tinzei さんの感想・評価
2.9
物語 : 3.5
作画 : 2.0
声優 : 2.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
最近の推理作品に見慣れてると少し物足りなさを感じる
アガサクリスティー代表作ポワロシリーズとマープルシリーズにオリジナルの共通人物を入れて描いたアニメ。
その名の通り推理作品、1~4話完結で全ての話に原作がある。
オリジナルキャラとしてマープルの甥の娘&ポワロの助手になるメイベルが出てくる。ただこれが唯一のオリジナル要素で、メイベルを介してマープルとポワロが会うことはない。
正直クリスティーの作品は全く知らないから、それぞれの話で、どこまでが原作通りなのか正確には分からないけど、おそらく一部名前が違うキャラがいるだけで、犯人やトリックは同じなはず、というのも最近の推理作品(某体が縮む探偵の話だったり有名探偵の孫が主人公の話)の「いやいやそれは無理があるだろwww」って突っ込みたくなるようなトンデモトリックに見慣れてる人間からすると、トリックが単純すぎて物足りなさを感じた。
クリスティーじゃなくてシャーロックホームズの作品は実写でもよく観るけど、ある程度改変されてる場合が多いから、やっぱり現代から見ると当時の推理作品のトリックは、ある程度推理作品を観てきた人間からすると物足りないんだと思う。
子供向けに作ったからなのか、死体や人を殺すシーンをハッキリ描くことはほぼない。死んでるようには見えない死体だったり殺されるシーンが鍵になる場合はハッキリ描くけど、それ以外は死体の足だったり、殺される直前だけしか描かない。それにアニメーション自体も作画がザ・キッズアニメって感じの作画だから見ごたえもなかった。
声優は本職声優と有名な俳優女優のミックスだけど、どうやら一部の有名人は大河ドラマの『利家と松』に関係してるらしい(理由は知らん)。
ただ本職の人はともかく、有名人に限って言えば当時の若手からベテランまで幅広く揃ってるから、本職の人以上に声優としての実力の振れ幅が大きい。
OPとEDは山下達郎、アニメ映画だと『サマーウォーズ』とか『未来のミライ』であるけど、テレビアニメだとおそらくこの作品が唯一、さすがNHK。
何となく「推理作品が観たい」と思って観たけど、推理欲を満たしてくれるぐらいには面白かった。ただ上でも言った通りトリックは単純だし、アクションがあるわけでもないから、サスペンスを求めてる人以外にはオススメできない作品だった。それと個人的には事件が小さいマープル(村規模)より、大きいポワロ(国家規模)の方が好き。
【各話あらすじ】
1→金持ちのマダムから宝石が盗まれる。当時部屋にいたホテルのメイドと使用人が疑われるが、使用人の部屋から宝石が見つかったため使用人が連れていかれる。ポワロはメイドと同じくホテルのボーイを疑い指紋を取り彼らが窃盗団と分かり、密室のトリックも暴く。
2→メイベルが学校を辞めてロンドンのポワロのもとに来るが断られる。格安の高級物件を借りようとするが面接すらできず。だがヘイスティングスの友達ロビンソン夫妻は借りることができる。ポワロはきな臭いと思い調査するが、元の住人がロビンソンという名を使っていたことが分かる。実は元の住人はエルザというスパイでマフィアに追われていたため、自分と背格好が似ていて同じ名前のロビンソン夫妻に目を付けていた。まずポワロは夫妻の前でマフィアの殺し屋を捕まえ、エルザのもとに殺し屋のフリをして行きスパイである証拠を自白させることに成功する。解決に貢献したメイベルはポワロの助手になる。
3→メイベルの叔母マープルに知り合いを通じて依頼人が来る。依頼人は若いカップルで二人の大叔父の遺産を探して欲しいと言う。大叔父は二人のことを可愛がっていたが人を信用しない性格だった。二人は結婚間近でお金が必要だったため急いでいたがマープルはのんびり探す。だが二人がせかしたためマープルは自分の話をしつつ、謎を解く。実は二人が見つけていた隠し引き出しの奥にもう一つ引き出しがありそこに手紙があった。手紙は遺産に関係ない内容だったが、実はその手紙の切手はプレミア付きのもので切手自体が遺産だった。
4→メイベルの友人がメイドの仕事をクビになる。メイベルとマープルはクビにしたラビニアに会いに行く。ラビニアは病気の妹と暮らす女性で宝石を盗んだと一方的に決めつけクビにしていた。こんな田舎で新しくメイドを雇うのは危険だと思ったマープルと近所の人たちだったが、すぐに新しいメイドが来て完璧に仕事をこなす。マープルはそんなメイドが怪しいと思い仕掛けをする。ある時、そのメイドが盗難事件を起こし、ラビニアや近所の人たちも被害に遭う。だがマープルはメイドは病気だと言うラビニアの妹だと話し、彼女たち姉妹が真犯人だと言う。マープルはわざとメイドに触らせていた手鏡を警察に渡し妹の指紋と一致、二人は逮捕される。友人の疑惑は晴れ、改めて仕事を探す。
5→ポアロにABCと名乗る人間からアンドーバーという場所で事件が起こるという予告状が届き、実際に殺人事件が起こる。殺されたのはアリスという老婦人で場所も人もAから始まっていた。しかも現場にはABC時刻表がありポワロに送った人間と同一人物だと分かる。ポワロは被害者と仲の悪い元夫や仲がいい姪メアリーと会うが何も分からずじまいだった。その後、再び手紙が来て今度はBから始まるべクスヒルという場所で事件を起こすと言う。ポワロはBから始まる人が狙われると読むが、その読みも空しくまた被害者が出てしまう。
