てとてと さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
和製インディージョーンズ?超古代オカルトロマン大乱戦。面白いけれどゴッタ煮詰め込みが過ぎる
1987年の86分ほどのOVA。
主人公の考古学者が超古代の秘宝?人類滅亡の危機?に巻き込まれ、米ソ日の政府軍やら邪馬台国?密教?やらの諸勢力相手にアドベンチャー。
【良い点】
話の内容が旧約聖書やらユダヤやらラスプーチンやら邪馬台国やら空海やら2600万年彗星?ネメシス周期絶滅説やら、とにかく80年代に流行った?オカルト要素てんこ盛り。
これに主人公が古代インド哲学?「ウパニシャッド」の異能使ったり、ヤクザ剣豪やら密教異能者(星方武侠アウトロースターの海賊ギルドの和製版ぽい)連中とか、オリエンタルなオカルト多く、一部の海外視聴者に受けそう。
主人公の人となりとか、超古代秘宝巡るスペクタクルとか、多分インディージョーンズの影響がありそう。
悪女ヒロインとのハリウッドぽい小洒落た会話劇とか、旧約聖書その他を引用した知的(中二病的?)会話も良し。
全体の話は主人公たちが秘宝追う過程で対抗勢力たちの抗争に巻き込まれる流れで分かり易くテンポも良い。
敵対勢力が多いが、話の構図自体は単純なので特に見づらくはない。
主人公が飄々とした女好きのタフな中年男性で面白味あり。
実はCiAのエージェントだった美女、実は卑弥呼だった奥ゆかしいヒロインのミヤビなど女性陣が可愛い。
主人公を慕う学生ミーナと、ミヤビのラブコメ修羅場も雰囲気和む。
実は卑弥呼?で悲しき宿命で孤独だったミヤビが主人公に惹かれる悲劇ラブロマンスも良かった。
人類滅亡回避の鍵である秘宝が、米ソの対立で失われる、東西冷戦の時代背景で、人類の愚かさ的なテーマも。
作画は80年代OVAとして申し分なし、声優陣も豪華。
【悪い点】
良い点とも裏腹、B級オカルト要素を詰め込み過ぎていてカオス。
個々の要素の掘り下げは浅く、とりあえずオカルト全乗せなノリ。
勢力がゴチャついている割に話自体は単調。
主人公自身は主体的に動いている割には、状況に流されているように見えがち。
主人公の教え子ふたりの見せ場が無い。
主人公とミヤビのロマンスも主人公視点では掘り下げ不足だったり、終盤共闘するラスプーチンの子孫もカッコイイ見せ場はあるが唐突感。
女性エージェントやヤクザとか、見せ場はあるが物足りず。
主人公も序盤は魅力がありそうでいて結局そうでもないというか、詰め込みの弊害か他キャラとの交流が弱い。
ラストが微妙。
結局ヒロイン死亡?かつ俺たちの戦いはこれからラスト?
【総合評価】5~6点
面白いんだけど、詰め込み過ぎと内容の浅さでB級作品な印象。
なんとなく日本の視聴者よりも海外の人に受けそう?
評価は「良い」