テナ さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
今の私と前の私
人気作品の劇場版作品ですね。
これは前回の「夢見る少女」が良かったので今作も見に行こうと思いました。
さて、今回は、かえでちゃんのお話。
題材は皆さんも経験がある受験。
物語の序盤である、咲太と麻衣さんの2人のイチャイチャなやり取りが楽しいです。
やはり咲太よりも1枚も2枚も上手な麻衣さんw
こう言う冗談が言えるやり取りが出来る恋人関係っていいですよね。
さて、「お兄ちゃんと一緒の高校に行きたい」と言う、かえでちゃん。
けど、彼女の成績では、それは難しいと話すスクールカウンセラーの先生。
ただ、この先生はスクールカウンセラーとしては現実的な話をするけど、個人としては、かえでちゃんを応援してあげたいって気持ちは凄く伝わる優しい先生。
で、そんな、かえでが希望の高校に入れる様にと、咲太、麻衣、のどか、が勉強を教えてくれる。
周りのサポートが頼もしすぎる。
そんな皆の気持ちに答えようと必至に勉強を頑張るかえでちゃん。
けど、受験の日に同じ学校の人と目があって体調不良になってしまう。
連絡を受けて心配する咲太の表情は本当に心配そうでしたね。
凄く不安と焦りと心配が入り交じっていたのかな?
不機嫌に人差し指で電車の窓をコツコツするシーンは印象的。
そこで、彼女が咲太と同じ学校に行きたい理由が明かされるのですが…………
それは彼女の悩みでもあった。
「お兄ちゃんと同じ高校に通いたいです」は前の……今は消えてしまった、もぅ1人のかえでの気持ち。
それは今のかえでの気持ちではありませんでした。
そして、彼女は悩み続けいた「皆、前の私の方がいいんでしょう」
アニメでさ、咲太は妹が戻った時にビックリ……いゃショックな顔をしてた様に見えたんです。
多分、その顔を、かえでは気づいていたのかな?
そして時々、寂しそうに自分を見る兄の視線にも……
それを知った咲太の顔が怖くなったのは、自分への怒り……妹の言葉を完全には否定出来ない自分、妹にそんな悩みを抱えていた事に、悩ませていた事に気づけなかった自分の不甲斐なさ。
後に咲太は、前のかえでが消失したのは泣くほど悲しかったけど、元のかえで(今)が帰って来て嬉しかったんだと言います。
多分、その涙の半分は悲しみと嬉しさだったのかな?と思います。
前も今も彼女は彼女である事は間違えなくて……
2人が入れ替わっていた時の記憶はなくて、別人格だったのかもしれないけど、多分本当にどっちが良かったとかじゃなくて、かえではかえで、妹は妹、なんだと思います。
かえでは「全部、前の私がくれたんだよ」って言っていたけど、それは違う。
麻衣さん、のどか、と先に出会ったのは前のかえでが先だったかもしれないけどさ。
視聴者には解る。
咲太や麻衣やのどかも、前のかえでを大切にしてたけどさ、皆、今のかえでも同じくらい大切にしてるよって思いました。
多分、かえでの立場は複雑で色々心配になって不安になるし、少しの事でも「前の自分の方が良かったんじゃないか」「自分は好かれてないんじゃないか」とか考えちゃうんだと思います。
だから、お兄ちゃんの本当の気持ちを聞かせて貰えて、安心したんだと思います。
「そんなの言ってくれなきゃわかんないよ」って泣くけど、そうだよね。
言葉にされなきゃ何も伝わらないし解らない。
言葉にされなきゃ不安にもなるよね。
だから言葉にして貰えて良かったね。って思いました。
で、結果、かえでは高校に受かります。
彼女は最初、先生の提案で、他に通信制の学校もオススメされてましたが、彼女は乗りきではありませんでした。
何故なら、前のかえでの「お兄ちゃんと同じ学校に行きたいです」その夢を叶えてあげたかったから、自分の気持ちより優先してあげたい、消えてしまた自分に、今の自分が叶えてあげられる願いだったから、頑張った。
彼女が通信制の学校に行きたくない理由は、もぅ1つあって「皆と一緒がいい、違うのはかっこ悪いから」ってセリフですが、そうした考えもあったのかもしれない。
実は、私はその逆で皆と一緒は嫌なんです。
よくお母さんにも「皆もしてるから」「皆と同じ物がいいんじゃない?」と言われてましたが、私は自分だけって言う特別感が欲しい人なので、かえでちゃんの言う「皆と一緒」は解らなくて。
皆と違う事も、しっかり楽しいし面白いと思うしそれは個性ですし恥ずかしい事じゃないです。
で、かえでちゃんは最終的に高校合格を蹴って、通信制の学校を選ぶ。
それは彼女が選んだ道。
自分で学校の様子を調べて、聞いて、相談して考えて彼女自身が選んだ事。
前の彼女ではなく、今の彼女が選んだ事。
前の彼女はきっと拍手して頑張ってくださいって背中を押して喜んでくれると思う。
だってそうでしょう?
今のかえでが前のかえでの気持ちを大切にしたように、前のかえでも今のかえでの気持ちを大切にしてくれると思うから。
作中で咲太が「通信制の学校の印象が変わった」って話してましたが、私も変わりました。
前に、通信制の学校に通ってた子が居て、話を聞いたら課題をして、月に数回の体育への参加とテストや遠足などもあるってパッとは聞いて居たんですが、この作品をみてよりイメージしやすかったかな?と思います。
結構楽しそうだと感じたし、パンツを履かないアイドルも居るし最高かもしれませんね。
え?何ですか?
咲太君の感想ですよ?w
さて、次回の劇場版は「ランドセル」ですね。
麻衣先輩の小学生時代……
この劇場版でも映画の前後に前降りを入れてます。
麻衣先輩の過去にある何かに関係するのか、理央の言うように咲太がブタ箱にぶち込まれる前兆なのか……
「青春ブタ野郎はブタ箱から出る夢を見ない」が始まらないことを願いなが2023年秋を待ちましょうか。
さて、今回の劇場版の兄と妹の絆が良かったです。
かえでちゃんは麻衣さんから、ノートパソコン、マフラー、コートなど貰えて羨ましいですね。
私のお兄ちゃんに彼女が出来たら麻衣先輩の様に沢山物を貰えるといいなぁ〜
誰ですか!今セコい奴と思った人は!
大丈夫です。
私には兄は居ませんからww
私の妄想でしたww
まさか妄想でレビューを〆る事になるとは……