6→被害者はベティという若い女性でこれまたBから始まる被害者だった。ポワロは彼女の周辺を探る。姉のミーガン曰く、彼女は少しおバカで彼氏がいるのに火遊びしたりする人間だと言う。彼氏のドナルドからも話を聞くが、嫉妬深い彼は事件当日、彼女の浮気を疑い、彼女が向かった場所へ行っていたが結局彼女と出会えなかったと言う。その後、一人目の被害者との共通点を探るが何も得られず、第三の予告状が届いてしまう。ポワロは急いで指定されたCから始まる町チャーストンへ向かうが、列車に乗るところで被害者が出たという知らせを受ける。
7→被害者はCから始まるクラーク卿という人物で散歩の途中で殺されていた。被害者の弟フランクリンや秘書のグレイから話を聞くが有力な情報は得られなかった。ついに警察は事件を発表し大きな話題となる。そんな中、一人目の被害者の姪メアリーから手紙が来て、三人の被害者遺族で犯人を捜す手伝いがしたいと言う。遺族たちが集まり当日の情報を整理するが、犯人の特定まではいたらない。そんな時、フランクリンから秘書のグレイを病弱のクラークの妻が嫌ってると話し、妻に会わせる。妻はグレイは嘘をついてると言う。グレイは当日誰も来ていないと話すが、妻は怪しい男を見かけたと言う。その後たまたま事務所を訪れたグレイにポワロは事情を聴く。その男は良く来るストッキングのセールスマンだった。その時、一人目の被害者宅にストッキングがあったことやしつこいセールスがあったこと、二人目の被害者の母親が娘にストッキングを買ってたことを思い出し、犯人はストッキングの販売員ではないかと考える。だがその時、第四の予告がありドンカスターの競馬をやる日に犯行を行うと言う。一方とある場所でストッキングの販売員をしているカストという男が第四の予告の記事を見てドンカスターへ向かおうとして、同じアパートの人に疑われる。
8→ドンカスターで殺人が起こるが、殺されたのはDから始まる人ではなかった。そんな中、近くのホテルで血の付いたナイフを持った男が目撃され、その男がカストであると分かる。カストの部屋を調べるとストッキングや事件の証拠となるものがあったため指名手配を受ける。だがカストはすぐに自首し殺人を否定する。ポワロはカストが犯人ではないと考え、被害者の周辺を調査する。さらにカストに会い犯人ではないと確信する。ポワロは全員を集め、犯人を言い当てる。犯人はフランクリンで、兄のクラークを殺すために、無関係な人間をイニシャルで殺し、気弱なカストを犯人にでっちあげていた。動機は遺産目当てで、クラークがグレイと仲が良いのが気になり、病弱な妻が死んだらグレイと再婚して子供ができるのではと考え犯行にいたっていた。
9→イギリスのマカダム首相の銃撃事件が起きるが首相は無事だという。だがポワロはシャープ警部に連れられ内務大臣と会う。実は首相は銃撃の後、会談のため渡ったフランスで拉致されていた。ポワロは大臣や警部とともにフランスへ行くが、ついてくるなと言われていたメイベルとヘイスティングスが付いてきてしまう。その後、首相の秘書官を務めていて事件当日気絶させられたダニエルズ大尉と話し、首相に長年ついてくれていて事件後行方をくらませた運転手のマーフィーが怪しくなる。すると近くで首相を攫った車が見つかるがポワロは現場に行くことを拒否して食事をする。その後首相が捕われてると思しき小屋が見つかるが既に去った後だった。それを見たポワロはイギリスに戻りたいと話し、大臣は怒り勝手にしろと言う。イギリスに戻ろうとするが港は事件のため封鎖されていた。ポワロは警部の助けで港を出るが、軍に間違われ銃撃を浴びる。
10→何とかイギリスについたポワロは、ダニエルズが言っていた首相が銃撃事件で負った傷を治した病院を探すが見つからない。ポワロは不動産屋で最近借りられた大きな家を探し、警部とともに突入する。最初は何もなく女メイドに追い返されそうになるが、暖炉の下が通路になっており、そこに首相と運転手のマーフィーを見つける。ポワロはフランスに戻り、周辺を捜索中の大臣と会い事件が解決したことを知らせると同時に犯人がそこにいたダニエルズだと明かす。ダニエルズは最初の銃撃事件のときに裏切りって首相と運転手を敵に渡し、偽物の首相たちとフランスに行って一芝居打っていた。今回の事件でイギリス首脳陣が頼りにならないことを周辺国に見せつけるのが目的で、女メイドはドイツのスパイ、ダニエルズはヒトラーの信奉者だった。無事、事件を解決したポワロは船で船酔いしながらイギリスへ帰る。すると家に首相からきれいな花が届いていた。
11→エジプトの発掘チームで立て続けに死者が出る。そのうちの一人ウィラード博士の妻がポワロを訪ね、発掘を続ける息子を守ってくれという。ポワロはカイロへ向かいまずトスウィル博士と会うが、死んだスポンサーの甥がNYで拳銃自殺をしたと言う。その後シュナイダー学芸員、エイムズ医師、そしてウィラードの息子ガイと会う。ガイは呪いなどないと言って発掘を続けようとするが、ウィラードが雇っていた現地人のハッサンは怯えてしまう。ハッサンの案内で遺跡を巡り、それぞれ死んだ人間の状況を聞く。さらにエイムズに死因の確認をするがポワロは呪いはあると言いエイムズはあきれる。だが今度はシュナイダーが破傷風で死んでしまう。
