今原作がどうなってるのかはわかりませんが最初に1年縛りをやってる以上、彼女の高2設定は本来的には高校生のままで終わらせるという意志表示だったと思うのでそんな彼女に大学生が(他の女を捨ててまで)手を出して良いのか問題もありますしやりづらいだろうな、とw
というわけで個人的オッズとしては流星>白菊>>>秋水>>紅葉>桜花です。というか漢字見て気づいたのですが「月島 流星」と言う名前には紅葉が隼を口説いていた時に使った星だの月だのが入ってるんですよね。これもちょっと意味深です。
ただ、同じく漢字を見て気になったのは桜花以外は皆基本的に「秋」担当なんですよね。紅葉と秋水は言わずもがな、白菊も流星も季語では秋だそうです。なので桜花だけ春で仲間外れなのです(ちなみに双子の妹の名前についている橘も秋の季語の模様)。一方の隼(はやぶさ)の季語が冬であるところを見ると、秋を通過して春に向かう、という感じなのかもしれません。
というわけで設定上は桜花エンドを考えてる可能性は強いかもしれません。「Familia」が完成した時には桜の花が舞っており、隼人が「Familia」の立て直しを決意した時も桜吹雪のエフェクトがかかりましたし、多分何かを始める暗喩として使ってるのでしょう。それによくよく見ると娘の髪型も何だか似てますし。こうなると自分の考えたオッズは的外れですねw
なのでやっぱり最後は「桜花エンド」と予想しなおしますw
元々原作者の瀬尾氏は結構癖の強いラブコメを描かれるタイプなので、あえて序盤はメインヒロインの影を薄めてる可能性はありそうです。まあこれはこれでやっぱり某作みたいなんですがw
……でもまあ、こんな3分で考察できるような内容をオチの伏線にするのは止めて欲しいというのが正直な所。某作も原作では序盤からつまんない匂わせを続けて、挙句の果てにアニメ化にあたってしょーーーーーもない声優贔屓を見せつけオチを実質暴露するなんてことやらかして非常に興ざめしましたからね。なのでこれといったこだわりでもない限り名前に拘らないで欲しいです。とはいえ、だったら何故ヒロインで桜花だけ春属性にしたのだという疑問は払しょくできないわけで、うーんやっぱこりゃもう決まりなのかなあと。(それと地味に気になるのは夏担当がいないこと。或いは隼を冬として扱っていなくて春と秋だけなのか。)