タイラーオースティン さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
古き良きを描いた作品
ジブリ映画と言えば、ほとんどどの作品もある種のノスタルジーを抱く作りになっているように思われる。自分が生きてもいない時代の描写を見せられてもとても懐かしく思えるのは、やはり我々の心のどこかにある「昔の風景」を細部にわたって再現するその技術力・創造力にあると思う。
とりわけ本作のそれは強く出ている。冒頭のシーンから女子学生が早起きし、花の水と写真に備える水を替え、旗を揚げ、ご飯を用意する。となんとも現代に生きる女子学生の大多数とはかけ離れた生活を送っており、またそれがなんとも郷愁感に溢れていて、見ていて清々しく感じます。
しかしこの時代でも海のような生き方は珍しいものと描かれており、我々はどっちかと言えば妹や同居人の女性達の方に親近感を覚えるのではないだろうか。