「夢見る男子は現実主義者(TVアニメ動画)」

総合得点
62.7
感想・評価
154
棚に入れた
458
ランキング
4766
★★★☆☆ 3.0 (154)
物語
2.8
作画
2.9
声優
3.2
音楽
3.1
キャラ
3.1

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

ネタバレ

螺旋常連からくり剣豪 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

2023夏アニメワースト筆頭。おさまけを超えるクソアニメだと思う

小説家になろう原作のラブコメ。ちなみになろうは異世界の次にラブコメが流行っています。
主人公の佐城渉はヒロインの夏川愛華を付け回していました。何回もアプローチに失敗するうちに自分は分不相応だとし、身を引く決意を固めていくのですが……。

この作品は1話時点で終わる頃には悟りが拓けるくらいの、まさに深淵級の虚無で掴みが弱過ぎる。そのせいでカフェテラスやおさまけとかを余裕でぶち抜くレベルでつまらんかった。あれらの方がまだ中身があると思わせるくらいこれはヤバいです。
考えられる要因としては主人公がヒロインとほぼ絡んでないからだろうか。両片思いというテーマも他と比べて圧倒的にしょぼい。このテーマで延々やるなら相当構成力が無いとキツそう。
キャラクターに魅力が無いのもキツい。登場人物の思考の飛躍から来る展開の意味不明さもさることながらnyaroさんの言う通りキャラデザから無個性で、メインヒロインの夏川からして性格もテンプレのツンデレベースだから特筆することは無いし、このキャラならではの魅力をどう感じれば良いか分からん。メインヒロインの時点でこれだから他のキャラはいわずもがな。主人公もストーカー気質で応援し難いし、おさまけの復讐者()丸くんと良い勝負してる。
作画も1話から微妙。崩れてるとは言わないけど結構怪しめ。

なんで1話なのに主人公がヒロインほったらかしで他のキャラの恋愛相談に乗るんだよ。ヒロイン空気やんけ。せめて2話からにしろ。しかも夏川の布教活動したいとかもは?としかならない。もうちょっと理解できることを言ってくれ。

これ巻き返せるんか?僕ヤバと違って面白くなるビジョンが全く見えないんだけど。

良い点
・主題歌
OPは文句無しに良曲、EDも悪くない。

・声優の演技は良い。

・背景の作画ミスや珍妙な台詞回しなど、ネタアニメとしては楽しめる余地がある。ただキャラクターが無個性な点からダイナミックコードやチャージマン研!みたいな親しみやすさは無いので視聴ハードルは高い部類。

・両片思いという〇〇さん系で散々擦られているテーマはともかく、佐城が盲目だった自分を見つめ直し、他人のために体を張るという話のプロット自体は今期上位を狙えるポテンシャルがあった。

悪い点
・作画が劣悪
1話はまだマシなものの、2話からかなり酷くなる。同期かつ同じ制作会社のタッグである自販機と比べると酷さは一目瞭然。人物だけでなく背景や小物のミスも目立つ。

・話の把握が難しい。
この作品最大の問題点。心理描写の無さ、演出の劣悪さによる登場人物の意図が不明瞭な言動、行動が多過ぎてアニメ単体だとシナリオを読み解くのが難しい。さらに読めたところで根本的な描写不足が祟って面白くはならないのが致命的。

・キャラクターが無個性かつ多過ぎ。性格にも難あり
キャラデザがハンコ絵なのでキャラクターの見分けが付きにくい上、使い捨て程度な役割しか持たない余計なキャラが多くて本筋を見失いやすい。女子キャラは髪型や髪の色でまだ見分けられるものの、髪の違いが少ない男子キャラを見分けるのは至難の業。
作者が狙ってるのか知らないけど性格が悪いと思えるキャラも多い。佐城や佐々木、夏川、四ノ宮辺りは酷いキャラクター性になってしまっている。芦田や風香、ゆゆ辺りは現状比較的まともでこちらは好感が持ちやすい部類。

・OPアニメーションの構図のパクリ疑惑
本編の手抜き感が祟り、オマージュというよりは手抜きのために適当にパクったようにしか見えない。この件は有志によって検証されており、俺ガイルや友崎くん、青ブタやニセコイなど、主にラブコメ作品のOPアニメーションの構図を模倣しているようです。


