蒼い✨️ さんの感想・評価
2.4
物語 : 1.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 1.5
状態:観終わった
チープな愛の物語。
【概要】
アニメーション制作:HOTLINE
第2期:2023年1月14日 - 4月1日に放映された全12話のTVアニメ。
原作は、「小説家になろう」に連載していて現在は完結しているweb小説を改訂し
双葉社のモンスター文庫(→Mノベルズ)から刊行されている美紅によるライトノベル。
原作イラストは、U35が担当。
双葉社のwebサイトの『がうがうモンスター』にて、
漫画家・そらの によるコミカライズ版が連載中。
監督は、深瀬重。総監督は、奥村よしあき。
【あらすじ】
チビでデブでブサイクでワキガが酷くてイジメられている高校2年生の柊誠一は、
ある日、神を名乗る声によって学園ごと剣と魔法のRPG風の異世界に送られてしまった。
一人だけハブられて森の中に飛ばされて、飲まず食わずで何日もさまよい、
猿のモンスターが落としていった、とても不味い木の実で満腹になった誠一。
猿が集めた木の実である“進化の実”を食べ続け、
ワキガで猿を殺して得た経験値で進化条件を満たした誠一は、
背が伸びて、肥満だったのが痩せて、殆どのステータスが1だったのが1000加算されて、
いろんな技能をスキルとして一瞬で獲得してなんでも出来るチート体質に。
戸惑いながらそれから5ヶ月間、森の中で生き延びてきた誠一は、
カイザーコングというオッサン声のメスゴリラモンスターに勝負を挑まれ、
戦っていくうちにそのメスゴリラのサリアに惚れられてしまう。
さらなる進化でチート体質がインフレし、別人のようにハンサム顔(?)になった誠一は、
進化の実で人間の少女に変身できるになったメスゴリラのサリア、
女冒険者のアルトリア、進化の実でロバから人間に進化したロロア、幼女暗殺者のオリガ、
らに惚れられ、更にはチート能力で魔物の大軍の襲撃から王都を救った英雄になるなど、
いじめられっ子だった以前とは逆に勝ち組人生を進んでいく誠一。
その誠一は、魔物襲撃のときに一緒に戦ったバーナバス老人がバーバトル魔法学園の学園長で、
その学園長から学園の教師としてスカウトされる。
学園教師となった誠一は問題児だらけのクラスを受け持って、学園内部の問題に首を突っ込んだり。
魔神教団が魔神復活のために暗躍しているので、それを阻止するために戦ったりで、
それらの中で「進化の実」の真実が明かされたりするのだった。
【感想】
ブサメンがチートでイケメン化して無敵状態って、真面目に考えても無駄で、
「とってもラッキーマン」みたいなご都合主義ヒーローものだと考えるのが正解なのでしょうか?
主人公のイジメられ体質の発端が自分とは関わりのないイジメを見て見ぬふり出来なかった話ですが、
“そんな心がきれいな設定でも”ルックスと才能を後付チートで全改造しないと、
容姿に恵まれてないと理不尽なイジメから解放されないぞみたいな展開をこの作者は、
「異世界でチート能力を手にした俺は、現実世界をも無双する」でも繰り返してますし、
イジメが大好きなイキった噛ませ犬にザマァ展開をしながら、
真のイケメンや美少女は不幸で恵まれない者を差別しない、理解者に巡り合う展開を好む当たりが、
まるで作者の現実逃避みたいに思えて作者の闇を感じるみたいな?
予算不足かつ大昔の子供向けアニメみたいな画風の1期から作画が様変わりしているのが解る2期。
今回の第1話と最終回での一部のシーンではプロの仕事が見られますし、
女性キャラが、“かんざきひろ”っぽくなってたりで美少女として基準をそれなりに満たしてはいます。
それでありながら、コロコロコミックの読者の如くウ○コネタを好む小学生が思いついたような、
つまらないギャグ尽くしで笑えないのは相変わらず。
「北斗の拳」「ドラゴンボール」「ジョジョの奇妙な冒険」「名探偵コナン」
「新世紀エヴァンゲリオン」など作者はオッサンなのかな?
