二足歩行したくない さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
おれも頭がパーになるぅ~
ワンクールアニメでTSモノをやらかしちゃった時代の寵児。
しかもTSしたお兄ちゃんが第2話で女の子の日を迎えちゃったので、さあ大変。
赤ちゃんを産める身体になってしまったTHE 兄貴を愛でるとんでもない作品です。こういうのでいいんだよ。いいのか?
Wikipediaによると元は同人作品で、悪い大人たちに評価されて商業誌デビューしたそうです。
それがアニメ化した上に覇権になるとか、お釈迦様でも気がつくまいですね。
主人公はエロゲが趣味のニート「緒山まひろ」。
実年齢は非公開ですが、エロゲが本格的に流行ってたのって2000年代とかですよね。
そう考えると、多分俺たちが考える以上にきつい姿形ではないのではと思います。
そんな中年引きこもりにも輝かしい時代があったらしく、その頃のお兄ちゃんのイメージを捨てられないマッドサイエンティストの妹「緒山みはり」は、ある日、兄に一服盛ります。
それはみはりが開発したTS薬で、それを飲んだ兄はみるみるうちにいろいろツルツルな中学生くらいの女の子になってしまうという、もうどうしようもない内容です。
LGBTQでボーダレスな昨今にふさわしい、素晴らしい展開ですね。
異形の中年引きこもり男性が女体化したところで、普通に考えて喪女ってしまいそうなものですが、そこはもちろん俺たち好みの幼女にトランスフォームするので安心です。
幼女に変身してしまったエロゲオタクが次に考えることはもちろん18禁な展開ですが、それについても変に倫理観が高い設定で行動はせず、逆に同年代の少女たちにモテ始めるので、妹に幼女にされた元おっさんが幼女に迫られて困るという、どこに萌えたらいいのか困る展開となります。
そんなまひろの決め台詞は「あたまがパーになるぅ~」、観てるこっちもいい感じであたまがパーになります。
でも大丈夫、すぐに気持ちよくなります。なりました。ああ俺も幼女になりてぇなぁ。
結構、尖った設定ですが、展開は意外にガーリッシュです。
まひろがかわいいファッションをしたり、髪型で遊ばれたり、学校の友達と遊んだり、お化粧してみたりする日々が描かれます。
元男というのはあるにはあるのですが、中盤からはその設定もぼやけて来ており、そういうキャラが主人公の日常アニメに近いですね。
そのため、TS大好きなHENTAIには肩透かしかもと思います。
ただ、最終話がすごかった、あのシーンではつい「やりやがった!」と叫んでしまいました。
主人公はお兄ちゃんをおしまいにしてしまいますが、それ以外のキャラは「実は俺も」ということはないです。
一服盛った妹も基本的には常識人キャラで、登場キャラは基本的にかわいい女の子たちなので、アニメ好きは普通に楽しめると思います。
からの、とんでもない最終話を楽しむため、おすすめです。