12→ポワロは死んだスポンサー、ブライブナーの秘書ハーパーにブライブナーと甥の関係について聞く。甥はブライブナーに金をたかりに来ていたがブライブナーが死んでNYに帰るとき具合が悪そうだったと言う。ポワロはヘイスティングスたちに調査を頼み、自分はホテルに帰る。夜、テントで過ごす一行の前にアヌビスの影が現れる。テントの外には何もいなかったがポワロは魔除けの印を描く。その後、ポワロは別のテントでティーを飲むがうめき声を上げながら倒れてしまう。エイムズはポワロは死んだと診断するがポワロの演技だった。そこで一連の犯人はエイムズ医師だと言う。エイムズは偶然心臓麻痺で死んだウィラードの一件を利用して自分の邪魔になる人間を消していた。まずブライブナーには毒を盛り、元々知り合いだったブライブナーの甥には不治の病だと嘘を言い自殺させ、シュナイダーも傷口に菌を移し殺していた。目的はブライブナーの遺産で、かつて甥が遊びで書いた遺書を利用して遺産を自分のものにしようとしていた。事件が解決し、ガイが改めて発掘を続け、ポワロたちはロンドンに帰る。
13→メイベルはマープルのもとに帰っていた。ある時、マープルの村でとある夫人が殺される。マープルのもとにハースト巡査が来て、事件当時殺された夫人の夫がマープルに呼ばれたと言ってることの確認をする。マープルにそんな覚えはなく、夫人が殺され動揺もなくさらに遺産も手に入ることから一番の容疑者となる。その時、ハースト巡査が幸運の針を付けてることをマープルが指摘し、偶然拾ったと答える。警察ではもう一人、夫人と仲良くしていた牧師に目を付けるが二人とも証拠がなかった。マープルは夫人の夫と会い、動揺がない理由を聞き自ら動く。実は夫人はかつて宝石強盗にあった家のメイドだった。マープルは第一発見者の仕立て屋のもとに行き、彼女がメイドの一人で夫人と一緒に強盗をやったと言う。仕立て屋は白状し、夫人は過去の過ちを自白しようとしたため殺していた。
14→収穫祭のときにマープルはメイベルに甥っ子でメイベルの父親のレイモンドのエピソードを話す。ある時、レイモンドはニューマンという宝探しをする金持ちと知り合い彼の家に向かっていたがその車内で知り合いの警部と出会う。ニューマンと会い彼と町の酒場に行くが、町の人間は宝探しにきた人間を快く思っておらず敵視していたがニューマンはそんなこと気にしてなかった。ある時、朝になっても散歩から帰らないニューマンを庭師とメイドと探す。するとニューマンは縄で縛られた状態で見つかる。幸い軽傷ではあったが、ボートに何かを積み込むのを見てたら襲われたと言う。知り合いの警部はニューマンが探す宝とは別に町の近くで沈んだ船に積まれていて盗まれた金塊ではないかと疑う。現場にあったタイヤ痕から敵視していた酒場の人間が疑われるが別の証言で無実だと分かり結局事件は解決しなかった。それをレイモンドはマープルに話し、犯人はニューマンだと聞く。ニューマンこそ金塊泥棒の犯人で庭師とグルになって容疑を別に向けさせようとしていた。レイモンドはすぐに警部に連絡し、ニューマンの家から金塊が見つかり一件落着。聞き終えたメイベルは収穫を再開する。
15→マープルのもとに二人のメイドが現れ依頼を受ける。マープルは屋敷に行き事情を聴く。依頼は病弱で占いにハマった屋敷の主の妻が心臓麻痺で死んだことだった。妻は占いにハマり占い師に言われた青を怖がっていたが部屋の模様が青に変わる事件が起こる。青を徹底的に排除した妻だったが、結局心臓麻痺で死んでしまった。マープルは犯人は妻の世話をしていたナースだと言う。ナースはリトマス試験紙を使って部屋の模様を変えて妻を怯えさせていた。最後に蜂の駆除に使う青酸カリを妻が普段使う匂い薬と入れ替え殺していた。ナースは妻に惑わされる主がかわいそうに思い犯行に及んでいた。
16→マイケルシートンという冒険家の飛行機が世界一周中に行方不明になる。バカンスで高級ホテルに来たポワロとメイベルたちは銃声のような音を聞き、そこに通りがかった穴の開いた帽子をかぶった女性ニックを見つける。ポワロは彼女と喋った後、彼女の家へ行き彼女の友人で軍人のジョージ、宝石商のフレデリカ、いとこで弁護士のチャールズと知り合う。彼らが帰った後でニックに事情を話す。ニックは以前にも大きい絵が落ちてきたりいつもの散歩道でがけが崩れたりしたという。ポワロは彼女が狙われてると悟り、今度の夜に行われるパーティの中止を申し出るが却下され、そこに現れたいとこのマギーには護衛と紹介されてしまう。パーティの日。三人で彼女の護衛をするがポワロが怪しい男を見つける。結局逃げられてしまうがニックのショールをしていたマギーが拳銃で殺されてしまう。
