ゲリオ さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
古典的な面白さが味わえるラブコメ
ボーイッシュな女の子、相沢トモがヒロインのラブコメディ。
ひと昔前なら文句なしに良アニメ判定してる位には面白かった。
特に何が一番良いって、1クールで導入からクライマックスまで描き切ったこと。
友情か恋か、、、すれ違うも固い絆で結ばれた2人の物語が綺麗に完結した。
「2期に続く」とか「続きは原作で」とかは無し。
どんな作品でもそれだけで満足感が倍増するのは間違いないね。
相手の男、淳一郎はクールで長身、不良じゃないのに喧嘩がクソ強いという超スペック。
が、モテ男というわけではなく、男友達もあんまりいる様子もない、掴みどころのないキャラクター。
幼いころからの唯一無二の親友がトモで、彼女を異性としてみることを避け続けてくるも、高校生になった親友の時折見せる女子な部分に葛藤してるという設定。
普通ラブコメって相談役のモテない親友キャラがいるけど、そのスペックの高さから丁度良い塩梅の相談役を出しにくかったね。
代わりに群堂みすずというキャラが、トモと淳一郎の両方をアシストする役を担ってたが、このキャラクターもなかなか難しい立ち回りで、2人の恋路を応援しつつも、自分がトモと一番の関係でいたいという複雑な心情を見事に描けてたと思う。
フォーカスされる恋愛模様は主人公2人以外にも、サブキャラのキャロルと御崎先輩の組み合わせも有り。
登場時から頭お花畑だったキャロルが豹変する第9話は必見。
ここで重要なポジションを担ったのもみすずで、まさに本作全体の狂言回しだったね。
残念なことに自身のパートナーは現れなかったけど…。
ん、ラーメン屋?そんな奴は知らん。
みすず役の日高里菜さんは芸歴も長くなって色んなキャラを演じられるようになった。淳一郎のことを「あの男」って言う呼び方が好きだったわ。
キャロル役の天城サリーさんもベストマッチで、彼女を声優デビューさせただけでもナナニジの存在意義が(ry
原作は2015年から4年間ネットで無料公開されたWEB漫画とのことで、今しがたチラ見してきた。良くも悪くも昔ながらのWEB4コマだった。
アニメはほとんど4コマ感を感じなかったので、改めて良い構成だったと感心。
作画も安定して丁寧で、大手スタジオじゃないのにベテラン監督を筆頭に素晴らしい働きをしてくれたと思う。
そして、知る人ぞ知る名作を発掘してくれたことにも感謝である。