ガムンダ さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
マイナーネタの無為なお手付き
レーシングニーラーと呼ばれる競技用サイドカーのレースに参加するJKのおはなし。
一つのレース大会ウィークで12話使うのでいわゆる部活モノ日常系とは言い難い所があります。
サイドカーと言うネタはバディ(相棒)ものとしての題材として持ってきたものでしょう。
大会に出場する各組の相棒たちの問題に焦点を当てた成長ものと言った感じのアニメになってます。
一言で言うと、レーシングニーラーにかこつけて何見せられてるんだ?って感じでイマイチでした。
青春、部活、女子高生、成長、日常、レース、どれも中途半端です。
【ネタ選択を生かしてない】
{netabare} まずネタがドマイナーで、女子高生どころか競技人口自体がかなり少ない競技です。
それで、このアニメを観てレーシングニーラーに興味を持つか、と言う観点で見ると全く落第です。
このアニメは「バディもの」をやりたかっただけで、別にレーシングニーラーでなくても成立します。
バディものは野球のバッテリーが定番ですし、テニスのダブルスでも良いし、二人乗りボブスレーでも良い。{/netabare}
今後しばらく(もしかしたら永久に)
「ニーラーアニメと言えばつうかあ」
となる訳ですが役不足に感じます。
【バディものとしてどうか】
{netabare} 上記の通り、主役2人だけでなくライバル校のペアが一々関係を拗らせては修復の繰り返しで、しかもそれがテンプレ展開で見応えがありません。
そのせいで主人公ペアへの移入度が深まりません。{/netabare}
普通に主人公ペアの「TT(←大会)への道」ものにした方が良かった気がします。
【リアリティが無い】
{netabare} ある程度の規模のモータースポーツイベントは日曜に本戦が行われる様に日程が組まれます。
そこから遡って、土曜が公式予選、金曜がフリープラクティス、木曜が車検・エントリー
と言った感じです。
このアニメ、1大会で12話消費してまして、一体何泊してんだよ!って感じです。
ついでに上記の日程は「レースウィーク」と言って、信じられない程のハードスケジュールなんです。
観客は日曜にレース観て帰るだけですが、やってる方はクルマ壊した日にゃずっとガレージで徹夜とかザラです。
このアニメの様に思い付きで「勝負よ!」とか温泉入ってのんびりとか、ナイナイです。
大会の描写も草レース然とさせるか、レーシングニーラーがメジャー競技になった世界にするかどっちかにすべきだと思います。
この大会を成立させるには主催者も参加者もスタッフが全然足りて無い様に見えます。{/netabare}
ちなみにメカ関係の描写はかなりリアルで、改造内容とか一言解説もガチですが、全く知らない人がこの一言で分かるのか、って言うと疑問です。
そうするとこれ、一体誰向けなの?って思っちゃいました。
これが解るくらいのメカマニアかニーラー経験者で、且つこの薄味のストーリーを楽しめる層向けです。
競技人口より少なそうです。