17→ニックは倒れてしまい入院する。その間にシートンの飛行機が見つかり死亡が発表される。ポワロは彼女と面会しシートンと婚約していたことを聞く。彼女の家で文通の手紙を入手する。彼女がまた狙われる可能性があるためポワロは二人に面会謝絶と見舞い品を与えないことを言いつけ、自分はロンドンに戻りシートンの件や容疑者三人について調査する。シートンの弁護士に会いシートンの莫大な遺産の行方について聞くと婚約者にいくと言われお金絡みなのが確定する。さらに三人のうちフレデリカにはコカイン密売の罪があることが分かる。さらに当のフレデリカはこっそりポワロが見た怪しい男に接触していた。メイベルたちは見舞いに来たジョージたちを追い返すがフレデリカだけは引き下がらず、ナースに見舞い品を渡すように頼む。一方ポワロはマギーの実家に向かいそこでニックとの文通を見つけるがマギーの墓標を掘っていた男を見て何かに気付く。するとポワロのもとに連絡がありニックがコカイン入りのチョコを食べて倒れてしまう。
18→チョコを渡したのがフレデリカであることから犯人に見立てる。目を覚ましたニックにポワロはとあることを提案する。フレデリカたち三人が現れニックが死んだと聞かされる。ポワロはその夜ニックの家に三人を集め犯人を当てるという。すると死んだニックの霊が現れ犯人はフレデリカだと言い、コートから拳銃も見つかる、否定するフレデリカを逮捕しようとしたときポワロがフレデリカではなくニックを逮捕しろという。ニックが隠れてる間に一緒にいたタクシーの人間は実はシャープ警部でニックがコートに拳銃を入れる瞬間を見たという。実はシートンの本当の恋人はマギーでニックもマギーも本名が同姓同名だった。マギーは父親が金持ち嫌いのためニックを介して文通していたがニックもシートンのことが好きで嫉妬から殺されていた。ちなみにポワロが見たフレデリカが会っていた男はフレデリカに金をたかる元夫だった。ニックは連れていかれ、意外な犯人にメイベルは落ち込む。
19→ポワロのもとにとある国の王子と付き人が現れ、田舎の古風なクリスマスに参加してくれと言われ仕方なく受ける。依頼人に言われた屋敷へ行きレイシイ夫人と会う。彼女の悩みは孫のセアラで、セアラが悪い噂を聞くデズモンドと付き合ってることだった。夫人はデズモンドをクリスマスパーティーに呼ぶがデズモンドは妹も連れてくる。しかしその妹は病弱で一切姿を見せなかった。パーティーには他の孫三人とセアラの幼馴染デイビットと親戚のダイアナが参加していた。ポワロたちはとりあえずパーティーを楽しむことにするが、ポワロのもとにプディングに気を付けろという謎のメッセージが届けられる。夕食のとき催し物の一環でプディングの中におもちゃが入っていた。すると屋敷の主人レイシイにはルビーのおもちゃが当たるがポワロはそれを懐にしまう。翌日は雪だるまを作ったりするが、その夜ポワロが寝ている部屋に誰かが侵入、何かを探すが見つからず去っていき、ポワロはそれに気付いていた。孫三人の内の一人ブリジェットが雪だるまの前で死体になっていた。最初は子供たちの悪戯だったが、ブリジェットは本当に死んでいた。
20→ブリジェットを調べると例のルビーを握っていたがデズモンドがそれを警察に渡すと言って回収する。ポワロは推理を開始するが近くにあった足跡がデズモンドのにそっくりだったため疑われる。デズモンドは怒って車で行ってしまう。ヘイスティングスが追おうとするがポワロが止める。ここでポワロは全てのネタバラシをする。ポワロへの依頼は女性に盗まれた王家のルビーの回収だった。その盗んだ女性は知人の男性とこのパーティーに参加していたのだという。それがデズモンドとその妹で、妹はデズモンドが逃げたことを知ると怒ってタクシーで帰ってしまい、ポワロはそれも見逃す。ポワロは皆に外を見るように言うとブリジェットの死体が消えていた。実はブリジェットが死んだのは嘘でポワロに協力してデズモンドをハメていた。ポワロはネタバラシを続ける。デズモンドはセアラを利用して駆け落ちの名目で国外に逃げようとしていた。しかしパーティーにポワロが来ると知りプディングの中にルビーを隠すが本来出すプディングと違ってしまいレイシイのもとにルビーが渡ってしまう。デズモンドはポワロの部屋へ行きルビーを探るがルビーは見つからなかった。ヘイスティングスはルビーをデズモンドが持って行ってしまったというが、ポワロはあれは偽物で本物は別の場所にあるという。ポワロは子供たちに探させるが結局メイベルが言い当てる。だがポワロは唯一メッセージだけは分からないとつぶやくと、屋敷のメイドが現れ自分だという。メイドはデズモンドと妹の会話を聞きポワロを守ろうとしていた、ポワロはメイドとブリジェットに礼を言い去ろうとするがブリジェットにキスされる。
21→マープルのもとに友人エルスぺスが来るが、慌てた様子だった。なんでも並走してた列車で女が殺されるのを見たという。マープルとメイベルはエルスぺスが嘘をついてるとは思えなかったため調査すると死体がとある敷地に投げ捨てられた可能性があることが分かる。メイベルはその屋敷にメイドとして入り込む。その屋敷ラザフォードホールはクラッケンソープ家のもので娘エマと主人ルーサーが暮らしていた、エマはメイドのキダーから教わりメイド業をこなしつつゴルフで遊ぶふりをして調査する。すると女性が身に着けていたと思われるものを発見しその結果を近所の友人のもとにいるマープルへ知らせる。メイベルは調査を続け、エマの甥アレックスと友人のジェームズがボールを取ってきた古い納屋で棺桶を見つけその中であるものを見つける。
