STONE さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
大人達の魔術バトル
原作は未読。
まず作画のレベルが高く、ストーリー展開うんぬん以前に画面を見ているだけで
楽しめた。途中、危なっかしいところもあったが、全体に高レベルをキープしていた
ように思う。
この手のバトルものは、少年少女が中心であることが多い昨今の作品の中で中年が幅を
利かせている。子供がキャラの中心ではないためか、シリアスかつ重厚なテイスト。
一応、衛宮切嗣を主人公に置いているようだが、彼の属するセイバー陣営のみに比重を
置くのではなく、各陣営をまんべんなく描いている。そのため、聖杯戦争の「他陣営は
みんな敵」というバトルロイヤル感がよく表現されている。結果、各キャラがよく掘り
下げられており、それぞれが単なるサブキャラ以上の存在になっている。こうなると聖杯
戦争の行方も判りにくくなり、毎回先行きが非常に楽しみだった。
なんと言ってもバトルシーンが一番見所があったが、単なる直接戦闘だけでなく、
それぞれの陣営が戦略・戦術を駆使しており、その駆け引きも見所の一つだった。
マスターとサーヴァントは陣営によりレベル差があるみたいだが、もう一つ重要な
要素に「マスターとサーヴァントの関係性」があるように思えた。単にマスターと
サーヴァントが強ければいいもんじゃないようで、マスターとサーヴァントが高レベルに
あるセイバー陣営やアーチャー陣営も関係性においては、むしろ他陣営に較べて後塵を
拝している印象。こういった要素も踏まえて各陣営間の戦力バランスが良くできている
なあと。
回によって、バトル回と会話回があるような印象で、個人的には各キャラの考え方
などがよく判る会話回も非常に楽しかったが、バトルメインで楽しんでいる人は一話丸々
会話ばかりの回はだれたかもしれない。
分割2クールの前半ということで、キャラの掘り下げに重点を置いたようで、テンポ感
などはじっくりとした印象。これが後半でテンポアップしたバトル主体の展開になるの
かな?。聖杯戦争の行方、一部のキャラの戦争に参加した真意なども含めて、後半が
楽しみな作品。