STONE さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
とりあえず簡単な感想
作中人物はファンタジー的世界に身を置いているようだが、かって存在したか、あるいは別の
場所にあるのかは分からないが、優れた科学文明があるようで、こういった内的には
ファンタジーだが、外枠にSF的世界観がある設定は結構好きだったりする。
この科学文明の痕跡には「東亜重工」の文字が。
原作者の弐瓶 勉氏の他作品も登場する「東亜重工」だが、本作が他作品と同じ世界観にある
繋がりがあるものなのか?、単に弐瓶作品であることを示す署名的なものなのか?。
Boy Meets Girlから始まる少女を助けるための冒険譚という点など、基本的展開は
「未来少年コナン」、「天空の城ラピュタ」といった往年の宮崎 駿を思わせる。
とは言え、カイナとリリハの行動などは正直なところ少年少女冒険もので感じられるドキドキ
ワクワクハラハラといった感情の盛り上がりがあまり感じられないまま終わってしまった感じ。
フルCGによるものか、作画の印象がクールなもので、これがキャラの熱さを出しにくかった
要因の一つだったのかな?。
逆に大雪原の白を基調した背景にはこのCG作画はマッチしていたように思えたけど。
終盤のバルギアとのアトランドの本土決戦がクライマックスといったところだが、ここでも
カイナとリリハが活躍して⋯といった感じではなく、ハンダーギルの暴走とロスト
テクノロジーの「樹皮削り」のラッキー的能力発揮でなんとなく解決した感じ。
まあ特段優れた能力があるわけでもない少年少女がそうそう活躍できるわけもなく、という
意味でのリアリティは感じるが。
そんな感じで意外とあっさりとした感のあった本土決戦だったが、どうやら本当の
クライマックスはこの後の軌道樹探しの旅のようで、本作はその前段に過ぎず、「続きは劇場で」
ということらしい。
最近はこの手の作品が多く、そういう営業戦略なら文句を言う筋合いではないが、正直な
ところ「続きを見に劇場を行こう」と思わせるほどのものはなかったかなあ。
軌道樹探しに関しては文字が読めることで軌道樹への地図を認識できたカイナのお手柄だが、
アトランドが現代日本語を読めないのはともかく、アトランドの文明レベルで文字そのものが
ないというのは、さすがに無理がありそう。
2023/06/25