タック二階堂 さんの感想・評価
3.4
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
私TUEEEEの悪役王女が破滅フラグ回避のために奮闘する。
詳細は略。まあ「はめふら」「悪ラス」あたりを観れば十分じゃないスカ?
というわけで「なろう悪役令嬢モノ」です。
なんか一迅社あたりでノベライズが出てるっぽいです。制作はOLM TEAM YOSHIOKA。最近では「異世界美少女受肉おじさんと」「オッドタクシー」あたりが有名ですかね。
もうね、ビックリするぐらい「はめふら」です。
違うのは、「はめふら」が底抜けに明るいコメディなのに対し、こちらは暗い。事あるごとに実際のゲームのシーンがフラッシュバックして、それがまたドロドロの暗さ。
ていうか、カタリナ(はめふら)の声優さんは、こっちでは攻略対象の義弟役なんすね。
特に感想らしい感想もねえなぁ。オリジナリティが皆無なので。とりあえず次で判断します。
あ、そろそろトラック協会は「なろう転生」界隈を相手取るといいですよ。異世界転生装置としてトラックを差別的に扱ってるってね。
=====第3話視聴後、追記です。
{netabare}
カタリナと違って、とにかくラスボスのチート能力が私TUEEEEE…なんですが、プライド第1王女はチート能力を民を救うために振るいます。
良作の条件として、僕は主人公に好感が持てて応援したくなるということを挙げます。プライドには、その前提条件がある。そして、タイトルに沿った「民の為に尽くします」ということをしっかりと見せてきますね。
ある意味「はめふら」はギャグアニメでもあったわけですが(2期は違ったので駄作に…)、この作品はきちんとストーリーラインを持って悪役令嬢モノを組み立てていると感じました。
まだ押しも押されぬ良作と言うには早計かもしれませんが、今期、雨後の筍のように湧いている「なろう異世界モノ」の中では、「無職転生」を追う1番手になりうるかも知れないなと感じました。
{/netabare}
=====最終話視聴後、感想です。
{netabare}
孟子の言葉に「天の時、地の利、人の和」というものがあります。まあ、この言葉自体は「人の和」が最も重要だということを説いているのですが、本作には「天の時」がなかったと言わざるを得ません。
本作の原作が「小説家になろう」で連載開始したのが2018年。そして2019年にはノベライズが刊行されました。で、「はめふら」がアニメ化されたのが2020年。もちろん、アニメ化のプロジェクトが立ち上がってから、実際に放送されるまでのタイムラグは仕方のないことですが、もしも本作が「はめふら」よりも前にアニメ化されていたら、おそらくはこちらのほうがブレイクしたに違いありません。
それぐらい、この悪役令嬢モノというジャンルの中では面白かったといえる作品でした。プライド王女は、しっかりと主人公していましたし、まわりを固めるキャラたちも魅力があって、良作といっていい部類の作品だと思います。
ただ、惜しむらくは好機を逸したかと。
やっぱり「はめふら」の後塵を拝した本作は、「はめふらフォロワー」の一角としてしか見られないと思います。なにも内容が酷似しているとか、そういうことを言いたいわけではなく、どうしても同ジャンルだからこそ被る設定とか、そういったガワの部分でビハインドからのスタートになるということです。
「地の利」も得られなかったかな。
OLMはハマれば良好な作画の作品を出してきますが、本作はお世辞にも良かったとは言えなかったですね。そりゃね、同じクールに「ダークギャザリング」「MIX」と子供向け3本も抱えてればね、そうなりますわね、いくら大所帯でも。秋からの「薬屋のひとりごと」大丈夫でしょうか…
てなわけで、放送タイミングによっては大きく化けたんじゃないかなと思われる、非常に惜しい作品でした。でも、個人的にはとても楽しめましたよ。
{/netabare}