潜水艦トロイメライ さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
百合を求めて見るべからず!知る人ぞ知る名作!
幾原邦彦初視聴のときに見た作品。
ウテナやピンドラ人気の陰に隠れてあまり目立たない印象があるだろうことは否めないが、個人的にはイクニ作品の中で一番面白いと感じた。
難しいという感想だけに囚われて、構える必要はないと思う。ここでは敢えて内容に触れず、フィーリングで羅列していく。
・インパクトの強いワードチョイス
頭を空っぽにして、『それがセクシー、シャバダドゥ』『デリシャスメル』『デデデデザイヤー』『ユリーー承認ーー!』『ガウガウー』といった意味不明な単語の嵐に酔いしれるのも一つの見方である。
・魅力的な音楽
私がこの作品を知ったきっかけは『あの森で待ってる』を偶然見つけたことから。
今では鐘の音でもうユリ熊の世界に入り込んでしまうのだが、この曲はユリ熊嵐という難解な物語をたった数分で的確に表現できている素晴らしい作品だと思う。
エンディングのTERRITORY、まじで何回もループすること間違いなし。
橋本由香利のキリスト教的モチーフに現代のサウンドを取り入れた音楽も癖になる。
・作り込まれた世界観
断絶の壁、透明な嵐、熊に襲われる少女。これがいちいちなんのメタファーか考える必要はない。あ、そういうことね、と思って一周。これのこういう部分てもしかしてこういういみ?と、思ってみる2周目。アレテー、テロス、なる程…と思って浸る3周目。見るたびに新たな発見と出会いがある、稀有な作品。
時代遅れの百合とかおじさんがキモい趣味のために作ったんだろ、と、思う気持ちを捨ててみると、そこには新しい世界が広がっている。