エイ8 さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
エレアコヘッドフォンという哲学
『であいもん』は、浅野りんによる日本の漫画作品。『ヤングエース』(KADOKAWA)にて2016年5月号より連載中。
2021年4月にアニメ化企画が進行中であることが発表され、2022年4月から6月までAT-Xほかにて放送された(wikipedia)
必要乙女力指数約+40%
一見すると〇リコンポンコツ男性奮闘記のように見えなくもないですが主人公の納野 和(いりの なごむ)はちゃんとしたスペックの普通の男性なのでセーフです。
逆に言うと乙女力が必要となる作品ではこれぐらいでギリ当落線上の「普通の」男性像なんだろうなあという気もしますwとはいえ不潔なタイプではないのでJKである堀河 美弦(ほりかわ みつる)から好意をよせられますし、なにより小学生である雪平 一果(ゆきひら いつか)にこだわったり親子でもないのに二人きりで遊園地に行ったりしても変な目で見られることはありません。
また作品としてもディティールがしっかりしているように見えて肝心なところは意外と雑ではあります。物語の根幹となる一果が納野家に居候しているという時点で本当にこんなんありえるの?という感じ。いくら実の父親の頼みだとはいえ親族でもない納野家が保護者になるとか可能なんでしょうか?しかも働かせてるし、これもうどう考えても児相案件だろと思わずにはいられませんでした。とはいえ後見人がどーとか気になるぐらいならアニメ観んのやめろって自分でも思います。
しかしエレアコアンプにヘッドフォンぶっさしたところで焼け石に水ということだけは譲れませんwきっと家族はうるさいのを我慢していたことでしょうw
全体としてほのぼのしてる……と言えなくもないですが和に感情移入して見ると結構しんどい面も。彼はちゃんとした社会のレールに沿った人生を送ってきたわけでは無いので両親からの風当たりが結構強いです。勿論それらは愛情の裏返しというのもわかりますが、京都が舞台であるせいか結構とげとげしいんですwとはいえ、確かに真っ当なレールに沿った社会人からすれば和のような生き方はちょっと苛々するかもw身も蓋も無い言い方をすれば(父親の体調面について嘘つかれたとはいえ)バンドが売れなかったからしゃーない実家継ぐかの精神ですしね。実際一果の母親は相当辛辣なこと言ってましたし。
しかしそれにしても……この一果の母親の雪平 真理(ゆきひら しんり)さんは本当ありがちな美人キャリアウーマンさんという感じで観ていて辛かったですw
若いうちはイケメンバンドマンとの愛を育んで子供までつくっておきながら、いざ結婚するとその甲斐性のなさに幻滅、三下り半を突き付けるという実にありそうな話。まあご両親自体が海外に居住するというハイソな方々ですし、幼い頃から刷り込まれた価値観とのギャップに耐えられなくなったというところでしょうかね。子供のために成人まで離婚しないという選択をしているだけようやっとると言えるのかもしれません。普通はより若い後輩か頼れる上司との不倫コースでしょうw
全体を通して思ったのは少なくとも男性は(学生さんは別でしょうが)ある程度ちゃんとした人生送ってないと純粋に楽しみにくい作品だなあとwバンドマンですから彼女がいるのも当然みたいなもんですし同棲経験もちゃんとあります。別に借金をこさえてるわけでもなく(定職についていたかどうかはわかりませんが)ちゃんと働いてもいました。運転免許だって完備してますし気遣いもできますし人当たりも良いですし清潔感ありますしユーモラスでもあります。にもかかわらず実家ではいじられキャラ。なんでや和ようやっとるやろと何度画面に向かって叫んだかわかりません。
逆に言うと女性視点ならばちょうど良い感じのポンコツ具合なのかもしれませんね。世の男性同士諸君、我々に求められる最低限の「普通」はこのレベルですよきっとwとはいえ将来的に和菓子屋「緑松」を継ぐことがプラスとなるのかマイナスとなるのかは難しいところですよね。あんな女将さんみたいなしんどいことしたくないって言う人も多そう。そういう意味では元カノの松風 佳乃子(まつかぜ かのこ)は着実に地盤を築いていっており、嫁ぐ気満々ですねw
ちなみに恋のライバル役でもある美弦と結ばれることは無いと思います。何故なら彼女がJKだからですw必要非モテ指数が高い作品だったらそれもあったんでしょうがねえw