「お兄ちゃんはおしまい!(TVアニメ動画)」

総合得点
78.9
感想・評価
639
棚に入れた
2181
ランキング
531
★★★★☆ 3.8 (639)
物語
3.6
作画
4.0
声優
3.9
音楽
3.7
キャラ
3.9

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ネタバレ

wkr さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

至高の安心感

原作既読(アニメ1話視聴後原作読みました)

内容
{netabare}1〜5話は女の子にされてしまった主人公(緒山まひろ)が妹(緒山みはり)などと共に日常を送る様子が、6話からは中学校に行ってJCとしてキャッキャウフフな日常を送る様子が描かれる。主人公が慣れない女の子の生活に次第に順応していく様子はコミカルでありつつ、生○ネタ、犯罪的な作画云々かなり生々しく、可愛らしい見た目とその生々しさのギャップが好みで内容が普遍的な日常系でありながらTSという要素が加わった作品が個人的には新鮮で、特に日常系が好きなのも相まって好きになった。日常系アニメなので主人公の周りもとても平和的で、友達(穂月かえで&もみじ、桜花あさひ、室崎みよ、)との日常描写は微笑ましく、兄妹愛が描かれているホームドラマ的な要素もほんのりと温かい。日常の些細な描写にも小ネタが含まれていたりと製作陣に遊び心があるのも好き。{/netabare}

作画
作画リソースが日常系でやる程のモノではなく、キャラがとてもよく動くのは勿論、キャラの体のラインや窪み(シワ)を細かく描いており、服や下着までも緻密に描かれている作画は敬服モノ。キャラが服を着脱する描写は原作よりも艶めかしく描かれている。キャラを表現した細かい描写も素晴らしい。しかし、{netabare}個人的に3話のかえでちゃんはやり過ぎかなと、作画は凄いけど身体の描き方が好きじゃない...{/netabare}私個人の感想としては、原作とはかなり違うなという第一印象。特にキャラデザがその印象を強めた。原作ではシンプルで素朴なデザインだったのが、アニメは瞳や髪のアクセントカラーが映えており、比較的派手、鮮やかになった。また作品全体の色彩は基本的に明度が高い色を使われているため少し独特だが、作品全体がとても柔らかく、どこか安心できるようなアプローチになっている。その点を高く評価したい。しかしその様な第一印象があり、まさかアニメと原作は別物になるか?と少し戸惑ったが、内容や根本的な空気感は同じように造られていた。

声優
声についての個人的な感想。私は日岡さん(みよ)の声がキャラとビタビタにハマっていたと感じた。原作ではキャラは立ってはいるが他キャラよりはほんのり地味な印象のあったキャラだが、アニメで動きや声が付いたことによって華やかさが増し、その要素が払拭されたキャラになったように思えた。逆に優木さん(あさひ)の声は6話でパッと聴いたときはあまりキャラにハマってなかったように感じた(想像してた声よりものっぺりとしている感じ?でなんか違う...という印象だった)が、「ぐうたらで、ポンコツで、人見知り!」のセリフはとても良かった。演技が下手な訳ではない為、7,8話の時点で慣れた。高野さん(まひろ)の声は可愛らしくもほんのり男臭い演技が絶妙。他の作品とは違う印象の声の演技で実力派だなあと思った。石原さん(みはり)はしっかりとしているがどこかあどけなさが残る妹キャラらしい印象の声が良い。金元さん(かえで)はお姉さんキャラということもあって大人びたしっとり感強めの声がこれまたキャラとハマっており、初登場のシーンは映像と相まってインパクトがあった。一応キャラが高校生な為、大人びてるが大人過ぎない声がうまく調整されているなと思った。津田さん(もみじ)はうまくボーイッシュな位置につけている声で手堅いなという印象。特に気になる所は無く自然に聴けた。

音楽 
OPの曲の中毒性も魅力の一つ。OP映像にも細かい描写にこだわられており(まあまあ多いので割愛){netabare}慣れない女の子生活に次第に順応していく主人公が自己同一性の危機を感じる、{/netabare} 作中の描写とよくマッチしている曲。EDの曲は少し前の電波ソング味を帯びている曲調。キャラがこれでもかとヌルヌル動く作画は圧巻(1人原画らしい...)。そしてサビでのネコの動きは必見。キャラごとの声優さんが歌っているバージョンでは歌詞(間奏に入るセリフ)がそれぞれ違うので、気になった人は聴きましょう!※まひろ、みはり、かえで、もみじバージョンがあります
OP映像→ https://youtu.be/cHcMHceZEuk
ED映像→ https://youtu.be/qrgaRfJUSyY

個人的に一番素晴らしいと感じた最終話についての感想(ネタバレ)
{netabare}最終話は彼女らが温泉旅行をする、大胆なアニオリが施された回。原作ではまひろが中学校に行く前の時系列で4人(まひろ、みはり、かえで、もみじ)だが、アニメでは中学校に行ってる状態なので(あさひ、みよが加わった)6人で旅行に行っている。まず、背景が美しい。一面が銀世界の雪景色、古風で趣がある温泉街、土産屋の店内は精緻な書き込みが凄い。料理も色鮮やかで美味しそう。旅館内も流石のクオリティ。内容も上げたハードルを見事に飛び越えており、何よりアニオリが素晴らしかった。序盤は地味な伏線を貼りつつ温泉旅行を楽しむ様子が描かれる。中盤、入浴シーンは安定の生々しさでキャラの身体の描き方が非常に蠱惑的(海外では映像流せなかったのは少し笑った)。その後、まひろに生え、もみじに触られてしまうが一時撤退。薬を持ってきているので一安心...かと思いきや。薬を飲んでしまうとまたしばらく元の体には戻れない...後半のまひろの葛藤、決断のシーンは素晴らしい。明暗の対比と光のエフェクトが映えたとても印象的なシーンであり、原作ではコメディチックであっさりとしたシーンがとてもドラマチックになり感動したのを覚えている。その後のもみじの行動が少し変わっていたが、このシーンは扱うのが難しいと思うのでこの改変は順当。電車内のシーンは兄妹の描写がとても感慨深い素敵なシーン。EDとエンドカードでは、なゆたんが登場して自分の中でとても盛り上がった。{/netabare}

とても癒しになった作品で、久々に純粋に楽しめた作品でもありました。TSF作品にあった抵抗感を崩れました。二期では、6人に加えてなゆたんが動いてくれるのを楽しみにしています。

評価が下がってる!?流石に☆4.0→☆3.0は荒らしとしか(10月3日)
[追記]評価戻ってよかったです。原作の方はねむちゃんがまひろ達と少し絡み始めて面白くなりそうです。
百合ゲー回と書き下ろしのコスプレ回も良かった。

投稿 : 2024/06/16
閲覧 : 237
サンキュー:

10

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