nyaro さんの感想・評価
1.4
物語 : 1.0
作画 : 1.0
声優 : 2.0
音楽 : 2.0
キャラ : 1.0
状態:観終わった
説明不足、CG、SF、テーマなど全部駄目。ワーストに近い印象です。
24分のショートアニメで作ったらまだ見られたかもしれません。私はアニメ作品、特に映画における説明不足というのは悪い事ではないと思っています。
意図が明確で効果的でちゃんと読み取れるような何かがあれば、視聴者の感情と思考を刺激して、その説明不足が解釈や感情の幅を作って作品を深くし、本当に言いたい事を浮き彫りにすることができるからです。
ただ、それを内容もないし思いっきり薄めた水ぶくれの尺の中でやられても…という感じです。冒頭のOPは必要?同じような集金の話は2回必要?
劇中の主人公の過去の事件が主人公の性格付けを表していますが、主人公と対立する2人の言い分に全く乗れないので、正義に関するこの作品を貫く考え方が陳腐に感じます。そしてそれがテーマになっているので、救いようがないです。
まあ「永遠の831」はエンドレスエイトからの発想だろうと思います。ただ「夏休み」のイメージと本作で言うところの日本の停滞はまったく重なってきません。
組織としての831のスケールが小さすぎるし、やっていることも大したテロではありません。政府批判としてもユーチューバー程度の視点しかないです。
それに、大厄災がテーマにも恋愛にもSF設定にも絡みません。特に恋愛はヒロインの存在意義そのものがほとんど無い上に、主人公をそこまで動かす動機はいつ生まれたのかが分かりません。そしてCGなのでキャラ造形が非人間的なのもマイナスに作用しています。
そう…CGですがロボットや宇宙SFとか異世界ならまだ見られるかもしれませんが、登場人物に演技が必要なこういう作品では、見苦しいと感じました。最近では「青のオーケストラ」の悪さが印象的ですが、CGがやりたいなら繊細な演技が必要な作品以外でやって欲しいと思います。
まあ、もういいですね。レビューを書くのも面倒になってきました。本作は本当に「攻殻機動隊」の神山健治氏が監督なの?という驚きが一番なくらい、つまらないし深さも感じませんでした。
沢山のひどいと言われた映画を見てきましたが、ワーストグループに入るのは間違いないです。オール1は安易につけたくないので、声優と音楽は点を残します。