22→棺桶の中に死体がありメイベルは警察を呼ぶ。クラッケンソープの関係者が集められアーサーの医師クインパー、アーサーの息子で画家のセドリック、同じく息子で金融関係のハロルド、同じく息子の保険関係のアルフレッド、死んだ長女の夫でアレックスの父親、元軍人のブライアン、弁護士ウィンボーン。メイベルは自分の目的について担当の刑事だけに教えるが刑事がマープルのことを知っており状況を理解してくれる。死体については家の誰も知らず、とりあえず外国人ということだけが分かる。しかしエマはフランス人かと聞いたため何かを隠してると思われる。ある日、メイベルはエマとセドリックが話し合ってるのを聞く。その後クインパーが現れ、エマに聞く。実は前にフランス人の女性マルティーヌから手紙が来たことがあり、それによるとマルティーヌは死んだ長男の妻で息子のために支援して欲しいという。家の人間たちはそれを信じず無視していたがエマは本当だったらと文通をしようとしたがマルティーヌからの連絡が途絶えていた。メイベルは一緒に聞いていたジェームズがマルティーヌという名前を聞いて驚いたのが気になる。エマはクインパーに言われた通り、手紙のことを警察に言うが兄弟たちは怒る。そんな時マープルが屋敷を訪ねる。
23→マープルはそれとない話で皆のことを探る。クインパーは刑事に昔アーサーがヒ素を盛られ殺されそうになったと主張していたことを話す。クインパーはアーサーが盛られたと主張しているだけというが、もし実際にあったとしても薬の知識がない人間だろうという。さらにアレックスたちが敷地内でエマがマルティーヌにあてた手紙が見つかる。手紙に書いてあった住所を調べるがただの郵便受けだった。さらに兄弟たちは皆お金に困っており殺す理由があることが分かる。するとアレックスとジェームズが帰った後の夕食でヒ素が盛られ何人か病院へ運ばれ、アルフレッドが死ぬ。その後ジェームズが謎の女性を連れて屋敷を訪れる。その女性はジェームズの母親でマルティーヌ本人だった。マルティーヌはジェームズを出産した後別の男性と結婚し裕福に暮らしていた。しかもマルティーヌはその手紙を知らず、赤の他人が出したものだと分かる。今度はロンドンでハロルドが死ぬ。
24→刑事は二人も死者を出したことにショックを受ける。しかしマープルにはもう犯人は分かってるようだった。マープルはエルスぺスを連れて屋敷へ行く。その日はクインパーの誕生日でちょっとだけ豪勢な食事が出た。マープルは魚の骨が詰まった演技をしてクインパーが医者として診ようとする。するとその姿がエルスぺスが見た殺人現場にそっくりだった。実はクインパーこそ犯人で、死んだ女性はクインパーの奥さんだった。クインパーは逃げようとしたが警察に捕まり連れていかれる。エマは甥であるジェームズを兄弟や父親に紹介する。エルスぺスとメイベルたちは事件の内容をマープルから聞く。クインパーはエマのことが好きだったが離婚できず奥さんを殺していた。さらに医者としての立場を使い遺産を増やすためヒ素を使って兄弟を殺し、罪から逃れるためマルティーヌの存在を利用していた。メイベルのもとにジェームズが現れ、お礼を言いクラッケンソープ家の人々と家族として付き合うと言って去っていく。
25→列車の中で女性の遺体が見つかりそれがポワロの知り合いの令嬢であるキャリントン夫人だという。夫人はアメリカの鉄鋼王ハリデイの娘でかつてロシュフールという男に騙されかけたが父親が呼び戻し、数年後キャリントンという男と結婚するがその男もマトモではなくまもなく離婚する予定だった。するとポワロの事務所にハリデイからお呼びがかかる。ハリデイの会い犯人を見つけてくれと言われ犯行時の状況を聞く。夫人はある場所に向かうためメイドのルイーズを伴って列車に乗っていたが、ルイーズは同日中に逆方向の列車で迎えに来るから待っててくれと言われ途中から夫人一人で列車に乗っていた。さらに夫人が付けていた宝石類もなくなったため金目当ての犯行の可能性が高い。ニュースを聞きすぐ戻ってきたルイーズは待っててくれと言われたときベージュのコートの男がいたと言う。ポワロはルイーズからも話を聞こうとするがハリデイに疑念を持っていた。ルイーズはその男が一番怪しいキャリントンではないだろうと言う。ポワロはすぐにハリデイのもとに行き何か隠してると言う。ハリデイはかんねんして手紙を出す。それは夫人が持っていたものでロシュフールとのものだった。ハリデイは家の恥と思い隠していたのだ。シャープ警部が現場に行くと言うのでポワロは体調の悪いヘイスティングスの代わりにメイベルを同行させる。メイベルは夫人の恰好を頼りに聞き込みして雑誌を買った場所からどのあたりで殺されたかを突き止める。その沿線を捜索するとオリヴァーが凶器のナイフを見つける。
26→メイベルはさらに調査を続けるが一緒にいたベージュの男についての情報は得られなかった。しかもポワロに調査結果を報告するが全て先読みされてしまう。ポワロは犯人はキャリントンやロシュフールではないと言う。金目当ての彼らが殺人を犯すのはリスキーすぎる。するとポワロのもとに警部から連絡があり、夫人の持ってた宝石を売りに来た小柄な男を逮捕したと言う。男はナーキーという有名な悪でいつもは女性の相方だったが今回は男だったと警部は言う。しかしポワロは相方がいると言ってハリデイの屋敷へ行きルイーズを探す。するとルイーズの部屋から夫人の恰好の道具が出てくる。ナーキーの部屋からギリシャ行きのチケットが発見されたことで急いで港へ向かい、その途中で全てを説明する。メイベルたちが雑誌を買ったというのは夫人に化けたルイーズだった。ルイーズはナーキーとともに夫人を殺しアリバイを作っていたのだ。港で待ち伏せしてルイーズを見事逮捕する。メイベルは自分が調査する必要はなかったと凹むがポワロがそんなことはないと言う。
