シボ さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
この世界平和を支持出来ますか!?
ヨルムンガンド2期です。
序盤は1期の続きで武器商人のココの仲間の特徴、紹介を兼ねつつ
話が進んでいきます。
仲間を大事にしててあれだけ危険な戦闘の連続なのに生き残って
来たメンバー達。
序盤でCIAのブックマンのスパイとしてココのもとに
潜入してたアールが死んでしまいます。
ココとヨナを救うために自らの素性を明かして別れを告げる
アール。
そしてココの容赦ない怒りの報復。
仲間を何より大事にするココの気持ちがなんか嬉しい一幕でした。
いかにも実写映画とかで出てきそうな
CIAのおとぼけ中年風出で立ちのブックマン。
(彼のふざけたような振る舞い、それでいて凄腕の情報屋って
姿が結構好きでした。 CV:磯部勉さんの声がクセになります)
中盤以降でココが博士の天田南ともくろむ計画が徐々に明らかに
なっていきます。
タイトルでもある「ヨルムンガンド」
地球を囲む衛星と
量子コンピュータを駆使して世界の情報を一括に握ることで
流通を支配する構想。
これによって人類は空を利用出来なくなります。
世界の自由な動きを止めることによる強制的世界平和。
その前話にて一緒にお風呂入っちゃうくらい良い関係を構築してた
ヨナとココ。
計画、考えを否定されヨナに銃を向けられたシーンは
二人の動揺する姿、その緊張感が半端なかった~。
「そんなの絶対にダメだ・・ココ!!」
少数って簡単に言えない人達の犠牲を受け入れられないヨナの
気持ちも凄い分かります。
それでも現場での肌感で第三次世界大戦の予兆を感じてたココ。
自らの神の一手が狂ってるって本人も自覚してます。
けれども
次の大戦が人類を滅ぼすほどに愚かなものになるって
分かってていてもそれを止められないこの世界も狂ってると
言い切ります。
もし世界大戦が起こると決まってると確定してたらココを支持せざるを
得ないんじゃないかって考えちゃうかもしれない自分も・・。
(けど少数の犠牲に自分や家族が入ったら?って考えるとやっぱり
そんなの受け入れられないし嫌なんですよね~~><!)
とにかく緊迫したこのシーン。
仲間達が固まりつつもココを守る為にヨナを撃っちゃわないか
ドキドキでした。
ちょっと前に観た他の作品でも似たようなテーマありましたけど
世界平和を実現するための少数の犠牲を良しと出来るかどうかって
その人が歩んできた人生感で決まってくるのかなって思います。
ヨナの優しさは十分理解出来るし、ココの元を一時的にも離れる
展開は一流の戦闘員だけど子供の純粋な気持ちも感じられて良かったと思います。
ココの兄のキャスパーの意外な誠実さもあって、ヨナはキャスパーの
組織をすんなりと抜けることになります。
(キャスパーの手下のたれ目の女傭兵チェキータがヨナを手放すの
メッチャくやしがっててww。
強くて優しくて無口。マスコットのような可愛さのヨナは大人は
みんな虜になっちゃってましたね。)
結局、独りぼっちになったヨナを仲間達が迎え入れてって物語の締めは
良い終わり方だったのかなって思います。
そしてヨルムンガンド発動後の世界を観る側のご想像に
お任せしますって感じのエンド。
手段を抑えられる人類は果たして戦争を止めるのか、それとも兄の
キャスパーの考えじゃないけど、銃がなくなったところで、こん棒を
持ってまでも人は争うことから逃れられないのか。
音楽は
OP 黒崎真音 / 「UNDER/SHAFT」
ED やなぎなぎ / 「ラテラリティ」
どちらもカッコいい雰囲気を持った楽曲で作品に合ってたのかなって
思います。
テーマ曲以上に毎回印象に残ったのは
予告の時に流れるラップ?のようなカッコいいBGMでした。
サントラに収録されてる「Time to attack」ってオリジナル楽曲
みたいですけど、
Her name is Koko she is Loco, I said Oh No!!~~♪
毎回少しだけどあれ、聴くのが楽しみでした。
ココとヨナ。
子供の頃から壮絶な生き方をしてきた二人。
自分の純粋な想いを信じて突き進む姿は成否は分かりませんけど
清々しくも感じました。
新しい平和な世界。
人は強制されないと、ある意味自由を奪われないと実現出来ない
ものなのか?
それ以外も色々と考えさせられる要素もある作品でした。