2話
相変わらず構成が意味わからん。ヒロインほったらかしで風紀委員長の相談事を佐城が受けるのは百歩譲って良しとして(良くないけど)、佐城が面倒事を避けるために名前を偽ったことについての問答でどんだけ尺使うんだよ。ここの相談事を受けてから、主人公を風紀委員長が問い質そうとするすさまじくつまんないやりとりまでの退屈なシーンで2話の半分くらい使ってたぞwww
そもそも論として風紀委員長がなんで名前も知らない奴に悩みを相談するんだよ。ご都合主義にしても適当過ぎる。俺ガイルの八幡や雪ノ下、由比ヶ浜は他人の相談事をなんでも引き受ける奉仕部のメンバーだから赤の他人の依頼でも受ける理由に説得力があるんだけど、佐城はそうした組織に所属していないし、これと言った実績も無いから違和感しか無い。
相談の解決もあれだけ引っ張った割には尻切れトンボみたいになってるし、それに当事者の後輩がいないところで勝手に話進めて終わらせるな。
佐城の姉を始めとした生徒会がメンバーじゃない主人公を脅して扱き使うのは単純に胸糞悪い。しかもどいつもこいつも明らかに人にものを頼む態度じゃないし。いくら兄弟とはいえ最低限の線引きは必要じゃないでしょうか。
この作品はどうも賢者モードを経て視野が広くなり、他人も見えるようになった佐城の活躍と、そっけなくなった佐城にやきもきする夏川の心の揺れ動きを表現したいみたいです。このプロットは斬新だろうし、自分もこの辺は悪くないとは思うけど、肝心の話がつまらなきゃ意味無いんだよなぁ。

3話
前半はまだ理解できる話。ただギャルの話が下ネタ丸出しで気持ち悪い。教室のど真ん中でゲラゲラと笑いながら彼氏とヤりたいとか話すなんてただのビッ○。これが一人や二人ならともかく、この作品はこの手の話をするモブが妙に多くて不快感があります。

後半の佐城の姉、楓の話は姉が弟のことでやきもきする描写が足りてない。1、2話だと姉のプライベートの描写がほぼ皆無だし、作中における姉弟の日常的な絡みもほとんど無いから共感は不可能。展開上、明らかにギャルの話が不要だからそこを削って家での喧嘩によるすれ違いなどを描写するべきだった。
生徒会長が渉の教室にまで乗り込んでくるのもおかしい。ひげひろとかでも思ったけど、いくら恩返しなどの名目があったとしても家族の問題に第三者が安易に介入するのはかなりデリケートだし、ましてやDVや家庭崩壊みたいな危機的な話でもなさそうなのにあんなにがっつり相手のプライベートに踏み込んで情報を聞き出し、分かった風な説教まがいのことをして渉を楓にけしかけようとするのは違和感がある。
生徒を守る立場にある教師や佐城のことを明確に気に掛ける描写が多い芦田がこの話題に触れて軽い相談に乗るならまだしも、渉とあまり絡んでいる感じが無い生徒会長が彼の相談役に強引になろうとするのはいささか踏み込み過ぎ。しかも楓から直接相談されているわけでもなく、会長は彼女がふと吐いた弱音から聞き齧っただけの曖昧な情報で勝手に動いているに過ぎないからますます説教をしたりしてるのが何様な感じになっています。

3話は姉の話がメインではありますが、これをやるには渉と楓の関係性の描写不足が原因で取り掛かるには早過ぎるし、相変わらずキャラクターの行動、発言がシチュエーションの進行ありきで突飛なのが気になります。

4話
Aパートは2話の続き。稲富ゆゆがいつの間にやら引っ込み思案と男性恐怖症を克服していました。これ2話で全部やれば良くない?この程度なら引っ張る意味がわからん。挙句ゆゆの食わず嫌いみたいなオチだから四ノ宮凛だけでも割とどうにかなりそうなしょぼい問題にしか見えなかった。
この作品はなにもかもが唐突なんだよな。演出が劣悪過ぎて勝手に始まって勝手に終わる。この話自体本筋においては重要性のかけらも無いし、こんなに雑に扱うならバッサリカットしても良かったと思う。
Bパートは佐城と夏川の絡みがメイン。この話はラブコメとしてはそこまで悪くない。ただ、無駄な話がこれまでで多過ぎだから盛り返すためにももうちょい進展が欲しいけど。
話自体は平坦でかつ掛け合いは唐突さは薄れたものの言葉選びがたんもしみたいにいちいち下手でぎこちない。人間じゃなくロボット同士が会話しているみたいな違和感がある。さらにあなたの心ですなど、唐突に雑なパロディをぶち込むのがテンポを悪くしている。この辺は佐城の感情の変化が乏しいのもあってコメディとしては力不足。
目立っていた髪染めの話は、話を通して佐城の髪の色が変化しないからよく分からない展開に見えてくる。夏川お前あんな微妙な変化に気付くとか慧眼やな。

