ウェスタンガール さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
立っている者は親でも使え
いや、この場合は“仏”か。
そして我々は、少なくとも“子”ではある。
ある者は“親”、または“のようなもの”として、同時に保護者を演じ、人生を操ろうとするのである。
先天的か後天的かは別として、いわゆるDNAの頸木といわれるものだ。
右目にアイの“六芒星”を宿すエッジロードのアクア君、彼の苦悩と闇はまだまだ続きそうである。
それにしても、原作者の才能と“野心”がほとばしる怪作だ。
今期に限って言えば、制作側の目論み通りというべきか、『ガチ恋』パートの盛り上げ方、煽り方が素晴らしく、ゾクゾクしながら観ていた。
劇中劇の体裁を取りながら、出演者が観客となり、それぞれの心の内を、さらには額縁をはみ出して、オーディエンスである我々を巻き込みながら、容赦なくあぶり出してゆくのである。
それは、全てのキャラに爪痕を残す“アイ”のキャラデザの秀逸さがあってこそかもしれない。もちろん、その瞳に注目ではあるが、口元と歯並びの描き方が良いのだ。語りかけてくるのである。もうゴシックホラーと言っても良い出来だ。
オープニングの『アイドル』のメロディにも、そんな意味深でゴシックメタルな響きが挿入されているのも面白い。ちょっと『進撃の巨人』に似ているのはご愛嬌。
いよいよプロファイラーも登場して、ミステリーかオカルトか、嘘から出たまことの顛末を待ちたい。