27→弁護士のペザリックがメイベルとマープルに面白い事件の話しをする。お金持ちのクロードという老人がいたが娘夫婦を無くしさらに孫まで亡くして憔悴ていた。しかし姪甥のグレイス、ジョージ、メアリの支えで元気になってグレイスは結婚していた。だがユーリディスという霊媒師が孫の霊を見せてくれるということで彼女を気に入り屋敷に住まわせていた。姪たちはクロードに何度も怪しいと言うが聞いてもらえず、ついには遺産をユーリディスにも渡すと言い始める。ペザリックは止めようとしたが聞いてもらえずついに遺書まで書き直すことになる。遺書をペザリックが保存していたがクロードが死に遺産発表の日、何と遺書は白紙に変わっていた。結局ユーリディスに遺産は渡らず怒って帰っていったが、ペザリックはその秘密を一か月後グレイスの夫から聞くことになる。実はメイドに協力してもらいクロードが書く万年筆を消えるインクのものにすり替えていた。そのおかげで遺産はユーリディスに渡らず、甥や姪たちに渡ったという話しだった。
28→ポワロの事務所にトッド夫人が押しかけ消えた料理人イライザを探してくれと言われる。最初ポワロは断ろうとしたが夫人におされ仕方なく引き受ける。イライザは急にいなくなり、荷物は後から男二人が持って行っていた。夫人の家でメイドのアニー、下宿しているビクトリア銀行の銀行員シンプソン、夫人の夫から話を聞く。ポワロは何故かそれらを聞き終えると逆に興味を持ち、翌日夫人の夫からキャンセルする手紙が届いても自費で捜査するとまで言う。ポワロは新聞にイライザ宛のメッセージを載せ、メイベルにトッドたちにもう一度話を聞きに行くように命じる。一方、事務所にいたポワロをシャープ警部が訪ね、ビクトリア銀行から10万ドル相当の有価証券が盗まれた事件の解決を依頼されるがポワロは断る。しばらくして、事務所をイライザ本人が訪ねてくる。
29→イライザが事情を説明する。イライザはいなくなった日の帰り道、弁護士に呼び止められ遺産が入るから急いで手続きをしてくれと言われる。イライザは弁護士がトッドに説明するという言葉を鵜呑みにして遺産の屋敷に住んでいた。ポワロはそれを聞きすぐにシャープ警部を呼んでトッド家に向かう。家では目当てのシンプソンがいなくなっていた。実はシンプソンが有価証券の犯人で、犯人と言われてる男性はシンプソンがトッド家で殺し偽装していた。トッドは弁護士に変装してイライザを騙し、イライザの部屋にあった大きいバックに死体を詰め込んで別の場所に送っていた。最初からイライザに遺産などなく死体を偽装するために利用されていただけだった。イライザのバックを探し出すと中から犯人と言われていた男性の死体が見つかり、シンプソンはアメリカに逃げる途中で逮捕される。イライザはトッド家に戻り、また料理人として働き始める。
30→メイベルはマープルに誘われ劇を見に行くがそこには父親のレイモンドとレイモンドのいとこジャイルズの奥さんグエンダがいた。だが劇で女性が死ぬシーンでグエンダは怯えてしまう。マープルたちが話を聞くと、グエンダは最近イングランドに引っ越してきたのだが、たまたま見つけた家で奇妙な感覚に陥ったと言う。まえに扉があった場所や階段があった場所を無意識で分かったり、自分が変えようと思っていた壁紙が古い壁紙と同じだったり。さらに劇で女性が死ぬシーンに似たところを実際に観たと言う。死んでる女性はヘレンという名前以外分からずグエンダは悩み、マープルはグエンダの生い立ちに秘密があると思い一緒に調べることにする。グエンダはインドで生まれるが母親はすぐ死に父親ケルビンもしばらくして死んでいた。彼女はおばのいるニュージーランドで育つが、そのおばに聞くと一回イングランドに来たことがあるといい、その時、ケルビンは付き合ってる女性がいたと言う。メイベルとマープルはグエンダの家へ行き、ケルビンのことを調べると、かつてその家にケルビンが女性と住んでいたことが分かり、その女性の名前がヘレンだと分かる。新聞広告にヘレンの名前を使って募集を掛けるとヘレンの兄と名乗る人物から連絡がある。彼はケネディと言いヘレンのことを話してくれる。ヘレンとケルビンは結婚したが1年後にヘレンが別の男と駆け落ちしてしまったと言う、さらにケルビンは病気で療養所にいたことも教えてくれる。だがケネディも妹を探しており、その後どうなったかはわからずじまいだった。一旦家に帰るがメイベルはケネディが何か隠し事をしてると直感する。
31→ケネディが来て真実を話してくれる。ケルビンは自分が妻を殺したと言って療養所に入っていた。ケネディは妹の死体はなくケルビンは殺していないと話す。一行は療養所に行くが、ケルビンは自殺だったことが分かる。マープルは別の場所でかつてヘレンが最初に結婚する相手だったウォルターと屋敷で働いていたイーディスのことを聞く。メイベルはケルビンは殺したのではなく、誰かに殺したと錯覚させられたのではないかと考える。メイベルたちはウォルターに会いに行くが彼は忙しく詳しい話はできなかった。今度はイーディスに会いに行き話を聞く。イーディスは当時メイドだったリリーとレオニーのことを話す。リリーはヘレンが誰かと言い争ってるのを聞いたと当時話すがイーディスはケルビン以外の誰かと言い、ヘレンが駆け落ちしたのは当時ホテルに泊まっていたアースキン少佐だとうわさされていたことも話す。メイベルとグエンダはアースキンに会いに行く。
