エイ8 さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
だ~いば↑すた↑~~~♪だ↑いば↑すた↑~~~♪
『トップをねらえ2!』(Aim for the Top2! DIEBUSTER)とはGAINAXより設立20周年記念作品として制作されたOVA作品。発売は2004年11月から2006年8月で全6話。1988年の作品『トップをねらえ!』の続編に当たる。(wikipedia)
これって2004年の作品なんですねえ、そんな古かったんだ……。前作は1988年とのことでスパンは16年。そうやってみると相当年月が経っていますが、ぶっちゃけ更に19年後である2023年現在の視点でみてもそこまで古臭くないというか、むしろより一層ハイクオリティのようにすら感じます。勿論OVAという性質から普通のテレビアニメと同列には語れないでしょうが、こうやって見ると描写面で言えばアニメってあんまり進化してるとは言い難いかもしれません。1作目と2作目では格段にレベル差があるように見受けられますが。
本作は全年齢対象作品のようですが、これって当時の基準なんですかね?パンチラどころかおっぱいまで普通に出てくるんですよ。今だったら謎の光で覆い隠されそうな気がしますが……一度レイティング決めたら後から変えなくて良いんでしょうかね?どうなんでしょう。(犬の腹にパンチ食らわせるのも今ではダメっぽい……)
一応1作目の続編という扱いなのですが、正直前作の内容はほとんど覚えてないですね。記憶にあるのは木星の扱いと乳へのこだわりぐらいでしょうか、なので用語とか全然ちんぷんかんぷんだったわけですがあまり問題はありませんでした。何故なら全6話ということで無茶苦茶駆け足に物語が展開されていくため本作からの内容もそのほとんどが置いてけぼり状態になっているからです。そういう意味では「エヴァンゲリオン」と一緒で、まあ良くも悪くも雰囲気ものと言っていいのかもしれません。
ただその雰囲気自体は格別です。正直久しぶりにハラハラドキドキワクワクと感情を揺さぶられまくる作品を観た気がします。というかほとんど「グレンラガン」ですよねこれw時系列的には本作が先になるんである意味プロトタイプ的な扱いなのでしょうか。あっちも大好きな作品ではありますが2クール分時間が取られるので時短で済ませたいならこちらをお勧めしますw内容自体は「エヴァンゲリオン」と「グレンラガン」の中間的な感じです。但し雰囲気はほぼ「グレンラガン」そのもの、つまりアツい!w
キャラとしても主人公のノノちゃん完璧w1話でのメイド服姿の時は完全にお色気路線丸出しだったのであんまりいい感じしてなかったのですが、回を重ねるごとに愛くるしさが爆発し、更には「お姉さま」であるラルクへの一途な愛が最後、いや永遠と言ってもいいぐらいにまで続きます。
ラルクの方はラルクの方で、さすが古き良き時代のアニメだけあって最初から恋仲関係の男性キャラがいます。もう最近ではこういうのってほんと見ないですよね、主要な女性キャラはみ~んな彼氏いない歴=年齢みたいのばっかで。そうやって考えると昔の男性ヲタさんの方が懐が広かったというか、男の影を気にしない矜持みたいなのがあったのかもしれませんねえ。
さてその彼氏ポジションだったニコラくんなんですが、本名はニコラスの模様。ちょっと個人的にはこのキャラは困ったちゃんで好きになれないわけなんですが、主要キャラのように見えて大した活躍も見せずにさっさと半分退場しちゃいました。一番の見せ所はバスターマシン7号に覚醒したノノに夜這いかけることだなんて……まあようヤろうと思いましたね、100%物理的にブチ殺される相手に。とはいえ結局のところ物理どころか社会的にも抹殺されることなく軍隊の結構なポジションに再就職とは……なんでや!カシオとの差があり過ぎやろ!
先ほどはこの作品は雰囲気ものと書きましたが、その反面設定の作りこみ自体は実に緻密な様子です。wikipediaでちらっと見ただけでも相当な量のこまか~い設定が書かれていました。ただそれを吐き出すにはあまりにも尺不足ですよねえ。本来漫画や小説で長期連載されるべきタイプのものだと思います。とはいえなるべく最低限の伏線だけは仕込むことを忘れないように心がけていた形跡もまた見受けられます。が、何回見直したとしても本編だけで全てを解釈するのは困難でしょうなあ。
ラストは一作目の主人公達が地球に帰還するシーンを地球で出迎える側として描写しており、非常にエモいです。ただそれよりも本作はやっぱりバトルですよね。1作目もそうでしたがとにかく無駄にデカいし大袈裟wだがそれがいい。自分は本来細かな設定とか気になるタイプなのですが、ここまで勢いでゴリ押ししてくれるとそんなことどうだっていいって思えちゃいます!