tachikoma さんの感想・評価
2.3
物語 : 2.0
作画 : 3.5
声優 : 2.0
音楽 : 3.0
キャラ : 1.0
状態:観終わった
少佐ってこんなに魅力ないキャラクターだったっけ?
攻殻機動隊 ARISE AA 全10話とこの映画をやっと鑑賞。
もともと攻殻機動隊 ARISEを2話まで観ていたが、あまりに今回の草薙素子が受け入れられなさすぎて、見るのを止めていた。
観終わっての率直な感想は、少佐ってこんなに魅力ないキャラクターだったっけ?、、、だ。
キャラデザが変わったとかCVが変わったとかではなく、根本のキャラクターそのものがひどい。
電脳ハックされたの気付かないわ、敵に良いように操られるわ、爆弾義体に埋め込まれるわ、あなたウィザード級の凄腕ハッカーなんですよね?それなのにドヤ顔で偉そうに語るので、今までのような圧倒的な実力に裏打ちされた貫禄やかっこよさより、ただの大口叩きの嫌な奴に成り下がっている。
作中にでてくる「私たちのあとに仕事させてあげる」というセリフも、今回の素子が発すると、仕事に対する責任感と自信から発せられたシニカルでウィットに富んだセリフというよりも、ただ己の功名心からくるイキリなセリフに聞こえてしまい、いちいち小物くさい。
この突入についてもそれだけ言っておきながら犯人は取り逃がすし現場を荒らすだけ荒らしておいて、いいとこなし。
素子以外のキャラクターもなんだかなぁという感じ。(特にサイトーはひどい)
シナリオ的にはデッドエンドという攻殻の世界観にあった、それでいて身近に感じられる(想像できる)内容だったため、面白いなとは思ったのだが、シナリオの進め方が一本調子というか目新しさがないというか、
犯人取り押さえましたー、操られてましたー、取り押さえましたー、またまた操られてましたー、の繰り返しで同じことずっとやってんなと感じてしまいどんどん冷めていった。
ファイアスターターという舞台装置自体が疑似記憶を植え付けるウィルスということなので、仕方ない部分もあると思うが、前述の繰り返し含め、敵追い詰めたら多脚戦車でてきますとかも何回同じことやってんだと。
第4の攻殻機動隊と謳って新しいものに挑戦する、という気概は感じられるが、新しくしたものは中途半端、過去作品のオマージュという皮を被った新鮮味のない焼き直し、ARISEという作品を通して攻殻を観ているという高揚感はまるでなかった。
とにかく残念。