テナ さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
輝ける可能性
オッサンがアイドルデビューする話。
これは素敵な作品だと思いました。
オッサンがアイドルをいきなり始める。
「誰でもいつからでも輝けるんだ」
この作品によく出るセリフでありキャッチコピー的な言葉です。
初めての経験も多いと思います。
若さは武器であり若いから出来る事も有利な事もあるのは事実だと思います。
何かを始める時に「今から始めても遅いから」「もぅ歳だから」と言う人も居ます。
私はこうした言葉で、自分の夢や目標を諦める理由にしてる人を見て「勿体ないなぁ〜」と思っている人です。
確かに、諦める事も人それぞれで、それで諦めるのも自由意志ではあると思うんですよ。
けど、そうした言葉は私には「諦める理由」にはならないと感じていて「遅い」とか「早い」じゃなくて「出来る」「出来ない」でもなくて「やりたい」「やりたくない」で決めるものではないでしょうか?
夢を掴もうとして頑張れば可能性は産まれる。
もしも、叶わなくても笑い話にしちゃえばいいじゃん?
だから、私はこの作品の「誰でもいつからでも輝けるんだ」ってテーマは私は好きですね。
人間大抵の事は誰でも始められるし輝く可能性を持ってると信じたいです。
だからって必ず成功するとは言わない。
けど、成功する可能性はあると思う。
チャレンジする意味はある!
例え結果が報われなかったとしてもきっと、後悔はしないと思う。
何故なら成果を出そうとした努力と経験は結果はどうであり必ずこの先に何かの形で生かされていくからです。
そんな、オッサン達のアイドル活動!
1話が15分くらいのお話でアニメ放送では2本ずつの放送。
メンバーは元サラリーマン、元教師、元Jリーガー、元子役、業界関係者、元ホストなどなど個性豊かですね。
主人公の真田は最初はアイドルになる事に後ろ向きでした。
オッサンのアイドルを受け入れられなかったけど仲間と活動する中でアイ活に熱心になっていくのですが……
そうですね。
最初は不安とか色々とありますよね。
確かに誰だって初めは不安だしワクワクよりドキドキが勝ちますよね。
しかも、未領域だから余計にね。
しかもダンスは苦手……
だから、とあるトラブルから彼はエターナルボーイズを辞めると言い出す。
けど、彼は考え直してアイドルを目指す事にする。
最初は否定的だった人がやる気を出す。
もしかしたらそんな人が、本気になれば1番凄い人かも?しれませんね。
彼の頑張る姿を見ていたらそう感じます。
柿崎さんはメンバー1の美形ですね。
元々は凄く家族想いでお母さんが病気で亡くなってからは、心から笑えなくなってしまう。
自分の為に生きてってお母さんから言われてたけど、自分の生き方が解らなくて……
多分お母さんは今まで息子がお母さんや妹やホストの後輩の為に色々していたけど、自分の事は我慢して自分の好きな事をしてない様に見えたんだと思う。
誰かに何かをしてあげられる息子って母として誇らしいと思う。
けど、その反面では息子が我慢してるんじゃないか、無理してるんじゃいなかと心配になると思うんです。
そんな時にアイドルとスカウトされて彼は輝いてみたいと思ったのかもしれませんね。
後はメンバーを取り仕切るのも上手ですね。
めちゃくちゃいい上司って感じww
石田さんは真面目かな。
冗談通じない所はあるけど1番一生懸命でアイドル愛がある人かな?と思います。
だからこそ、アイドルへの憧れから拘りが強く、最初の頃に真田さんに厳しい言葉を投げかけたりもしましたが、それはそれだけ好きな事への拘りが強くて真剣に取り組んでるからかな?と思います。
好きなグループのジェントルメンですが、ジェントルメンが絡むライブへの意気込みは凄いwww
好きな物に真っ直ぐな人や好きな物を好きと言える気持ちって素敵です。
今川さんは何かノリが変で面白いですねww
楽しい人ではあるかな。
後、よく食べるみたいw
けど、布団の中でポテチは辞めなよ……
布団が汚れるww
けど、なんか前向きだし何を始めるにも積極的でそう言う性格は羨ましいかな?
