ダリア さんの感想・評価
1.3
物語 : 1.0
作画 : 1.5
声優 : 2.0
音楽 : 1.0
キャラ : 1.0
状態:途中で断念した
粗製乱造
Huluでの視聴、1話切りです
Twitterという画像4枚とテキスト140文字の制約の中でユーザーに受ける漫画を描こうとすると、ある程度のフォーマットに則って描くことになる
あくまでもTwitterで評価されるのは謂わば『Twitter力』とでも言うべきもので、ひとたび媒体を変えてしまえば何ら意味のない能力
そこから商業のルートとして単行本化や映像化された際に真の実力が試される、と勝手に思っている
実際、Twitter初だろうが雑誌連載作品だろうが多くの商業作品はその質を評価されて映像化されている訳なので、普段私たちが何気なく視聴するアニメは大抵面白い
しかし何事にも例外はあって、時折こういう作品が表れる
Twitterでバズるコンテンツを研究し尽くして、最低限の労力で浅く広く顧客を獲得しているタイプの、明らかに『商売として割り切って漫画を描いている』タイプの作家の作品は、映像化されようが変わらない迫力がある
勿論、悪い意味で……
なにも話していないぐらい中身のない会話、薄気味悪いレベルで聖人君子で、社屋の周辺で猫の鳴き真似をしているような不審人物の上司、気安く接してくれる幼馴染みの同僚……
ヲタクの脳裏にしか存在しない女性像に寄せるように過剰に記号的な登場人物はあまりに無機質で温度感がなく、どのコンテンツでも代えが効く
精神を病んだ弱者男性が臨床心理士の下で行う箱庭療法のようなコンテンツは毒にも薬にもならず、何の感想も抱けない
一定の需要はありそうだが、映像化されるほどの水準だとはとても思えない
Twitterは例えるなら外出せずとも味わえるファーストフード店であり、隣人と日程を合わせて遠出をした際の食事にはなり得ない、個人的にはとても23分の視聴は堪えられる作品ではないです
23分がこんなに長く感じたのは久しぶりでした、懲役か……?
この作品がどこかで広告代理店の目に留まり、少なくない金額の出資を受けて映像化されていることは事実
広告代理店から見て『この作品は売れる!』と判断されているということが、皮肉にも令和の世相の暗さを証明してしまっている気がします
国民が皆疲れ切っているから、こういう作品が映像化するまで数字を取ってしまう……
この文章を読んでいるあなたぐらいは、今日は美味しいご飯を食べて温かくしてよく眠って下さいね、いつもお疲れ様です