パロディネタが古かったり手垢の付き過ぎた題材だったりする。
1期から通じてこのアニメのギャグで笑ったことが一度も無いという事実が、作品評価そのままかな。
構成の都合で一部のエピソードの順番を入れ替えているに過ぎない1期に対して、
まず、誠一が受け持つF組の生徒が半分の4人にまで削られている。
学園の生徒である、誠一に恩義のあるウィンブルグ王の3人の子供が登場しない。同じく生徒で、
誠一の教え子でF組の生徒であるブルードの兄のテオボルト・テラ・カイゼル帝国の第一王子が、
原作ではやられ役のクズ悪役な小物でしかないのが、ウィンブルク王の子とキャラが統合されたのか、
見た目がイケメンになり、話の途中で弟への態度を改めるなど原作とは全く別キャラになっている。
1期で登場してた誠一をイジメてた連中とはアニメ2期では存在しないので学園で再会しないですし、
誠一らと敵対関係になる性格クズである男性アイドル3人組も1期と違って登場しないです。
途中にあるクラス対抗のトーナメントも内容が端折られているし、クール後半の展開はほぼアニオリ。
性格の最悪な美形キャラを作って顔面破壊や大怪我で一生後遺症に苦しむ身体にして再起不能にする、
原作者のイケメンに対する怨念みたいな、原作でのザマァ要素が完全破壊されてるかのように、
アニメ2期では1期で登場していたザマァ対象サンドバックキャラが存在ごと削除されていますのは、
もしかしてアニメスタッフが、原作自体がク○だし2期で終わるのが決定してるから、
自分らの好き放題作り変えて終わらせてやろう!みたいな?
全く別物のアニメになってしまいましたね。
それでいて、原作者がモヒカンホモ野郎役の声優としてノリノリで原作レ○プアニメに出演してる。
微妙に上手くて、小説描くより声優のほうが向いてるんじゃないか?とネットで言われていますな。
魔神教団の連中も原作ではただのクズで主人公に踏み潰される役でしかないのですが、
アニオリで四天王を一人づつ掘り下げて彼らの心の闇を晴らしていく話。
いや、こいつらは普通に学園生徒モブを殺してる団体なので、掘り下げが安っぽく見えるかな?
心が可愛そうな人たちだから敵だけど救済しようって感動風エピソードにしているのですが、
簡単に改心する当たりにちょろい連中に見えてしまって誰得展開なのか疑問ですなあ。
原作では四天王で主人公に最初に雑魚のように倒される、沢城みゆきボイスのショタキャラなんか、
アニオリで重すぎる悲劇的な過去を背負わせた上でラスボスに昇格させて、
最終回のギャグ展開で心を救られっちゃってますし、
悲劇の過去を主人公肯定の道具にされてるのと、展開のためにキャラを弄んでるような話に、
素直に感動したりギャグで笑ったりするのには抵抗が強いものでしたな。
冒険者ギルドのロリコン二刀流剣士が、
テレビ的には幼女専門ストーカーはまずかろうとおしゃぶり男にキャラ変といった、
一部の設定変更以外は原作通りにやった1期にしても、
ザマァ要素を除去して主人公の真の価値はチート能力でなくて心の優しさだ!みたいな主張で、
アニメ独自色を強くして原作から大きく変えてしまった2期にしても、
どっちに転んでもヤ●カンの演出のように展開がチープ過ぎて、面白くはなかったですね。
原作に思い入れ皆無なので改変についてはどうでもいいですし、
肝心のギャグが最初から最後まで滑ってるので、拷問のようなアニメでした。
今放送中の同じ原作者の「異世界でチート能力を手にした俺は、現実世界をも無双する」
を観る前段階としての視聴ですが、
合計2クールが全く無駄な虚しい時間で、人にオススメできないと思いました。
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。