意味不明な展開は減りましたが、ネタアニメとしてはかなり弱くなった平凡な1話だったと思います。

5話
病人に辛辣な回。
佐城が風邪を引いて保健室に行き、夏川、芦田が彼のお見舞いに行くエピソードが中心。それはまあ良いんだけどBパート後半までやるとか尺取り過ぎなんだよなぁ。正直言ってこの話にそこまで引っ張る価値は微塵も無いと思う。佐城と夏川の関係は良くも悪くも結局変わんないからほぼ無意味なやり取りだし、そもそも夏川の心理描写が少な過ぎて彼女の変化を読み取りにくい。パッと見た感じは楓や四ノ宮ばっかり構うんじゃねえ、私も構えとか思ってそうだけど。
このエピソードは全体的に風邪を引いた佐城への周りの態度がおかしい。一限からぐったりしてる彼を三限まで放置するのは不自然。普通授業で堂々と寝てる奴がいたら注意するために起こそうとするだろ。先生はそんな彼を不貞腐れていると言いますが、トラックが放つ水飛沫から夏川を守り抜いた佐城が不貞腐れる要素はどこにも無く、結果この発言は意味不明に。さらに明らかに具合の悪そうな佐城に誰も肩を貸してあげないのも酷い。みんな冷酷で真顔になる。一応保健室には運んであげたそうですが……。あとこのシーンは板書の異様な精巧さがネタになっています。
佐城に追い出された夏川、芦田が四ノ宮、楓を呼んで舞い戻ってくるのも変。病気を移したくないって言ってるのにその想いを汲んであげないのか。夏川たちは佐城を心配するあまりにまた会いたいと葛藤をするってわけでもなく、結果的におかしな流れになっている。また、高熱の佐城が帰ろうとしないのもあまりに謎です。倒れるくらい酷いなら普通は早退します。

新キャラのクロディーヌのくだりなどのギャグ演出はそもそも話の基礎がおざなりな上、こちらから佐城への好感度が低いので滑り倒しており、彼のナチュラルな性格の悪さを表現してしまう始末。
お見舞いの後はこのアニメお得意の唐突な流れでの生徒会選挙の話。クロディーヌが夏川を広告塔にして選挙に立候補したいと言い出すけど、佐城は夏川が魅力的過ぎてクロディーヌを逆に食ってしまうと一蹴。夏川は赤面しました。
佐城が夏川を魅力的だと言うのは良いとして、生徒会選挙の話題で私情丸出しの主観的な意見を持ち出すのはどうなんだろう。クロディーヌやその取り巻きからしてみたらこんな根拠に乏しい反論は意味不明だろうし、しかもこんなアホみたいな話を俺ガイルや青ブタみたいな真面目な空気感でするもんだから見ていてよく分からなくなる。挙句ぶつ切りで終わるから終始?マークが出て来る謎エピソードになっています。
Cパートのバイトも話が急に飛び過ぎてついていけない。佐城がバイトしたいとか言ってる描写はこれまでに無いし、6話以降を見ないとここは現状意味不明です。

相変わらずライアー・ライアーと並ぶワーストクラスのアニメだと思います。

6話
薄いエピソードの羅列って感じですね。破綻はこれまでと比べると比較的少ない方。
最初は稲富ゆゆの話と四ノ宮凛が佐城を生徒会に勧誘しようとする話。作画や構図の狂いっぷりは健在で、飯消失バグと窓越しでも届く声で草。飯の作画も適当。ゆゆは素パスタ食べてる?カブトボーグのヴェネチアンかな。あとなんか机を囲むキャラの位置関係(特に四ノ宮)が変になっている気がします。
夏休み前の集会は特筆する点は無し。ただ生徒会や風紀委員の制服がやたら乱れてるのはなんで?クールビズだとしても乱れようが尋常じゃないからだらしなく見える。夏川と佐城のやり取りもありましたが、こちらも佐城の髪の変化が無い以外は別段変な点は無かったと思います。
学校見学の手伝いを決めるエピソードでは、夏川と立候補してきた佐々木が手伝いを任されることになり、佐々木が夏川に好意を持っていることを知る佐城は悶々とします。ここは佐々木の性格がめちゃくちゃ悪く映る。夏川がいるからって他の奴から脅すようにして当番を奪うなよ……。
このシーンは佐々木のことを知る佐城の心理描写も当たり障りが無く、ただの胸糞悪い話になっている。
その後夏川は芦田に連れられてパフェを食べ、佐城は古本屋でバイト。働いている最中、佐城は中学生連中にいじめられている小学生を発見、助けに行きます。ここは中学生の舞台装置感がちょっとすごいです。見ず知らずっぽいし、余程性格が捻じ曲がってない限り理由も無く知らない奴なんていじめないでしょ。
佐城は助けた小学生から家の連絡先を聞き、迎えを呼びます。迎えに来たのは姉であり、その母性に佐城は顔を赤らめました。
展開は打って変わって佐城と姉の会話に。ジョッキみたいなコップ草。楓は事務の腕を買い、渉に生徒会に入らないかと提案してきました。
終盤は助けた小学生のお姉さんと佐城のやり取り。なんか佐城に惚れてるっぽい描写があるけど弟を助けてもらったからと言って即落ちする程か?ここも巨乳だったはずのお姉さんの胸が時折萎んだりしてて笑えます。
最後は弟を助けてもらったお礼にとハンカチをもらって終わりです。

