たわし(爆豪) さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
鳥山明の世界観は素晴らしい。しかし、アニメは凡庸
キャラクターデザイン、世界設定、メカニックデザイン。。どれをとっても流石としか言えないほど素晴らしい完成度であり、「ドラゴンボール」以降、定期的に漫画を描くことが嫌になったと言われながらも、「自分の書きたいこと」だけは手抜きが一切見られないほど鳥山明の漫画はそこらの漫画家の10倍くらい面白いのだが、
今回、「ファーストスラムダンク」があんだけ当たったので、満を持して「真打」登場。。という感じですが、アニメーションとしてはほぼ「鳥山明の漫画をそのままアニメ化」しただけであり、
情熱も、鋭い観察眼もない凡庸な作品に仕上がってしまったのが残念でなりません。
確かにアニメーションは綺麗だし、鳥山明のデザイン(キャラクター、メカニック)を細部まで表現していますが、そんな技術的な問題ではなく、「鳥山明の漫画の原作を超えられていない」のがまずいのかと思います。
「ファーストスラムダンク」は、原作者自ら制作されているだけあって、「スラムダンク」という作品のどこが面白いのかを徹底的に練られて作られた傑作だと思いますが、今回は監督も脚本も原作者自らというものではないので、おっかなびっくりといえばいいのか。。。突っ込まれないように細部を気にしながら気を配っている感じがアニメから伝わって来るので、まったくアニメーターが乗ってないんですね。
まだ、TV放送のジャンプ作品の方が時間制限が限られている分だけ、どう面白く作ればいいのかと模索している気がします。
予算や時間をかければ凄いという作品になるというわけではなく、もっとアニメーターが「何を表現したいのか」まで突き詰めないといけない気がします。