なっぱ𖧷𓈒𓂂 さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
繊細な空気感に心が惹き付けられました
原作未読。予備知識なしの初鑑賞。全11話。
理数系の私は学生時代、
国語の授業もテストも非常に苦手だったのですが
言葉を知りたいという意欲は大人になっても消えず、
文字の羅列がダメで小説なんかは読まないのに
読書として広辞苑を開く事はあるんですよね。
(でもやっぱり国語力がないから
言葉を知ったところで文章としては全く使えてないw)
そんな私にとってこのお話はもってこいな作品でした。
なぜもっと早く発見できなかったのかと、、悔しい。
さて自分語りをダラダラ書いたところで
誰の為にもならないのでこの辺にしておきましょうw
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈本題┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
人の時間(命)を大切に扱っている素敵な作品でした。
人生という時間を何に捧げてどう命を注げば、
自分は悔いを残すことなく満足した人生を送れたと
思うことが出来るだろうかと考えさせられます。
{netabare}閉鎖空間のようで一見暗く感じる職場なのに、{/netabare}
人同士で織り成す謎の柔らかな空気が流れているので
不思議と物語には暗さを感じることなく
ゆったりまったり観ることができますね。
人物の動作が基本的にゆっくり描かれていて、
作品によっては尺の無駄遣いと思われかねないくらいの
スピードですが寧ろそれが心地よく感じられるので
物語と作画が上手くマッチした作品となっています。
突然にも感じる時間の経過の伝え方も、
登場人物それぞれの背景変化から表しているものが多く
最初は無意味に感じられたやり取り等も
後の事象に深みを出すように響いてくるんですよ。
何気ないことが全然何気ないなんて事はなくて。
そんな素敵な登場人物達が手がける、
{netabare}辞書についての専門的な事を知れるのも楽しくて
普段自分が手にしてる広辞苑にも人々の想いとか
こだわりとかが詰まってたらいいな〜と夢見ました。
特に紙へのこだわりに驚きです。
「ぬめり感」初めて聞いた言葉で感動しましたし、
広辞苑をめくる時に癖になるあの感覚はこういった
こだわりから来てるのかと思うとドキドキします。{/netabare}
またこの言葉を大事にする作品のOPを言葉遊びの上手な
岡崎体育さんが担当していたのも良かったですね。
この作品を観た後は今まで気にしてなかった
日常生活で口にするなんて事ない言葉に対して
敏感に反応し自分なりの語釈を考え始めちゃうな(*´˘`*)
最近たまたま私がチョイスして観てきたノイタミナ作品
失敗続き(失礼ww)だったのでこのタイミングで
こんなに素敵な作品と出会えたことが嬉しいです。