たわし(爆豪) さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
混沌の中で生きる「意味」
アマゾンプライムで気になってみましたが、これはストーリーを読むというよりは、登場人物の心理状態を観察する「寓話」的な側面があり、現代人の心の中にあるフロイト的な「心理心情」を読み解くタイプのアニメであって非常にアートな作品だと思います。
まるで「イソップ童話」のように人間社会への教訓や倫理を問うているので、1985年に押井守が制作した「天使の卵」にプロットがそっくりです。
しかし、令和版とも読み取れる本作は「天使の卵」をよりわかりやすく情感たっぷり表現しているので非常に見やすく、しかも深い考察ができるようになってます。
原作者やアニメーターが感じるこの時代の閉塞感や、それをなんとしても食い止めたい。。そして次世代に繋げたい気持ちが読み取れるとともに、美しい水彩画のような情景が、見る人にもう一度「生きる」意味を考えさせる作品になってます。
イチオシです。