nyaro さんの感想・評価
3.0
物語 : 1.5
作画 : 5.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
アダルトからSFへの転換が大失敗でしたね。中途半端だし。
梅津泰臣氏のキャラデザと作画は大好きなので、アニメーションという点ではもちろん言う事はありません。動きも演出もやはり洗練されており、さすがとしか言いようがないです。
ですが、やっぱり本作は失敗作としか言いようがないです。前作A KITEは、銃器に少しだけSF的な要素はありましたが、映画「ニキータ」のようなテイストのアサシンもの…しかも復讐劇でした。
アダルトアニメというセックスシーンの描写が入らなければいけない制約があるカテゴリーですが、そのアダルト要素が年相応の少女と裏の世界を生きる女の2面から恋愛も含めた内面を描くことに寄与していました。
殺人や大胆な性行為の場面と青年といるときの少女の顔の違いが本当によく描けていました。ハリウッドに衝撃を与えた名作にした要因だと思います。エロスとタナトスという面もあるでしょう。
本作については、SF要素がまずノイズになっていました。もちろん、そのSFの出来が良ければいいのですが、中途半端に終わってしまったために評価に値しなくなってしまっています。そもそもSF的な発想は凡庸でしたし。
また、梅津氏の女性はMEZZOもそうですがアダルトあるいはそれに近い描写があると、映像も内面も人物が活き活きするので、一般向けにしてももうちょっとアダルトな感じで企画した方がよかったのかなあと思います。ちょっと全年齢を狙い過ぎましたね。
ということで、作画以外の点数はかなり低いです。続きを企画してほしいけど、もう無理でしょうね。