テナ さんの感想・評価
3.5
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
星のお姫様
星のお姫様と漫画家の恋ですね。
パッと見は御伽噺みたいな素敵な恋の形かな?と思います。
余り売れない漫画家の一郎とアシスタントとしてやって来た姫のシオリ。
基本的には1部の設定意外は普通の恋愛作品となっています。
1部と言うのは、一郎がシオリのトゲに誤って触れてしまう。
それは、婚姻関係がある者以外は触れてはダメらしいのですが……
トゲで繋がった事で結ばれた婚姻関係。
それが姫様の家の仕来り。
触れてしまったが為に2人は友達から初める事になる。
一郎は婚約者でシオリから距離が離れたら身体に異常が起きるらしくて、体調を崩してしまう。
この誓約は面倒ですね……
ナンパ野郎から助けようとて強引に手を引っ張ったら危害を加えたとトゲ?に思われ助けた一郎から鼻血が……相手を想った行動ですから、融通の効かない事態になる。
それを見たシオリは、傷ついた一郎を見て落ち込んでしまう。
それを励ます、一郎は良かったなぁ〜
もしかしたら、自分が一郎と同じ事になったら自分の事で不安になったり嫌になったりするかもしれないけどさ、一郎は自分の事よりシオリの事を心配出来るのって本当に彼女の事を想ってるのかな?とおもう。
人の気持ちに寄り添える優しい人なんだと思いました。
シオリはなんだろ?
事故の婚姻関係とは言え決められた婚約者以外との恋にワクワクドキドキしてるのか最初は表情が硬かったシオリが棘事件から表情が柔らかくなった気がします。
ただ、トゲの誓約は、どう言う時や事で起きるのかの実験が面白いですね。
確かに、星のお姫様との恋愛とか非現実で、例えば宇宙人や異世界人との恋愛だとしてもそれはそれで楽しそうだと思うんです。
けど、人間にも文明やコミュニケーションの取り方があるように、他種族には他種族の文明やらコミュニケーションのとり方があり、私達とは違うものかもしれません。
そこが、こうした他種族との違いとして描かれているが面白いですね。
けど、そうした罰を覚悟で本心を伝える一郎の姿はよかった。
身体の異変が出てでも彼女にだけは嘘をつきたくない。
自分の気持ちを言葉で伝えようって気持ちが本当に素敵でしたね
確かに、こうした設定がないと星の姫様である必要がないってなりますもんね。
異世界バトル物ならともかく日常の恋愛物な訳ですし、そうした工夫が面白さに直結してる点はありますよね。
シオリが一郎にヤキモチを焼いている事に自身で気がついて自分の気持ちに気づく演出も何だか可愛いですね。
ヤキモチも不愉快になるような処理はなくてサッパリと見えるのは高評価です。
後、一郎にはマチって妹と弟のフミオがいるのですが、一郎が妹と弟を大切にしていたり、シオリも家族のように接していたりと単なる2人だけのラブストーリーで完結するのではなく家族としの時間も大切にしてるも高評価です。
恋人同士でイチャイチャするだけではなく家族との時間や2人との間にマチやフミオを入れる描写も素敵だなぁーと。
後、一郎ファミリーが家族で両親の墓参りに行くのですが、フミオが強引?にシオリを誘うのですが、このシーンは多分、フミオにとって墓参りって家族で行くもので、別にシオリは兄と結婚してる訳じゃないし、まだ恋人けど、フミオ的にはシオリも既に家族の一員だと考えてるのだと思いました。
そうした家族の気持ちをしっかり描けてるのはポイント高いね。
後は、回りくどいやり取りとかもあるんですよ。
例えば、シオリが寝てる一郎に頸に触れてもいいか?と確認するシーンとか。
これって、いちいち聞くなよと思ったりとか、少し余所余所しくて寂しいと感じたりする人も居るとは思う事んですが、私はそんな周りくどいやりとりも、二人の距離感とかお互いの事を大切にしているからこそなんだと想えるのですよね。
で、シオリの家族は面倒臭そう。
母親は話も聞かずに全て否定ばかり。
娘の事を変に溺愛して心配してるけど心配する方向が全然違っていて、大切にしてるけど、大切にしてる人の話を聞かない一方的な意見と考えを押し付けてる人かな?と思います。
で、一郎がシオリの頑張った漫画を見せて説得してくれる、シオリは「解りませんよ。この人達には」ってセリフあるけど、解らなくても伝えようとしなきゃ伝わらないから、理解されなくても知ってもらう事は大切ですからね。
一郎とシオリの頑張りで1年間の猶予を貰う事に成功する。
