青龍 さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
「弁当を取りに行く、ただそれだけだ。」
閉店間際のスーパーの半額弁当を巡って日夜繰り広げられる争奪戦を描いたとてもニッチなテーマの作品(『リコリス・リコイル』の原作者と同じらしいということで鑑賞開始)。
半額の弁当を巡る争奪戦には矜持がある。売れ残った弁当に半額のシールが貼られ、その店員が店内フロアからいなくなるのを合図として(いや、貼られた瞬間に持っていく人いますよね?)、スーパーの店内で格闘ゲームさながらのバトルが繰り広げられ(いや、店内で暴行とか流石に警察呼ばれますよね?)、ギャングの抗争さながらの縄張り争いまである(いや、そもそも「半額の弁当」で縄張り争いする必要ないよね?と突っ込んではいけない(笑))。
こんなニッチなテーマで12話。おバカなこと(下ネタを含むので耐性の無い方は注意)をとことん真面目に全力でやる面白さがある。また、商品とタイアップして商品名がそのまま表示され、美味しそうな食事シーンがあるので、最近の『とんでもスキルで異世界放浪メシ』と同じような企業とタイアップした飯テロの走りともいえる。そして、『異世界おじさん』と同様に「セガ」好きに悪い奴はいない(真理)。
また、7話には、お約束の温泉・水着会もある。この辺りまでは、設定の面白さと勢いで十分にいける(はず)。
ただ、問題はアニメとしての結末だろう。本作は、半額の弁当を巡る日常バトルの面白さを描いているだけに最後に山は作ったものの劇的なオチをもとめるのはちょっと酷かもしれない({netabare} 日常バトルが繰り返されるので、より強者を求めて俺たちの戦いは続くエンドしかないように思える。最後に、いい雰囲気にはなるが誰かと明確にハッピーエンドというわけでもないし。 {/netabare})。
バトルシーンには迫力があるので、細かい設定等を気にせず頭を空っぽにして楽しむには、よい作品。
最後に、声優について、白粉花役の悠木碧さんがBL好きの変態素人小説家を怪演しております。最初、誰かわかりませんでした。あとは、結構昔の作品ということもあり、モブ役で今は主役級の声優さんたちが出てます(松岡禎丞さん、島﨑信長さん、花江夏樹さん、佐倉綾音さんなどなど)。