RFC さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
人という字は人と人が支え合う
音楽物ということで問答無用で視聴開始。
【作品概要】
世界的ヴァイオリニスト青野龍仁の息子、青野一。
幼いころからの英才教育で、一流のヴァイオリニストの階段を
登っていましたが、父親の浮気で状況が一変。
ヴァイオリンも捨て、何もないコミュ障の青野が
何と関わって、どう変わっていくかの物語。
【作品に対する感想】
悪くはなかったけど、ぎこちなさが目立った作品かなと思いました。
キャラの言動が不自然。
感情移入がしづらく、心揺さぶられる作品とは
言えなかったです。
1)物語
中学時代:捨てたヴァイオリンへの回帰
高校時代:過去との対峙と決着
と、2クールでそれなりの長い期間が描かれています。
中学時代の物語は上手く描けていたかと思いますが、
高校時代の方はぎこちなさが目立ったかと思います。
で、イマイチ感情移入しづらかったです。
・キャラが一気に増えて、深堀が出来てません
・行動理由がよく分からないので、NHKの道徳番組の
子役のような不自然な良い子キャラのような言動に見えます
とはいえ、青野がよい仲間に出会って、
良い方向に変わっていく物語は好感が持てました。
2)作画
キャラデザは好みでした(特に小桜ハルがどストライク)。
ですが演奏シーンがCG過ぎてぎこちなかったです。
特に弦のビブラートはロボットみたいでした。
4)音楽
OPの歌詞の演出、私的にGOODでした。
表現方法も様々なのは分かるんですけど、なんて歌ってるのか
聞き取れない歌もあったりするんで、助かります。
まあ、Cantabileは十分聞き取れますけどね(^^;
定演のドヴォ9は四月は君の嘘の時のように、
アニメーションとの親和性が良かったです。
5)キャラ
➀青野一
演奏技術はトップクラスですが、心の方は歳相応で、
やらかすところも含めて好感持てました。
間違ったと気づいた後で、ちゃんと頭を下げられるのは
いいことだと思いますし、
割と致命的な失言してるけど許してくれる仲間と出会えたのは
ラッキーだったんでしょうね。
頑張り方はとうの昔に知ってる…
人との接し方は割と受け身ですが、
苦手なことにも努力して立ち向かう姿勢は好感持てます。
➁秋根律子
上っ面に惑わされず、本質を見てストレートに言葉にする子。
気ぃ強い子ですが、割と好きです。
後半出番が減ったのが残念で、中学生編のヒロインって感じです。
➂佐伯直
ヤなやつポジションかと思えば、天然色強めの芸術肌の兄ちゃん。
控えめなところが日本人より日本人っぽい感じです。
高校生編のヒロイン(笑
本来こ奴が青野に負目を感じる必要はないと思うんですけど。
➃小桜ハル
小動物属性のおっかなびっくり。
立ち位置的には負けヒロインなんでしょうけど、
私的には一番の推しです。頑張ってほしいですね。
後半、キッとした眦の表情が凄く良かったです。
6)印象深いシーン
{netabare}
➀ソリストと合奏
先生にソリストしては肯定されながらも
合奏者としては微妙な評価されてたのは
すごく納得できました。
超絶上手いソリストだから何でもできるんでは?
そうじゃない場合もあります。
青野君のレベルではないですが、実体験がありました。
ソリストとしてずっと楽器をやってきた人がいまして、
一人では凄くうまいんですけど、
合奏になったら全く合わずにしばらく四苦八苦してたんですよ。
➁「部活の上手い先輩」と、「本格的にやってきた人」のレベル
私の感覚は、後者は前者よりけた違いに上手い。
青野や佐伯の原田先輩への反応は
ちょっと違和感あるんですよね。
原田先輩も本格的にやってきた人なのかもですけど。
ユーフォで言ったら麗奈と香織先輩みたいな。
➂周りの音を意識する
言う程簡単じゃないと思います。
青野君の力量だから、あっさり活用できたのかと。
周りを聞くことで却って崩れる人もいるんじゃないのかな。
➃母が倒れて何もできないことに気づいた青野
気づけて良かったんじゃないかな。
自分のことを話すのって、恥ずかしいのかもしれないけど、
話さないと伝わらないこともたくさんありますしね。
不器用にべらべら喋る青野と
聞いてくれる仲間がいることに
ちょっとホッとした自分がいました。
➄青野と佐伯の関係
おやじの浮気相手の子供が自分と同い年って…
15,6で受け止めるにはキッツい事実やね。
佐伯が悪いわけでもないんだけど、
当たり散らさずにはいられない…。
青野の不条理な言動も責められんのよね。
あのオッサン、ほぼ同時に仕込んだってことよね?
こういうだらしない人は、他が凄くても人としてどうなん?
って思ってしまいます。
{/netabare}