蒼い✨️ さんの感想・評価
3.4
物語 : 2.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
価値観の相違。
【概要】
アニメーション制作:北京寒木春華動画技術有限公司
中国 2019年9月7日
日本 2019年9月20日(字幕版)
日本 2020年11月7日(吹替版)
に公開された101分間の劇場版アニメ。
監督は、MTJJ木頭。
【あらすじ】
妖精が人のいないところに住んでいたり、化けて人間に混ざって暮らしている世界。
黒猫の妖精の子供の小黒(シャオヘイ)は森で動物と住んでいたが、
人間たちの土地開発で住み慣れた森林を破壊されて、新たな居場所を求めて旅に出た。
都会の路地裏で凶器を持った人間の若者たちが殴りかかってきたのを、
猛獣に化けて威嚇してたところを、植物を操る妖精の風息(フーシー)に助けられる。
フーシーは人間嫌いで、仲間たちと一緒に隠れ家にしている島にシャオヘイを連れていき、
シャオヘイも仲間に入れようとするが、人間の術者で執行人と呼ばれる、
無限(ムゲン)が襲ってきた。ムゲンの目的は人間から見れば治安破壊を企ている、
フーシー一味を一網打尽にすることだったが、
捕獲予定になかったシャオヘイを捕らえてしまう。
フーシーたちはシャオヘイを取り戻そうとしている一方で、
ムゲンは、逃げようとしているシャオヘイを度々捕らえながらも、
異能力の扱いかたを教えるという奇妙な師弟関係を築きながら、
二人っきりで大陸を旅するのだった。
【感想】
日本語吹き替え版を視聴。
ジブリ作品でよく扱われる環境問題をテーマにした対立軸を作って、
各々の正義のために戦う話。
キャラデザと彩色がシンプルながらもアクションに力を入れていて、
キャラクターの小動物的な可愛らしさにせよバトルシーンにせよ、
アニメーションとして魅力溢れる作品。
ジャイアントロボの大怪球フォーグラーみたいな構図が出てきたときは、
こういうのやりたかったのね?と苦笑したり、引用元があるっぽい。
吹替版ですのでシャオヘイを演じるのが花澤香菜なのですが、個人的には好き。
ただ検閲国家らしく、ストーリーに中国共産党に阿った政治的な色を感じられたかな。
人間社会が中華人民共和国で、妖精らはチベットやウィグルや香港などで、
妖精(=少数派)は人間様(=中国様)に抗うのをやめて、
人間様(=中国様)を受け入れて仲良くやろうという話。
それも中国が世界の中心という前提での、
中華思想に基づく上限関係の枠組みの中の“仲良く”で、
言うことを聞いて支配・従属・同化を受け入れなさい。
逆らって短気を起こすのは、社会の敵で治安維持の名目で鎮圧しますよ!
といったプロパガンダ。“ぼくが選ぶ未来”でシャオヘイが選んだ選択が、
模範的な国民の姿として教導に使われていますね。
『日本列島は日本人だけのものではない』
と某総理大臣が発言してひんしゅくを買った、日本列島内で完結している話と違って、
現在進行系で侵略と支配と弾圧を行っている彼の国が作った、
支配する側の理屈で作ったアニメであると思うと、素直に楽しめないものでしたね。
他の人はどう考えているのかネットで検索したら、
似たような考えの人がそれなりにいるようでした。
かなり適当ですが、これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。