ただ、トゲの婚姻解除をする話の時のすれ違いコントみたいな空気は苦笑いしちゃいますねw
シオリの解除の意味と母の解除の意味が違うから。
後は、マチの流れ星の話は可愛いなぁw
流れ星への願いも一郎とシオリの為のお願いだったり一郎は素敵な妹と弟を持ちましたね。
トゲ解除の話は……
トゲを解除したら、一郎のシオリへの気持ちがなくなるかもしれない。
その好きって気持ちはトゲが刺さってるから産まれた気持ちで……抜いたら、好きが消えてしまうかもしれないと聞かされる。
一郎は「これは本物だ!縁が切れそうなのが解る」って言ってたけど……気持ちは変わらなかった。
私は人の気持ちって、そんな簡単には変えられないと思うんだ。
好きな人が変わったり嫌いになったりする事はあるけどさ、例えばこの作品で言うトゲの力とかさ、ファンタジー作品にあるような惚れ薬とかそんなものが、どれだけの力を持ってるのかは知らないけどさ、そんなもので人の気持ちを捻じ曲げる事は出来ない。
人の心や気持ちはそんなもので無くなりもしなければ始まりもしない。
好きが始まったのならそれは本物だし、好きが本物ならそんなものでは無くならないと思いました。
で、シオリの悩みは……
シオリが島民に「私の何処が好きですか?」と聞いた時に「姫は姫だからです。」って回答がありますが、これは嬉しくないよね
シオリは「私が姫じゃなかったら」と悩みます。
これってさ、シオリじゃなくて姫のシオリが好きなだけで、シオリが姫じゃなければ彼女を好きにならなかったの?となりませんか?
けど、一郎がシオリを好きになったのは「姫だから」じゃなくて、シオリ自身を見てだと思うんです。
姫様の島内の人々はシオリを姫としかみてない。
島に「島民は五色を愛し」って仕来りがあるけど、その仕来りがなんか私には窮屈で、仕来りがあるから強制的に愛されてる感じがして……
自分がシオリの立場だとしたら、こんな理由で愛されている、嬉しいと思うでしょうか?
だから、一郎の気持ちはシオリは本物であって欲しかったんだろうなぁ〜って。
「まだ、私の事は好きでしょうか?」って涙を流す彼女のシーンは印象的でした。
一郎の返答は……
契約解除してからは2人とも何だか前より柔らかい感じの雰囲気があるかな?
デートも楽しそうw
一郎も髪型決めて似合っていたし、シオリも服がオシャレでしたね⸜(๑⃙⃘'ᵕ'๑⃙⃘)⸝⋆*
で、一郎はシオリに「伝える事」これは続けたいと言う一郎
これってホントに大切な事ですよね。
自分の気持ちを伝える。
思った事や考え方や感じた事を伝える。
好きの気持ちや自分が思う事や感謝の気持ちとか、一郎は素敵な男ですよww
マチの一郎への気遣いは心にきますね。
友達からの誘いを断ってました。
それは2人の為に普段から頑張っている一郎を見てるから一郎に負担をかけたくなかった。
経済面に余裕がないのをマチは知っていて中々友達と「夏祭り」や「遊園地」の約束は出来なかった。
それを見たフミオはマチが遊びに行けないのは自分のせいだと思うフミオ
マチの気遣いを知った一郎は自分が「不甲斐ない」と言う。
だから、これからは相談して欲しいって伝える。
マチはよく出来た子ですよね。
優しい女の子ですよね。
けど、やっぱり一郎からしたら、その気持ちは嬉しいけど、やっぱり辛い気持ちが勝っちゃうよね。
確かに裕福じゃないけどさ。
一郎はマチやフミオの為に頑張っていて、けどその頑張りに気を使わせちゃって、友達との約束もさせてあげられなかったんだって、だってマチやフミオが不自由なく生活させてあげる為に頑張ってきたんだから。
全てを叶えてはあげられないかもしれないけど、相談さえしてくれたら一緒に考えてあげられるもんね。
この優しい兄妹弟の気持ちにうるうるきます。
さて、良い話でしたね。
2つの愛が綺麗に重なってるんですよね。
家族愛と恋人愛が上手く描かれていてホントに楽しく見える作品でしたね。
CM見たら完結するんですね。
2期来ないかな?原作終わったら難しいかな?
優しい物語で私は見心地良かったですw
で、この作品事態は進展は中々ありません。
恋人になるもそこから一気に距離が縮まる訳でもありません。
だから、見てる人の中には進展が遅いとか飽きるなどの感想もあるんじゃないかな?と思う。
けど、恋愛って恋人の数あって、こうして一歩一歩ゆっくりお互いの気持ちを確かめ合いながらゆっくり進展させる恋の形も素敵だと思います。
で、その進展の遅さから伝わる気持ちってのが凄く上手く表現されていて見ていて心地よさはあるかな?と感じました。