てとてと さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
カレカノ路線のライトなラブコメでこの路線では随一の面白さ
少女漫画のラブコメ。通称「とな怪」
2018年に実写ドラマ化された模様。
※作品データベース様より転載
【良い点】
「彼氏彼女の事情」の流れを汲んでそうな、理系の理詰めタイプのラブコメ。
しかし同じ理詰めでも雫ちゃんは勉強以外の機微に疎いというか勉学以外をガン無視する奇人変人ヒロイン、
なのにラブコメアニメでも類を見ない力技で超強引にクライマックスまで持っていく。
とにかく序盤のインパクトが凄まじい、ラブコメアニメトップクラスの面白さ。
理詰めのふたりが相思相愛だが各々の拘りで進展しない、「かぐや様は告らせたい」や「理系が恋に落ちたので証明してみた」と異なり
全然駆け引きをする気が無いのが本作特有の凄み。
中盤以降はもう一人の男子ヤマケン登場、彼とのラブコメの方が王道的で良かったが、ドロドロせず清々しい青春ラブコメに収まる。
面倒さよりも爽快さが上回り、またコメディーとしての面白さもかなり高い。
陰湿な要素が殆ど無く、不良がブッ飛ばされて壁に人型が残る等のギャグアニメめいた雰囲気が笑える。
ニワトリが良い味出していたり、無理に笑わせてくるわけではない自然な可笑しみが持ち味。
周囲を取り巻くキャラクターも好感持てる子たち多く、不器用変人なふたりが良好な学園生活を送れている。
ゴルベーザ朝子こと夏目ちゃんや「キンタマついてんのか!」と喝飛ばした千づるちゃんなど印象的キャラ多数。
特に夏目ちゃんは等身大の普通の女の子らしい可愛さあり。
彼女たちの青春劇も丁寧、互いに良い影響与え合い成長している。
作画ははっきりした色彩で好感持てる可愛さ。背景や服装も拘り感じる。
楽曲は雫役の戸松遥氏のOP「Q&A リサイタル!」が良曲。
声優陣ではゴルベーザあさこが種崎敦美氏の初レギュラーキャラ。
【悪い点】
恋人の男子ハルが雫を殴るなどの乱暴な側面。
それでも明るい作風でラブコメに持っていくのは凄いんだけど。
男子視聴者の自分から見て、ハルよりヤマケンの方が魅力感じる。
ラブコメとしてのインパクトは序盤がピーク、中盤以降やや停滞。
そこは独特なコメディータッチで楽しめたけれど。
最終話が中途半端で消化不良。2期が欲しかったが8年経っても続報が無いのが一番残念。
【総合評価】8~9点
(少なくともアニメ的には)カレカノより断然面白い。
層の分厚い2012年産で、2023年現在振り返ってもラブコメでトップクラスの面白さ。
評価は「とても良い」
1クール終了が本当に勿体ない。