破綻は少ないものの引っかかる点は多く、夏川と佐城の絡みを始めとしてエピソード全体が薄いので微妙なのは変わりませんね。

7話
佐城が女子大生の笹木風香と海沿いの町、美白浜までデートに行く話。この回はアニオリらしいです。
この話とは直接関係無いけど笹木と佐々木って紛らわしい。関連性が無いならどちらかの名字を変えるべき。ただでさえキャラ多いんだし、そうしたところが細かい見にくさに繋がるんですよね。
この話自体はこれまでみたいな理解不能な異次元な会話、構成や目立った作画崩壊は少なく、見やすい部類だと思います。佐城とは直接絡むことは無いものの、メインヒロインである夏川の出番も多いです。アクセサリー作りのエピソードを通して佐城から夏川への好意もそれなりに表現できていたとは思います。とはいえ修羅場などにはならず、デートへの言及は芦田から佐城へのメールのみに留まっており、パンチには欠けると思いました。
佐城への好感度があまり上がらないのも残念。
途中、風香が中学生だということが判明するのですが、佐城はそこから彼女に対していきなりタメ口になりました。クロディーヌへの舐めた対応とかもそうだけど、そういうところから佐城の他人を見下しているような性格の悪さが滲み出てるんだよな。年の上下に関係無く最低限の礼儀は必要だろ。
リゼロのナツキ・スバルやチェンソーマンのデンジみたいにあえて性格に難のあるキャラにしようとしてるのか知らないけど、その割に悟りを拓いた真人間みたいな一面もあるし、どっちつかずで感情移入が難しいです。

多少まともにはなったけど面白いかと聞かれたら微妙な回ですね。

8話
一二を争うくらいひでぇ回。
話の内容は一ノ瀬深那が自立のために佐城と同じ古本屋でのバイトを始めるというもの。
この時点でこんな話してる場合じゃないのは置いといて、ここまで来て夏川をあまり出さないのが意味不明。今までのことも相まってメインヒロインなのに影が薄いです。
バイトが上手く行かない深那に対する佐城の態度、対応も、これまでゆゆやレナの悩みを解決してきたとは思えないくらいに稚拙。前のめりが過ぎて深那に拒絶されるみたいな失態なら分かるんだけど、作中の失態はゆゆの問題を解決した彼ならまず陥らないくらいに初歩的なものだし、共感よりも佐城の情けさの方が勝る。
深那はバイト初心者。接客に関して必要なコミュ力に不足はあるものの特に仕事に対して不誠実なわけではない。じっくり時間を掛けて教育していけばいいのに、強引に成長を促す必然性を感じない。
こいつこれまでも含めて0か100でしか物事を判断できてないんですよね。ゆゆの時もたかが問題の一因でしかない四ノ宮がゆゆの近くからいなくなれば全部解決みたいな解決になってないガバガバ理論を出して終わらせてるし。依存気味だった支えがいなくなったら今度は取っ掛かりが無くなるし、コミュ障気味のゆゆがゼロから男嫌いを克服できたら苦労しねえだろ。
ゆゆが自立を目指す原因となったのは兄である優が彼女を自宅に連れ込んでいること。これがまあ生々しい。なんでこういうところだけ無駄にリアルなんだよ。基本現実主義もクソも無いくせに。
しかもこの話、なぜか次に引っ張ります。いや本筋と無関係の話を引っ張るなよ……。

