アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:今観てる
猫も社畜も
基本構造は「江戸前エルフ」と似たような日常系作品であります。
日常系の長所であるテンポの良さが生かされており、恐らくは日常系マニアが
好みそうな粘っこさがなくさっぱり味付けのため、日常系が苦手な当方も
難なく視聴可能でありました。
主人公の相方の猫でありますが、余計なことを喋らないのが個人的には良かったと思います。
主人公は「ゾン100」に匹敵し得るような社畜女子社員でありまして、
すべてを仕事に搾り取られた結果私生活が惨い状況になるということであります。
そういうことで「デキる猫」の見せ場が到来するわけであります。
{netabare} 猫、特に黒猫は「魔女の使い魔」でありますので、黒魔術的なものと関係が深く
よってオカルト現象を引き起こせるという理屈でございます。
「江戸前エルフ」のエルフも【妖魔族】なので魔法の類は当たり前のように使います。
主人公の相方に魔族系を敢えて選ぶと言う発想こそが【グノーシス主義】でありますが
そういう意味で「江戸前エルフ」と本作は似ているというわけであります。
社畜とは【ネクロマンサー】のマインドコントロール術に囚われたゾンビ人間のようなものですが
その社畜に救済の手を差し伸べるのが「魔女の使い魔」である黒猫というのは皮肉な話と言いますか
悪夢の中で悪夢を見てるようなループ感を覚えてしまいます。
仕事後のビールは根本的な救済ではありませんが、確かに社畜にとっての心の癒しは
必要というのは納得できる話であります。
根本的解決法は社畜をやめることであり、最終的にそこに至るのが理想でありますか
デキる猫は主人公を真の救済に導くかどうかが見ものであると言えそうです。{/netabare}