てとてと さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
優しい雰囲気の神道系うんちくコメディー。地味ながら良作か、地味故に佳作か?
400年前に異世界から来た不老長寿のエルフが東京月島の神社の御神体として祭られ、巫女の女子高生と仲良く過ごしたり、ウンチク交えて時代の変化を語る感じ。
【良い点】
神社の神様が異世界のエルフで不老長寿という発想がユニーク。
長命で時代の変化を見てきた故の視点や昔語りをうんちく交えて話すネタが面白い。徳川家康を「家康くん」と呼んだり。
ネタの流れは単調ながら、視点がユニークで飽きさせない。
現代文明と過去の時代の比較語りで日本の昔の文化にも親しみが湧いたり、時代は繋がっているんだと実感。
作風が優しく、街の人々がエルフ神を自然体で受け入れて接する温かい雰囲気が魅力。
過去作だと「我が家のお稲荷さま」や「猫神やおよろず」彷彿。こういう雰囲気は神道系コメディーの醍醐味。
ひきこもりオタク気味な神道の女神様は「いなり、こんこん、恋いろは」のうか様を彷彿、エルダは神ではないただのエルフ故の親しみやすさが良かった。
語り口がおばあちゃんみたいな温かみあり。
等身大の女の子でありつつ、巫女として一線を引いている小糸ちゃんとエルダの関係も和む。
しっかり者の妹ちゃんはじめキャラは軒並み可愛い。
エルダがロボットアニメオタクでパロディー多く、ロボットアニメファン的に親近感。
OPの最後の方でガンダムZZ彷彿としたり。
OPが良曲。神道系の良き雰囲気と作品テーマであろう時代の流れの切なさ的な情緒がしっとりと伝わる。
【悪い点】
地味。
ネタがワンパターン気味で話があまり動かない。
シリアス方面では小糸母の話とか、小糸の葛藤など見応えはあったが今一つ地味。
また日常系コメディーとしてみるとドライというか淡泊な印象。
エルダと小糸他キャラは魅力的ながら、エルダと小糸以外はあまり印象に残らず。
そこそこ出番はあるもののキャラドラマが弱く、大きく話を動かしたり関係深める感じが淡泊。
wikiによると安齋監督はあえて狙ってそういう作風にした模様、確かに良い面も感じるが、アニメ作品としては地味さが目立った。
【総合評価】6点
地味で物足りないと見るか、地味だけど良作と見るか?
自分は4・6くらいで後者寄り、こういう作品は多少地味でも捨て難い魅力あり。
評価は「良い」