大貧民 さんの感想・評価
3.4
物語 : 5.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:今観てる
ある種のリアルさは有るSF世界観。
タイトルの「AIの遺電子」は"愛の遺伝子"をキャッチーにしたものだろうか。
ヒューマノイドが人間と同じように人間社会の一割存在していて生活している世界。
ヒューマノイドは人間と同等の自我や感情を持って、ほぼ同等の人権を有しており、ロボットでは無く人間側に考えられている。
しかし、感覚や考え方意識が人間と違う部分や、ヒューマノイドであるという認識が悩みをもたらしたりもするので、そこに主人公が関わることになる。
漫画においての「鉄腕アトム」以来の心を持つヒトガタと人間との関わり合いの話、無数にありますが、ここまで日常に落とし込んだ作品は少ないかと思います。
また、ヒューマノイド以外に、様々なロボット、AIが日常に混在する世界観はリアルさがあると思います。
本作ではヒューマノイドの頭脳はAIであり電子的なバックアップも取れるとしていますが、内部構造は脳ニューロンを模倣しており、自我や感情をもっています。このあたりは、旧来のアトムであったり鉄人28号のロビーとも違い、攻殻機動隊やアップルシードにおけるゴーストの考え方やバイオノイドとも違う。
本作では日常人間ドラマをヒューマノイドというSFをがっちり中央に据えて作っている所が凄く、他作品との一線を画す所。ただその分、地味になりやすくエモーショナルな超人気作品とはなりにくいかも知れない。
ちなみに、漫画では特に、エピローグ的なものが無い終わり方をいつもしており、終わりを想像させる演出になっいるため、若干、肩すかしを食らう。
続編『AIの遺電子 RED QUEEN』では、もっと派手に {netabare}反ヒューマノイドな組織や国家が出てくる話になっており、アクションやバイオリンスなシーンが多く {/netabare}、日常ドラマでは無くなっている。