てとてと さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ストⅡファン向け映画。悪くはないが物足りず
人気格闘ゲームの劇場アニメ。101分。
悪の組織の総帥相手に主人公たちが立ち向かう。
※作品データベース様より転載
【良い点】
原作キャラクター多数を(出番に格差はあるが)一応出せている。
尺の都合上主要数人以外はモブ同然ではあるが仕方があるまい。ファンムービーとしては一つの正解だろう。
格闘シーンのクオリティーは高い。地味で泥臭いが、リアル志向な迫力はある。
キャラクターは春麗(チュンリー)が可愛かった。シャワー浴びるお色気シーンは素晴らしい、必見。
シャワー後に髪を整える仕草も色っぽく、このシーンだけでも価値がある。
大筋のストーリーが単純明快、ベガという悪のボス倒しに格闘家たちが立ち向かうんだな?と仮に原作知らなくても分かるはず。
バトルは春麗対バルログがベストバウト。美女を襲う変態狂人な構図でシュールだけど、バトル自体は白熱した。
爪に切り裂かれ苦戦しつつ、春麗の空中技が冴えた。
リュウ対フェイロンも正統派の好勝負。
ザンギエフ対ブランカも短いながら悪くはない。
ラスボス戦での必殺技ラッシュからのダブル波動拳も中々熱かった。
キャラドラマは頑固なガイルを春麗が説得するシーンが良い。私情よりも職務に誇り持つ、このふたりの関係が一番良かった。
リュウとケンの過去回想からの友情も分かりやすい。
ついでに、モブのインド人少女ちゃん可愛かった。多く貰い過ぎたお金を返しに来た高潔な女の子萌え。
声優陣は俳優多いが、ケンの羽賀研二氏をはじめ概ね好演だった。
主題歌「恋しさと せつなさと 心強さと」がかなり良曲。作品内容には合っていないけれど。
【悪い点】
モブ警官に取り押さえられちゃったキャミィの扱いは残念。
他は一応原作キャラ同士での対戦があるだけマシ。例えば、短くていいから、春麗と対戦して負けて捕まるとかでよかったろうに。
ベガもラスボスとしては印象弱い。幹部が皆洗脳状態で、キャラクターとしての駒不足が目立つ。
制約ある尺で大勢キャラ出さねばならぬ、ゲーム原作アニメの限界を感じる。
総じて原作ゲームに思い入れの無い視聴者には厳しい、後年のソーシャルゲーム原作アニメと五十歩百歩。
良い点と裏腹、格闘バトルが地味。作画は良いがリアル志向過ぎて、アニメ的な外連味に欠ける。
この点は翌年のTVアニメ「ストリートファイターⅡV」の方が断然良かったというか、自分好み。
また、暗闇でのバトルが多く、画面が暗くて見づらかった。
個々のバトルも短過ぎて物足りない。
本田とダルシム戦など、ダルシムが勝っていて勝負投げる、興醒め。
ラスボス戦もラストのラッシュ以外は地味だった。
ストーリーは分かり易いが、平坦。
リュウもケンもキャラとしては地味で、能動的に話に絡めていない。
能動的に関与できているのがガイルと春麗しかいないが、春麗は途中退場、ガイルも大した見せ場が無い。
モブ同然のキャラたちの紹介に尺を費やし、本筋の内容が薄い。
ベガがトラックでリュウ襲撃するラストも謎。ベガの格が下がるし、格闘アニメなのにトラック襲撃とか興醒め。
【総合評価】5点
ストⅡのファン向けムービーとしてならばギリ及第点か。
ファン向け補正抜きに見るとイマイチ。
評価は春麗のサービスシーン無ければ悪い付けてた、「普通」