RFC さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
作画の表現をもっと頑張って
90年代のエロ漫画と言えば、
このBASTARD!!はその代表と言っても過言ではないかと。
懐古的な感覚から視聴開始。
【作品概要】
現代から400年後の物語。
近代文明は失われ、剣と魔法が支配する世界に。
世界を治める4王国と、それを覆そうとする反逆団の闘い。
主人公ダークシュナイダー(DS)は
15年前は反逆団のトップでしたが、
殺されて転生した結果、今度は4王国の一つ
メタ=リカーナ側につくことに。
原作の1~8巻までの内容になっています。
【原作について】
若いころにムチャクチャはまった漫画でした。
原作を3つの切り口で見てみます。
➀漫画の限界を超えた表現力
呪文・モンスター・悪霊…
ペンとスクリーントーンだけでよくあそこまで
カッコよく、気色悪く描けるなと唖然でした。
デッサンはおかしなところが結構ありましたけど(^^;
漫画という枠の中での表現力はずば抜けていたと思います。
➁設定
・呪文の設定が当時としてはかなり細かかったです。
※近代のレベルからすると、ガバガバですけど
・アニメでは冒頭でばらしちゃいましたが、
現代の先の時代の話というのが凄かった。
・難しい言葉を多用した呪文の詠唱もカッコよかった。
(今は厨二とか言われちゃうんでしょうけど)
➂エロ
正直ここは私はあまり好きではなかったです。
徐々にきょぬーが限度を超える描写になり、
リアリティ面で許容できなくなってしまいました。
私が今も2次元作品のきょぬーが苦手なのは、
ほぼBASTARDが原因かも(^^;
【作品に対する感想】
思ったほど期待外れではなかったものの、
期待を超えていくかと言えばそうでもなく。
私が期待したのは、現在のアニメーション技術で
魔法をどう表現するのか?
戦いをどう表現するのか?
という点です。
SAOアリシの時のように、私の中で
「こういう演出であってほしい」という
イメージが出来過ぎてますんで、
ハードルは無茶苦茶上がります。
それを越えてはくれませんでした。
とはいえ、2期が見たくなくなるほど
ダメだったかと言えばそういうわけではなかったので、
続きは必ず視聴します。
1)物語
➀構成変更 ○
原作ではアニメ1期の後の話を冒頭に持ってきて、
世界の真相をいきなりばらしちゃう構成に。
個人的には後でびっくりが希望だったので残念ですが、
掴みとしてはアリだったかも。
➁補足改変 ○
世界観はハードですが、
当時の漫画らしく物語展開はガバガバなので、
ところどころ補足したり、改変してるのは
良かったと思います。
ただ最後の大幅改変(というか追加)は必要だったのか?
とは思います。
➂メタ発言 ○
あとメタ発言がめちゃくちゃ多い作品ですが、
上手いこと拾ってくれてたのは嬉しい所です。
➃チョロインず ××
おっさんになるとより「それはないない」って
突っ込まざるを得ません(^^;
➄設定ちゃぶだい返し 多すぎ(笑 ××
これも当時の漫画らしく
使ったら死ぬはずの技を使って生きてたり
MP欠で使えないはずの呪文が使えたり
腕がなくなったはずのが生えてたり
はっきり言って無茶苦茶です(笑
2)作画
➀戦闘描写 ×
期待が大きすぎたかもしれませんが、
もうちょい頑張ってほしかったです。
表現が漫画に負けてる…印象です。
ダムド ○
べノン もっと腐敗して燃える感じがあったら
アンセム もっと追尾光弾感があれば
エグゾーダス 迫力不足
メガデス 迫力不足
精霊召喚 ○
ハーロイーン 迫力不足
ブラゴザハース 迫力不足
エッドツエッペリン○
剣の戦闘描写も動いてほしい所で止め絵だったりと、
ちょっとちぐはぐ感がありました。
一番期待していたところだけに、残念です。
➁顔芸芸人アビゲイル ×
じわじわ味が出てくる良キャラなんですけど
原作の顔芸(シリアス・ネタ共に)が
ほとんど活きておらず、個人的に残念です。
3)声優
➀谷山紀章(DS)
あんな人格崩壊者を誰が演じるのか不安でしたが、
上手く演じられていたかと。
ちょっとイメージより高いですが、慣れればオッケーです。
➁小野賢章(カル=ス)
逆に声が低くてびっくりでしたが、
慣れればオッケーです。
箱舟までやるなら、どう演じてくれるか楽しみです。
➂日笠陽子(アーシェス・ネイ)
愛憎混じった演技が素晴らしかったです。
あまり絶叫演技を聞いたことがなかったので新鮮です。
➃杉田智和(アビゲイル)
はまり役です。
{netabare}カル同様、箱舟までやるならどう演じるか楽しみです。{/netabare}
➄子安武人(ダイ・アモン)
多分この人しかできない役ですね(^^;
4)音楽
原作者 萩原一至さんの趣味に合わせたのか、
洋楽っぽいOP BGMが多い印象です。
5)キャラ
➀ダークシュナイダー
稀代の女たらしで、不遜で、残忍で、暴力的で…
お世辞にも主人公と言えない人格破綻者。
現代のティーンにはどう映ってるのか、興味津々です。
➁アーシェス・ネイ
完全に依存になっちゃってる人で、
見ててかわいそうです。
なんか幸せになってほしいです。
➂アビゲイル
杉田さんの怪演もあって、
セリフ面ではいい感じでした。
{netabare}さらにエグみの強いキャラになっていくので、
今後の作画に期待したいです。{/netabare}
➃ガラ
個人的にこやつめっちゃ好きなんですよね。
6)今考えると?な点
{netabare}
➀アンスラを復活させる必要性
アンスラを利用して現体制を壊滅させるというのは
アンスラを復活させる方便だったことが
最後の方でアビゲイルから語られます。
しかし反逆団の戦力が明らかに4王国を圧倒してて
リスクを冒してまでアンスラを利用する意味が
ほぼないように思えます。
DSがいなければ自力で普通に制圧できるんじゃ?
この辺は当時の漫画らしく、
行き当たりばったり感がありますね。
➁衣装
当時はファンタジーとしてはあれが普通と
違和感なかったですけど、女性陣の露出が過激で
今見ると痴女一歩手前…(^^;
➂性感描写
TPO無視で触れられただけでああなるのは
流石におかしいと思います。
ギャグで流せる範疇ではないかと(^^;
まあ、少年誌なんで願望全開だったということですかね。
{/netabare}