STONE さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
とりあえず簡単な感想
原作は未読。
恋愛ものの多くは恋のライバル的存在がドラマを複雑にして、「メインの二人の恋の行末が
どうなるのか?」で受け手(読者、視聴者)の興味をひいていたが、最近はメインの二人の恋路に
絡むようなキャラは登場せず、二人のやりとりのみに焦点を当てたような作品が
増えてきたように思える。
タイトルにメインヒロインの苗字が入る「⚪︎⚪︎さん」系作品の大半はそんな感じで、本作も
その範疇に入る作品。
それでいて従来の恋愛もののように、告白なりをして二人が付き合うようになるのが、
ゴールやクライマックスだったりするので、結果としてそれまでは付き合っていないのに
付き合っているとしか思えないようないちゃつき振りを見ることになってしまうという。
本作は特にそれが顕著で、前述の「⚪︎⚪︎さん」系作品のいちゃつきが会話のやり取り、一緒に
過ごすイベント的事象、偶発的やヒロインの策略的なスキンシップだったりするのに対して、
本作は互いにあけすけで能動的なスキンシップが多く、「さすがにこれで付き合っていないのは
無理があるだろう」という感じ。
作品世界での大方の見方では椎名 真昼がハイスペック美少女で、藤宮 周とは格差が
あるようだが、メタ的に見ると周もかなりハイスペックなのではないかと。
個人的にはそれぞれにどこか欠点があった方が、逆にキャラの魅力が増すように思えるが、
あまりそれらしい部分が感じられなかった。
強いて言えば、それぞれの過去がそれに当たるのだろうが、恋に躊躇してしまうハードルと
してはうまく機能していたが、個の欠点には至っていない感じ。
ドラマとしてはあまり起伏がなく、平坦な感じ。
個人的にはあまりキャラに自己投影しないので、終始よそのカップルの幸せそうな様子を
眺めているような感があった。
そういう点では一番共感できたのは、二人を見守る存在だった赤澤 樹と白河 千歳か。
2023/05/07