「天気の子(アニメ映画)」

総合得点
84.2
感想・評価
714
棚に入れた
3103
ランキング
296
★★★★☆ 3.9 (714)
物語
3.7
作画
4.5
声優
3.7
音楽
4.0
キャラ
3.7

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ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

もっと気楽に生きよう

 最近中国とインドで話題沸騰中のすずめの戸締まりはまだ未視聴ですが、これは映画館とその後に地上波で見返しました。

 新海誠さんなので相変わらず映像が綺麗で鮮やかに表現されています。まず視聴対象ですが、見方によって子ども向けになったり大人向けになったりします。ですが、一般的な視点で判断すると「思春期の学生向け」でしょう。ただそこは内容も含めて視聴者のご想像に委ねている点が多いようにも見えましたから対象年齢や性別自体を考えるのは野暮でしょう。
 要は舞台と設定はこちらで完璧に再現したから後は観ていらっしゃる方々で自由に楽しんでくださいみたいなものです。つまり、これを観てつまらんと感じた人にとってはつまらん、面白い感じた人にとっては面白い以上の感情や感想は湧いてこない訳です。
 また、今作君の名は。との繋がりもあるので視聴済みの方はその点チェックし考察を自分でしてみると面白いかもしれませんね。

 ここから先は書くとかなり長くなるので登場人物の詳細やあらすじなどは省かせてください。自分なりに感想を書いてみます。恐らくかなり自分語りをする妙なレビューになり、タイトルでもう言いたいことは済んでいるので読むのがきついと感じたらこの画面から離れてください。



 家出した少年・帆高は突如出会った少女・陽菜の影響で様々な現象に巻き込まれていきます。
その他の登場人物は今回の感想では取り上げません。そこは他の方のコメントを参考にしてください。あくまで二人とその間に起こった出来事で話を何とかまとめます。
 観ていれば分かると思いますが、陽菜の感情の変化によって天候も変化していきます。断定表現が好きではないので先入観を持たずに漠然と作品を観ていたのですが、物語の中盤辺りで陽菜自身が帆高の案でやってみようと思って好きな時に天気を晴れにする商売を始めた結果、恐らく人の役に立てている、自分は認められたんだという喜びを天気で示していたのではないかなと。最初晴れになるのが遅かったのは心の底に不安があったからでその期待に応えようとした結果晴れにさせたと。その後も順調に依頼をこなしていましたが、そんな陽菜もやがて依頼を受け続けているうちにだんだんその先を考え始めて不安になる気持ちが抑えられなくなり晴れにするのに時間が掛かったり、元気がなくなったりして暴走してしまった…。(最終的には水没しましたが、それでもその世界の人々なりに日常生活を送っていました。)つまりは人間は(何か特別な能力を持っていたとしても)もっと縛られずに生きていくべきだというメッセージがここにも繋がっているのかなと。
また順調だからって調子にも乗ってはいけない、初心忘れるべからず。きっと私の見方は製作者が伝えたかった本質とはズレていますが、これが私なりの楽しみ方であります。例えば他者様の評価を見て納得してしまえばその作品を視聴すると先入観からその通りだとか、確かにという枠から抜け出せなくなる可能性が僅かに出てきます。それが悪いという話ではありません。見方は自由なので。私は基本原作者が意図したメッセージとは、反するあるいは見当違いな感情を抱く事によって(気に入った)原作者の物語や世界観を勝手に自分好みにアレンジして愉しむという変な趣味を持っています。もちろん純粋にそのまま楽しめる作品もありますが、基本的には一部素材は良いのに話が陳腐だったり作画、コマ割りが劣っていたりするものばかりですので、その場合私なりの理想的な妄想に置き換えています。これはアニメに限らず小説もです。だからでしょうか、見終わったあとにあれ?元はどんな話だったっけ?とつい忘れてしまうこともあります(笑)何を訳のわからない事を言っているのかと思ったらスルーしてください。
結局何が言いたいのかと言いますと、今私が述べたように作品の楽しみ方など十人十色なのです。世間的にどうだという視点は重要ですが、そればかりだとフィクション特有の良さであります自由な解釈、発想力が欠落してしまい、面白みが無くなるように思います。単に美男美女を投下しても何も楽しめませんし、そこに何かしら物語があるから面白みが増すのです。もちろん、これは私の考え方の問題でありまして、あくまで現実は現実、作品は作品なのですから私は私が視聴(体験)するものに関しては楽しまないともったいないと思い、そのように心に留めている次第であります。それでも合わない作品(失敗すること)だってあるのです。その場合はもう何でもいいやって、どうでもいいか、つまらない、時間を無駄にしたとボロクソ言って今までの過程を全無視しながら自分勝手に振る舞うのです、今後は同じ失態を起こさないと。
そうした自由があれば細かい事を気にせず気楽に生きられて良いんですけどね。
何でこんなことを言ったのか自分でも分かりませんが、何故だか天気の子を観た後、こんなことを考えていたっけなと思い出したため、書き出してみました。ここまで読んでくださった方がいるならば意味不明な事を言って申し訳ございませんでした。

そもそもこの作品では世間的に非常識な行動を多く目にしますね。それは全て突発的な衝動に駆られた自分が見つけた野望を叶えるためであり、そこが余裕のない人間らしいなって思いました。
余裕のなさから帆高が諦めかけたその時、一点の光が差し掛かります、それが陽菜というわけです。私自身この作品は完全に理解しきれていませんが、それが正解なのかもしれません。未来は分からない…だからこそ、主にセンシティブな若者に向けてもっと気楽に生きようよ!と…何かやりたいことがあれば挑戦してみようよ!と…そんな勇気付けをしている作品なのではないかなぁと私は推察しました。曖昧な世界は曖昧に楽しめれば十分なのです。完全に後付けになりますが、RADWIMPSの音楽も作品にマッチしていて良かったです。

投稿 : 2023/05/01
閲覧 : 141

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