物語とキャラの評価点にマイナスがあったらマイナス5点にしたい……。

9話
前回の続き。深那の兄である優とその彼女と佐城が対面する話。変わらず本筋から外れていてどう楽しめば良いか分からないです。夏川の出番なんてたったの数分だし、それも作中屈指のクズキャラの佐々木との絡みだから見ていて辟易してきます。
深那を説得する時の優と彼女の言い方もいくらなんでも酷すぎ。バイトに向いてない性格だからやめろとか、それただの人格否定だろ。しかも兄はともかくろくに深那と関わっていない優の彼女にそういうことを言わせるなよ。キャラとしての株下げるだけだから。この作品はこういう言葉選び一つとっても無駄に癪に障る展開が多いです。一応、今回の佐城の対応は説得力があったとは思うので、そこは評価点ですかね。
楓と佐城の話はダイナミックコードみたいに珍妙な演出となっています。間の取り方なんかおかしくね?姉が飲んだカフェラテをいい歳した弟がいきなり飲んだのは味を確かめるにしても何の抵抗も無くやっていたことから脳内が?ってなりました。

もう挽回は無理そうですね。ここからひっくり返した作品なんて見たことないし。

10話
佐城がなんやかんやで学校説明会の手伝いに行く話。前半は佐城が説明会に行く理由を見繕うだけのマジでどうでも良い話になっています。後半は夏川の回想を使った、佐城が夏川を好きになるまでの経緯の説明。これがまあ酷いです。中学では佐城のストーキングのせいで夏川に友人ができて、高校だと孤立するって流れが極端過ぎて意味不明。細かく考えるなら在校する生徒の体質による違いでしょうか。しかしながらこんなしょうもない違いを表現する必要性が皆無なので、個人的には矛盾として捉えています。
今更ではありますが、そもそも白昼堂々のストーカー行為が学内で問題視されないのが謎。学生でも普通に犯罪行為。むしろ作中では笑い話にされている節(1話参照)まであり、まともに考えると気が狂います。
ここでされた夏川の家庭事情は妙に抽象的で話に入り込み難いです。
中学時代の夏川は妹のことで家庭環境がゴタゴタしており学校で孤立し、自由を奪われている旨を吐露しますが、それだと元凶になってしまっている妹に好意だけを向け続けるのは不可能では?中学生は多感な年頃だし、仏や聖人君子でもない限りストレスで妹に対する悪意が芽生えるのが自然な感情表現ではないでしょうか。
最後の夏川が急に走り出してここにいないと考えている佐城を求めて探し回るのもドラマチックというよりはとち狂ったとしか思えないです。あんなストーカーを夏川はどうやって好きになるんでしょうか。これに関して飲み込むには、彼女が佐城にマインドコントロールされてると考えるしかありませんでした。

11話
学校説明会の話。偶然合流した佐城の汗の匂いを執拗に嗅ぎまくる夏川が気持ち悪いです。メインヒロインのする行動じゃねえ。その後は芦田とも合流し、駄弁る展開に。
そして夏川がペアを組んだ佐々木と風香のいる組を案内する矢先、案内していた中学生に絡まれるレナに遭遇します。なんでか知らないけど民度低いですね。
夏川は毒舌と冷たい視線で彼らを一蹴します。
その後、佐城と再度合流したタイミングで風香が佐城とデートしたことを夏川は知り怒り心頭、佐々木は怒った彼女にびびって撤退、佐城は修羅場に巻き込まれます。
説明会が終わった後、佐城、夏川、芦田が夏川の家に遊びに行く約束をして終わりです。

汗の話と中学生の件以外は比較的まともな回です。

12話
最終回かつ前話の引きとなった話の続き。夏川の家で遊んだ日の夜、夏川と佐城が花火を見ながら秘めた想いを語り合う話。
この回は作画の悪さが目立ちます。花火のシーンが顕著です。夏川の家で椅子があるのに床に座ったり、背景のサイズ感がキャラと比較しておかしいなど。
話自体は今までのツケで非常に共感し難いことを除けば大筋は悪くないです。

最後まで見て
総括するとクソアニメだと思います。主人公である佐城が作者がおそらく意図していないナチュラルサイコパスになってしまっていて共感し難いのと、終盤までヒロインの夏川が空気なのが大問題。話が本筋と無縁な脇道に逸れることも多い。これらのせいでラブコメとしての完成度はかなり低いと言わざるを得ません。
作画や演出も劣悪で映像面の見所はネタとして見る場合を除いて皆無です。俺ガイルなどに倣ったようなお悩み相談シーンなども本筋やキャラの成長に生かされているとは言い難いし、余程の物好き以外には勧められない作品だと思います。

投稿 : 2023/10/13
閲覧 : 2035
サンキュー:

9

夢見る男子は現実主義者のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
夢見る男子は現実主義者のレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

螺旋常連からくり剣豪が他の作品に書いているレビューも読んでみよう

ページの先頭へ