15歳以上のオーディションに37歳が行くのは強気だなぁww
けど、ここでエターナルボーイズになる為のオーディションに参加するきっかけになってるんだから、夢へのきっかけも解らないものですね。
自分の可能性に線引きしないで何事にも向かって行く姿が素敵かな。
浅井さんのパパ活の勘違いはヤバイwww
アレは炎上するよw
お父さんとしては素敵なお父さんだけど、言い方は犯罪だよwww
シリアス回よりもネタ回の方が強いかな?
でも、弁解する事で世間に息子の顔が広がり迷惑を掛けてしまう事を考えるとね。
けど、この息子のカオル君は逞しいなぁw
この事件の誤解でCMの話がなくなり浅井さんが謝りに行く話はよかったですね。
知らない事って誰にでもあって仕方ない事だとは思います。
けど、知らなかったでは済まされない事も多々あって、やっぱり事情はどうであれ、イメージダウンと言う結果だけが残りCMを無かった事にされて……
だから、何も悪くない自分以外のメンバーだけでCMにって土下座で頭を下げるのはよかったです。
自分が招いたとは言え、仲間の為にってのは簡単に見えたり当たり前の様に見えますが、実際そこまで出来る人は凄いとおもいます。
それを言えば、真田さんの方が1段上の謝罪でしたけど……
山中さんは律儀な人ですね。
お世話になった前社長の気持ちに答える為にって。
前の社長の言葉を元に彼が生み出したエターナルボーイズの生みの親って感じですね。
山中さんの回は真田さんの採用の1話のエピソードの伏線回収になっているのが面白いですねw
エターナルボーイズってグループには特別に思いが強そうだなぁ〜と思いました。
誰かの気持ちに応えたいって気持ちってモチベアップにもなるし頑張れる理由の1つかもしれませんね。
一番衝撃的な話は柿崎さんの脱退。
アイドルを辞めてプロデュース業でエターナルボーイズを支えたい、それが彼のヤリたい事。
私はさ。
自分のやりたい事があるなら背中を押してあげるのが仲間なのかな?って思う。
けどさ、ここまで脱退に反対してくれる仲間が居るのって幸せなんじゃないかな?
そうした気持ちを言葉や行動にしてくれるって嬉しいと思う。
人が「辞める」と言って、その人が去ってしまう時に「辞めないで」と言える人は居ますか?
私は言えません……その人の人生で、考え結果で悩んでだした答えで、「辞めないで」って言葉で引き止めても、その人が幸せになれるか解らない未来に私は責任を持てないからです。
その人が大切だから言えない。
本当は言いたいけど、そんな時は私は涙を堪えて笑顔で送り出すのが、いつだって精一杯。
多分、これは逃げです。
大切なら言うべきだろと思う私も居るんです。
それでも、私が引き止めた事で、その人に何かあったら……その人は私を責めないかも知れないけど、私が、私を許せなくなる……
結局、私は自分可愛さで言えないだけなのかもしれません。
勿論、次のステップへ行く人を応援したい気持ちはあります。
けど、自分の気持ち「辞めないで」を言えるか言えないかって話だけで自分を見たら逃げかな?と思う事はあります。
けど、エターナルボーイズのメンバーは自分の気持ちを素直に言っていて、よくアイドルアニメではあるシーンだけど、本当にそうした気持ちを伝えられる姿は尊敬します。
私には言えない言葉だから、そうした気持ちを伝えられる強さは羨ましいです。
やっぱり送り出す方も送り出される方も寂しいですよね。
最後のお別れ会?のシーンはなんだかしみじみしました。
で、新メンバーとして選ばれたのが、ニコライさんですね。
ちょくちょく出てたニコライさんがまさかの新メンバー。
最初はファンから少し心配されるコメントや雰囲気はあったけど、新メンバーって最初は受け入れがたい気がするんですよね。
例えば、エターナルボーイズって真田、柿崎、石田、山中、浅井、今川のイメージがやっぱりファンにはあって、そのイメージが強くて柿崎さんが脱退したすぐにニコライさんが来てもファンは受け入れがたい所があるんじゃないかな?って。
