pikotan さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 5.0
音楽 : 2.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
声優さんの演技は期待以上だった
【良かったところ】
・声優の頑張り
個人的にリメイク作品で最も気になるのが、声優変更に伴いキャラのイメージも変わってしまうことですが、本作では声優の皆さんの演技が素晴らしく、ほぼ違和感なく視聴できました。
特に心配だったのがラムの声でしたが、CVを務められた上坂すみれさんがとても上手に演じられており、旧作でラムを演じた平野文さんと比べなければ、元々上坂さんだったと勘違いしてしまいそうなぐらい、キャラに溶け込んでいたと思います。さすがですね、すみぺさん。
まあ、ラム母が登場したときは「ああ、やっぱりこっちがラムちゃんの声だ」とは思いましたが。
良かった点はこれだけですね。
【イマイチだったところ】
・オープニング曲とエンディング曲
曲そのものが駄目という訳ではないですが、個人的には全くハマりませんでした。
コレジャナイ感しかありません。録画して観ていたので、2話目以降はOPとEDはスキップでした。
フジテレビではデジモンでもボカロPの曲を使っていたけれど、フジテレビはボカロ好きですか?
それともアニソンシンガーよりも、音楽系ユーチューバーを起用した方が若者にウケるとの判断ですか?
・単純につまらない
旧作の放送当時、私は小学生から高校生の時期でしたが、とにかくうる星やつらが面白くて大好きでした。
リメイクされると知ったときは大喜びでしたが、いざ放送が始まると「あれっ?こんな感じだったっけ?」「何かイマイチ面白くないなあ」というのが毎回。
最初は「昭和のギャグだから、今だとつまらないのか?」とも考えましたが、「イヤイヤ自分は昭和の人間だから、昭和テイストのギャグは好物なはず。」「じゃあ、なぜつまらない?」と考えたら、旧作にはあったドタバタ感とかハチャメチャ感がほぼ無いんです。
絵は綺麗になりましたが、カット割りなんかも迫力に欠けるし、低予算で余り動きのない異世界転生系アニメと同じじゃないですか。
旧作では物語に直接関係してこないクラスメイトや町の人々にも手抜きは無く、背後で面白い動きをしていたりしますが、リメイク版では主要キャラ以外は不要とばかりに、モノトーンの水玉模様とかで描かれているし。
原作準拠と言われれば仕方ないですが、旧作で大ブレークしたメガネが抹消された時点でかなりの戦力ダウンは否めません。
たまにクラスメイトや通行人をシルエットとかで表現している作品もありますが、うる星やつらはモブキャラも面白みの一つだったはずなのに。
2021年に押井監督の「ぶらどらぶ」というアニメが放送されていましたが、良くも悪くもあんな感じのノリと勢いが、うる星やつらには必要だったと思いますね。
結果、旧作が強炭酸飲料と例えるなら、リメイク版は微炭酸か無炭酸飲料くらいに刺激が無くなっています。
これなら旧作を完コピで、単純に16:9の映像に作り直してくれた方が楽しめた、と思うのは私だけじゃないはず。