「やなせたかしシアター ハルのふえ(アニメ映画)」

総合得点
63.5
感想・評価
10
棚に入れた
30
ランキング
4318
★★★★☆ 3.8 (10)
物語
3.8
作画
3.9
声優
4.0
音楽
3.8
キャラ
3.8

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ネタバレ

てとてと さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

やなせたかしシアターの中核作品で49分弱。タヌキの母親と人間の男の子のハートフル母子ストーリー

※作品データベース様より転載

【良い点】
やなせたかし作品らしい童話的な世界観や雰囲気の良さ。特に前半は動物たちとのミュージカル調で楽しい。
絵本をそのまま動かしたような温かみのある作画。
声優陣もアンパンマン声優中心に豪華。特にハル役の野沢雅子氏は温かみのあるおばさん役が絶品。
本作の特長は楽曲で、ミュージカル調や、やなせ先生作詞の作中歌など、効果的に盛り上げてくる。

ストーリーは分かり易く、親子愛の尊さを、音楽を交えて見せてくれる。王道な作劇で、ラストも後味が良い。
悪く言えば物足りないが、良く言えば余計な湿っぽさが少なく素朴でシンプル。
息子ハルが都会に出てから、才能の壁に苦しむ…それを母と子が想い合う心で乗り越える。
母タヌキのハルは息子の為に会わない決意したり、陰から応援したり、これぞ母の愛の尊さ…ベタながら感動的。
都会編が割とシビアだけど先生の孫のマリーちゃん可愛かったり、バイキンマン声な嫌味ライバルもパルの演奏認めてたり、
不快要素は無い。
マリーちゃん「街は夢の数だけ明かりがともる」都会や人間の世界に肯定的な視点も良かった。

【悪い点】
50分も無いので駆け足感。やや物足りない。
ハルは強い母親なんだけど、あざといお涙頂戴なポイントは地味だった。
終盤も感動的なんだけど、感動の緩急は緩めで、いい話だな〜とハートフルではあるが涙腺崩壊させるには弱かった。

タヌキに戻れないから母子一緒で良かったねラストは、意地悪な見方だけど、ちょいと人間中心的かなと。
種族の違いを作劇に生かし切れていない気が。
異種族親子物として見ると素朴過ぎて物足りない感。

【総合評価】7点
50分足らずで母子の尊さ見せてくれる良作。
ただ、同路線の異種族親子物(細田守作品とか、岡田麿里監督の「さよならの朝に約束の花をかざろう」とか)と比べてしまうと
短く素朴なので、内容はそこそこ。
評価はとても良い付けてもよさそうだけど、自分が捻くれてる故か「良い」止まり。

野沢雅子氏は悟空のイメージ強いけれど、「愛少女ポリアンナ物語」のパレーおばさまとか、「ウルトラB」のママとか
本作のハルとか、成人女性役の方が味わい深い気がする。

投稿 : 2023/06/28
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