てとてと さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ラジオ放送の業界物で非常に面白い
「無限の住人」の沙村広明氏の2作目のアニメ化作品で、ラジオ放送を題材にした異色のドラマ。
※作品データベース様より転載
【良い点】
オンリーワンな題材で興味深い。
業界物の一つとして読者(視聴者)にラジオ放送に携わる&ひょんな事から携わっていくヒロイン視点でラジオ放送の現場を見せてくれる。
ラジオの作り方はもちろん、生の臨場感やパーソナリティー(ラジオの話し手)の機転で生み出されるラジオのパワーみたいな醍醐味が伝わる。
終盤の災害時緊急放送でラジオと視聴者の繋がっていく力は、軽く感動した。
ヒロイン・ミナレの強烈なキャラと立て板に水な語り口。
25歳女性という、社会人だけど人生これからで生き方が定まってない若者が足掻く、アニメでは珍しい立ち位置。
色々と残念な美人ミナレの面白いキャラ達との関わりと人生全力でぶつかる生き様の面白さが、ヤケクソなトークに変換されていく…
とにかく「語り」の面白味をこれでもか!と披露してくれる。杉山里穂氏の好演も素晴らしかった。
ラジオパート以上に日常パートがヒューマンコメディーとして面白かった。
破天荒極まりない割には地に足の付いた安心感がある、絶妙な塩梅。
2020春随一のおもしれー女なミナレもさることながら、その他キャラの個性や面白味も申し分ない。
いい男だが報われない中原君がラブコメ主人公めいた立ち位置にいながらも全然羨ましくないのは笑える。
瑞穂ちゃんが良い子で可愛い、本人たちにその気は無いがミナレさんと僅かに百合っぽい雰囲気も良し。
ヤンデレ妹のマキエさん、ついでに逞しい中原姉も加わり女性陣がおもしれー女しかいない。
ダメンズだが登場するだけで笑えてしまうミツオの存在も大きい。
演出も外連味効いていて、ラジオだけでは表現できない漫画(とアニメ)ならではの面白さ出ている。
当たり前だけど、絵が動いて、キャラが喋る、のはラジオには出来ないアニメの醍醐味。
これが声優陣の好演含めて申し分が無い。
札幌を舞台にした御当地アニメである事。
自分は北海道民では無いけれど、随所に地元への愛を感じるさりげない描写を感じる。
【悪い点】
特に思い当たらない。
強いて言えば女性陣のキャラデザ特に瞳の独特な描き方が気になる。
とはいえ瑞穂ちゃんとかそこ含めて可愛いので別に。
【総合評価】8~9点
破天荒なのに地に足の付いた良作。
多分、比較的多くの視聴者にオススメできそうな内容。
評価は「とても良い」
…正直、凄く好み!というわけではないんだけど、非の打ちどころが見つからず、高評価せざるを得ない。