てとてと さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
昔の土曜六時アニメぽい?子ども向けぽいライトな冒険ファンタジー。古谷徹ボイスなチビクマが印象的
砂の海が広がり、獣人が人間を支配している世界観で、世界滅ぼすアイテム持つヒロインたちが、世界を旅する。
【良い点】
砂の海に飲まれて獣人が人間を支配する世界観も、童話的な雰囲気あり。
潜砂艦などのギミックも良かった。
世界滅ぼすデストラクトコード云々は良くも悪くもオマケで、基本一話完結のドタバタストーリーで個別回の内容が良くすっきり見れる。
ロードムービーでゲストと交流しつつ、笑いあり涙あり愛あり友情あり。
キャラの持ち味見せつつ、少しずつ世界観や本筋の秘密開示し、テーマも込める構成が上手い。
個々の交流は弱いが、いつの間にかなりゆきで良き仲間感が出てくる個性的なキャラたち、特に古谷徹ボイスで語尾がクマなトッピーが印象的。
ドタバタと主人公一味を追う二人組も、終盤ちゃんと掘り下げられる。長命な戦闘狂お嬢様リアは終盤魅力出てくる。
ピンチやバトルありつつノリがライトで明るく、この点も往年の土曜夕方アニメぽい良さがある。
個別回が色んなタイプの話あり飽きさせず。
特にアムロとシャアボイスの旧友同士が「クマ」「ベアー」語尾で真面目に友情劇やる5話はかなり良回。
池田秀一ボイスなヤッピーはこの回のみのゲストだが、英雄トッピーへのコンプレックスや複雑な友情などちゃんと伝わる。
トッピーがヤッピーの罪被って顔立てるラストはゾイド11話のバンを彷彿とする名場面。
10話のトッピーとロボットの友情も良回、トッピー回はハズレ無し。
6話の獣人と人間の確執から復讐の虚しさも、ありがちな話ではあるが良かった。
作画はプロダクション・アイジーだけあって良質、特にOPアニメの剣対銃のアクションは外連味あり。楽曲も良い。
声優陣も豪華。古谷徹氏の珍しいキャラが見所。主要キャラは勿論ゲストに実力者多い。
【悪い点】
一話完結の質は良い反面、1話で纏める為かやや淡泊。
ゲストとの交流も浅い回が多い。
悪い点ばかりでもないけれど、世界撲滅だのデストラクトコードだの大仰な設定の割には呑気な作風。
一話完結の内容は良いものの、全編通しては地味。
終盤ラストは上手く纏まってはいるがいささか強引だった。
良い点と裏腹、主要キャラ同士であまり深い交流は無く淡泊。なりゆきで進行。
キャラはモルテが何がしたいのか今一つ曖昧だった。
世界滅ぼす程の動機が微妙だったり、終盤心変わりして世界撲滅回避する説得力がイマイチ。
キリエのキャラも悪くは無いが地味、総じてトッピーが突出して目立っている他は地味。
【総合評価】6~7点
ユニークですっきり見られる良きファンタジーアニメ。
こういう作品は長期スパンで見たいところ、1クールの深夜アニメには不向き。
1クールでは浅さは否めないけれど捨て難い。多分埋もれていくと思われるが、良作。
評価は「良い」