Mi-24 さんの感想・評価
1.5
物語 : 1.5
作画 : 1.5
声優 : 1.5
音楽 : 1.5
キャラ : 1.5
状態:観終わった
死者を冒涜する卑劣な行為
序盤から中盤は良い。
好きな子に素直になれず、同じ子が好きな弟との距離感で悩む主人公。ボクシングをやってみるものの、身が入らず煮え切らない。
「どうすればいいの?どうすれば良かったの?そもそも自分はどうしたいの?」
苦悩する主人公、上杉達也はまあ良かった。
終盤は最悪の展開。
野球の予選決勝に向かう和也が事故で亡くなる。顔に布が被せられた遺体のシーンも出て、上杉達也は弟の和也が亡くなった事を確実に認識している。
この状態で達也は事も有ろうに、公式試合の予選決勝に和也の替え玉投手として出場。
野球の投手は亡き和也が、甲子園出場を掛けて全身全霊で取り組んでいた事柄。それを、今まで野球に全く関わって来なかった達也が、勝手に成り代わる。
和也の夢を果たそうと、上杉達也が自力で和也と同じ舞台に上がるのなら問題ない。しかし、今回の成り代わりは和也が命を掛けて築き上げたものに、ただ乗りする行為だ。
正に死者への冒涜であり、到底許されるものではない。
成り代わりの事実を知って、それを受け入れる野球のチームメイトも気色悪い。
野球に関しては全くの部外者である達也の成り代わりに対して、何も思うところはなかったのだろうか?
死者への冒涜以外でも、不正な替え玉での相手チームへの侮辱行為も凄い。
何で『タッチ』をこんな最低最悪の作品にしてしまったのだろうか...