けど、ニコライさんは精一杯頑張ってファンの人にアピールしてライブに沢山のファンが集まって受け入れてくれたのもニコライさんの頑張りがあっての事だし、ファンの方々も暖かい人達だなぁ〜と思いました。
で、新メンバーのニコライさんは何事にも熱心ですね。
彼は仲間がずっと欲しかった人です。
ただ、人間付き合いが苦手な人ですが、お漬物が好きで自分が好きな物には積極的で色々な職種を経験して、やりたい事を探すも、やっぱり仲間が欲しかった。
そんな時に出会ったのがアイドル。
私も実はチームや仲間って素敵だと思っていてアイドルとかだと、グループで一緒に頑張ってる姿とか素敵だし、いいなぁ〜と思う。
勿論、裏では大変な事ばかりだろうし、知らない世界だから言えるだけかもしれないけど、そうした事も一緒に乗り越えたり、時にはぶつかったり、喜びあえたりって素敵だなぁ〜
ライブの動員数が大きく下回るって話があってチケットもあまり売れないなら自分達で宣伝して当日券を2枚も追加で売り上げるのですが、これは作中でも話してましたが2枚売り上げるって凄い事なんです。
予定を空けられたファンって既にチケットを購入してるし、遠方のファンの方は当日って難しいし何かしらの予定や事情があるからチケットを取ってない訳です。
じゃ、どう言う人がチケットを買うのか、曲を聴いてるけどライブには興味なかった人か、興味を持ってくれた新規さんだと思うんです。
そう言う人をライブに行きたいって気持ちにさせられるのは凄い事だと思うんです。
2枚なんて微々たる数字ですが、人の心を2人動かしたって凄い事ですよね。
で、ライブも終えて会社が倒産を迎えます。
チケットやグッズの売り上げがよくなかった。
何かさ、このシーンは現実を見せられたきがしました。
ライブが出来るって当たり前じゃなくて、会場代やスタッフさんの確保や練習時間に振付師さんを呼んだりグッズ作ったり宣伝費もかかる。
そこに動員数が下回ると赤字……
勿論、元々大きな事務所じゃないし、色々事情もあったので……仕方ない事だけど……
世の中、ライブが出来ないアイドルなんて沢山いるかも知れない……もしかしたらライブが出来ただけでも幸せな事かもしれない……けど……
エタボもあれだけ頑張ってたのに……辛いなぁーって。
勿論、頑張るなんて当然だし努力しても報われない事も当然あるし、頑張ったからって結果が出る訳でもないけどさ、やっぱり報われなかった無力感ですよ……
メンバーの話聞いてると空気が辛くて私も泣きそうになった。
けど、最後は奇跡が起きる。
他の人気グループがエタボを宣伝してくれてエタボの知名度が上がり、グッズが魔除けとして売れはじめたww
なんだコレwww
人気アイドルの力とグッズがたまたまバズっただけに見えますが、人気アイドルだって情けでは宣伝してくれません。
皆さんは友達に自分の好きでもない良いとも想わない、話題にもならない物をオススメしよう思いますか?
アイドルも同じです。
彼らがエタボのライブを見て彼らのライブに心を動かされたから良かったと思ったから宣伝してくれた訳です。
真田は「奇跡が起きた」と言いますが奇跡は起きるのではなく起こす物です。
彼らの努力や頑張りが「奇跡を起こした」のです。
それで、会社が立ち直るのかよ……って思いましたが、これでいいのだと思います。
だって、この物語のテーマは「いつだって、誰だって輝ける」ですから。
解散で終われば現実的な気もするけど……
やっぱり夢を持ってる人には叶え続けて欲しいと思うじゃないですか。
さて、そんなアイドル作品なのですが、ライブシーンは少ないですね。
曲数もエタボだけなら多分そんなにはない……よね?
けど、作品のメッセージは素敵だしキャラも明るくて前向きで、アイドルって夢を与える仕事って言うけど、この作品はまさにそんなアニメかな?って。
「やりたいけど出来なかった」そんな人達に「いつ始めてもいいんだよ」って投げかけてくれるような作品かもしれない。
輝けるのはオッサンだけじゃない!
「やりたい事がある全ての人」だと私は思いました。
短いアニメだし、ライブは少ないしアイドルぽくないアイドルアニメかも知れないけど、コメディもあり楽しく見える作品ではないでしょうか?