32→アースキンと会い話を聞く。アースキンは駆け落ち相手ではなかった。ヘレンとはインド行の船で出会い、その後家に招かれ食事をしたがヘレンの悩みを聞いていたのを妻が見てしまい、すぐ帰る羽目になったという。ヘレンはアースキンのいる土地に家を買ったと言うがそのことも知らなかった。マープルはウォルターの母に会いに行き、ヘレンが学校を失業してすぐアフリックという男性と付き合っていたことを知る。メイベルたちが不在時にケネディが家に現れマープルが対応し、駆け落ち後ヘレンから受け取ったという手紙を受け取る。一方メイドのリリーは自分を探す広告を見てまずケネディに手紙を出すことにする。マープルたちは庭師からケネディがヘレンを可愛がってたことを聞く。グエンダはケネディからリリーのことを聞き、ケネディの事務所で会うことにするが、その手紙には当時派手な車を見たと書いてあった。グエンダはその前にアフリックに会いに行く。アフリックは悪評がたつ男には見えなかったが、彼が言うにはヘレンはケネディに縛られていたと言う。帰るとき、アフリックが派手な車を持っていることに気付く。ケネディの家へ向かうリリーだったが、途中で殺されてしまう。
33→リリーが殺されたことでマープルは家のかつて階段が変わった場所を掘り起こさせる。すると白骨化したヘレンの死体が見つかる。リリーが殺されたことでもう一人のメイド、レオニーも殺されてる可能性が高かった。家でお茶にしていた三人だったがグエンダがケネディを迎えた時、当時の記憶が蘇りヘレンを殺したのはケネディだと分かる。ケネディはグエンダを殺そうとするがマープルに助けられケネディはつかまる。ケネディはヘレンに執着し、ヘレンはそれから逃げるためインドに行こうとしていた。イングランドに帰ってきたヘレンはケネディから離れるため別の土地へ行こうとするがケルビンがそれを喋ってしまいケネディはヘレンを殺す。さらにヘレンを埋めるところをレオニーに観られたためスイスで彼女を殺し、今回の件でリリーを殺していた。全てが終わった後、グエンダのおなかの中に赤ちゃんがいることが分かり、夫のジャイルズも帰ってくる。
34→流行りのレストランに来たポワロたちはウェイトレスのモリーから決まった曜日に来て決まったものを食べる古時計と呼ばれる老人に興味を持つ。だがその老人はその日、いつものと違う物を食べていた。メイベルが町でモリーに会ったとき、あの老人がしばらく来ないと言う。ポワロは気になり調査をするとすでに老人は死んでいた。老人はヘンリーと言い自称芸術家だったが階段から落ちて死んでいた。しかしポワロはただの事故ではないと思い、検視官と会い死んだ状況を聞く。ヘンリーは甥のロリマーからの手紙を握って死んでいた。ポワロはその手紙を見てもう一人の親族で兄のアンソニーと仲が悪かったことを知る。アンソニーのもとに行くがアンソニーも死んでおり、遺産は全て弟のヘンリーにあてていた。ポワロは直感し、ロリマーに会いに行き、あなたがヘンリーを殺したと言う。ロリマーは偶然アンソニーの遺言書を見てしまい、遺産を独り占めするためにアンソニーの死と同時期にヘンリーを殺していた。ロリマーはヘンリーを殺した後、ヘンリーに変装してレストランを訪れており、ポワロたちが見たヘンリーはロリマーだった。その証拠にロリマーはいつものヘンリーが頼むものとは別のモノを頼み、その内容物がヘンリーの腹の中には無かった。
35→ダブンハイムという髭面の銀行オーナーが行方不明になる。シャープ警部とポワロは勝負することになり、ポワロは事務所から出ずに推理することになる。ダブンハイムは散歩に出かけたまま帰ってこなかった、その間にロウエンという男と約束し自宅の書斎で待たせていたが、ロウエンは帰ってしまう。すると書斎の金庫が壊されており中にあった金目のものが根こそぎ消えていて、ロウエンが疑われることに。だがある時、庭師が消えた日の夕方庭で人影を見たと言うがそれはダブンハイムにそっくりだったと言う。メイベルたちが現地を調べると近くにダブンハイムの服があり、さらにロウエンは一度書斎から出てることが分かったため逮捕される。さらにダブンハイムが付けてた指輪を売った男ビリーがロウエンらしき男が捨てたと言う。ポワロはシャープ警部に夫婦の寝室はどうなってるかを聞き警部は呆れる。しかしその結果を聞いてポワロは真実を語る。実はこの誘拐は嘘で全てダブンハイムが仕組んだことだった。ダブンハイムは恨みを持つロウエンに罪を着せ、自分は事前に罪を犯しといた小悪党のビリーになりすまし刑務所に入っていた。わざわざ一度刑務所に入ってまでそうした理由は彼の銀行は倒産するため自分の財産を守るため一番安全な刑務所に入っていた。寝室は夫人に髭をそったのをバレないように別々にしていた。その後、賭けに勝ったポワロはシャープ警部におごってもらう。
36→ポワロはフランスから飛行機で帰っていたが、前に座っていた女性の知り合いらしき人物が現れたため席を譲る。すると機内で殺人が起き老婦人が殺される。彼女は最初機内を飛んでいた蜂に殺されたのかと思われたが近くに吹き矢の矢が落ちてたことで殺人事件となる。飛行機を待っていたメイベルたちは警部と遭遇し殺人事件のことを聞く。まずポワロたちは客室乗務員の二人デイビス、ミッチェルから話を聞く。その後近くにいた乗客、医師ブライアント、ホーバリ伯爵夫人、夫人の知り合いでポワロに席を譲ってもらったベネチア、考古学者のデュポン親子、探偵作家クランシイ、メイベルの知り合いで美容師のジェーン、歯科医ゲイルから話を聞く。しかしポワロの座席の下から吹き矢が見つかったことで事件はより難解になる。後日、殺されたモリソーという女性は実はマダムジゼルという金貸しだったことが分かるが、ジゼルの書類はジゼルの言いつけでメイドが燃やしたため証拠は残っていなかった。さらに世間に吹き矢の件がバレてポワロは新聞で犯人か?と書かれてしまう。フランス警察のフルニエ警部が現れジゼルを近々逮捕する予定だったことを明かし、ポワロはフルニエと一緒にフランスへ行き事件を調査する。一方新聞でホーバリ伯爵夫人が浮気していたことが暴露される。
37→フランスへ行く途中で事件を整理して、席を立ったクランシイとゲイルが怪しいと考える。フランスへ行きジゼルの事務所へ行き、メイドのエリーズと会う。エリーズの証言でジゼルに会いに来た人間がいると言う。その人間はホーバリ夫人だと分かるが、近くの店で凶器に使われたと思われる吹き矢を買った人物はアメリカ人のガムを噛んでる男だと言う。その後、空港へ行きジゼルが飛行機を予約したときのことを聞く。ジゼルのチケットはエリーズが予約したものだったが、エリーズの証言と受付の証言が食い違っていた。ポワロは受付に迫り真実を話させる。受付曰く、ジゼルの便を変えて席を指定してきた男がいて報酬としてお金をもらったと言う。その男は吹き矢を買った男と似た人物で、ジゼルの横を予約しサイラスと名乗っていたと言う。しかしジゼルの横は誰も座っておらず偽名の可能性も高かった。一方ホーバリ伯爵は金遣いの荒い夫人と結婚したことを後悔しており、隣の住むベネチアに好意を寄せていた。ベネチアと会った後、メイベルはジェーンと会い、ジェーンがゲイルと仲良くしてることを知る。するとそこにデュポン息子が現れジェーンを誘うがジェーンは断る。ジェーンはゲイルと食事した後、公園で休んでいるとクランシイを見つけ、ゲイルが後を付けようと話す。ゲイルの後をつけ家らしきまえに付いたとき、ポワロと会う。
38→ポワロはジェーンを連れてクランシイのもとへ行くが有力な情報は得られなかった。ポワロたちとジェーンたちで食事をするが、ジェーンはそこで自分の身の上を話す。実はジェーンは孤児院の生まれだった。ポワロはゲイルにホーバリ夫人を脅迫してくれと頼む。今度は客室乗務員の二人に再度話を聞く、そこでジゼルのコーヒーにスプーンが二つ付いてたことが分かる。ゲイルはロビンソンと名乗りホーバリ夫人を脅迫しに行く。お金の約束を取り付け、ゲイルは帰るが直後ポワロは夫人を訪ね、自分に本当のことを話してくれればロビンソンを追っ払うと言う。夫人はかんねんして、ジゼルに金を借りていたこと、踏み倒したことを話し、さらに昔養女に出されたことも話す。ポワロは美容師をやめたジェーンを臨時で雇い、メイベルと一緒にデュポン親子のもとに連れて行くが、未だに出てこないジゼルの遺産を受け取るジゼルの娘について考えていた。デュポンのもとでは有力な情報は得られなかったが、ポワロはデュポン父にお金をやるからジェーンを発掘に付き合わせて欲しいと頼む。その後、フルニエと合流するがフルニエは実はジゼルはポワロの椅子の下に落ちてもので殺されたのではないんじゃないかと言い、ポワロもそれに賛成する。フルニエは乗客の荷物リストを読み上げるがポワロは何も反応せず。するとずっと探していたジゼルの娘が見つかる。
39→娘はアンリチャーズという夫人で夫はアメリカ人だと言う。アンは帰りメイベルに送らせる。ポワロは最初ベネチア以外の女性客にジゼルの娘がいると思っていたため悩む。しかしアンがホーバリ夫人のメイドだったことを思い出し、全てを悟り、急いでメイベルを追いかける。ホテルに送ったメイベルだったがアンは別の男性と駅へ向かったのだと言う。ポワロは発掘の旅から帰ったジェーンと会う。ジェーンはまたデュポンに誘われたがゲイルの誘いがあるため断ろうと思うと言うと、デュポンについていくべきだとポワロは言う。すると警部が来てアンが列車の中で毒を飲んで死んだと言う。ポワロは一部の人間を集め真実を話す。アンが殺されたことにより遺産はアンの夫に入るため、この夫が犯人だと言う。しかもその夫はゲイルのことだった。ゲイルは親族の名で前の名前はリチャーズだった。アンがジゼルの娘だと知ったゲイルは飛行機で医者の白衣を使って客室乗務員に変装しマダムに接するふりをして直接針で殺していた。しかしアンが乗っていたことに気付かず、しばらく名乗り出ないように言いつけていた、しかしアンとポワロが会ってしまったことですぐにアンを殺し、自分はジェーンと一緒にカナダに逃げるつもりだった。ゲイルは否定しようとするが犯人と明かすことを言ってしまい逮捕される。真実を知ったジェーンは泣くがデュポンとともに発掘の旅へ行く。ポワロはメイベルの誕生日だったためプレゼントをして、警部からの呼び出して食事に行く。