tinzei さんの感想・評価
2.7
物語 : 1.5
作画 : 2.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
割り切って轟沈祭りの方がある意味宣伝にはなったと思う
艦これユーザーだけど、前作の劇場版がやった時にはもうやってなかったから、かなり知らない艦が増えた、というか今回出てきた駆逐艦の半分以上は知らない艦…。
リメイク(正確に言えばリブート)作品で、ストーリーは前作と違って史実に沿った話。
前作も赤城のフラッシュバックだったり深海吹雪の発言で多少の匂わせはあったけど、今作は最後の展開以外細かい編成まで完全に史実通りに描いてる。
しかもその史実も日本が負ける直前ぐらいの時代を描いてるから、おふざけ要素のあった前作と違ってかなりシリアス(悲壮感)な雰囲気だけど、何故か轟沈するシーンはない。
山城・扶桑にしても史実だと沈んでるはずなのに、今回は艦娘として活動できなくなっただけで命は助かってる。一応作中の発言から轟沈設定はあるみたいだし、最後の展開は轟沈ととれなくもないけど、前作の如月みたいなシーンはないから、少しちぐはぐな展開に思える。まあ前作の批判を考えれば仕方ないのかもしれないけど、さすがにこのシリアスな雰囲気なら荒れることもなかったんじゃない?
ストーリーにしても全体的に分かりづらい。いきなり時雨視点の話が始まって、何を目的に戦ってるのかも分からないから、最終話で命がけの戦いに挑むって言われても感情移入できなくて決戦って感じがしなかった。
それと最後の展開は何?意味の分かんない主張を入れるくらいなら「時雨轟沈…バッドエンド!」で良かった。
しかもせっかく出した海外艦も中途半端に出したせいで大した役割もなく終わった。二期って聞いて「海外艦は出るだろうな」と思ってたけど、海外艦を出すなら安易に史実に手を出すべきではなかったし、史実をメインにするなら海外艦を出すべきではなかった。
作画に関して、パッと見キレイになった気がするけど、デザイン自体が良くなっただけで、動きとか爆発は少し手抜きに見える。ただ放送が遅れた最終話の戦いのやられ方は良かったから、おそらく納期に合わせるために仕方なく手抜きをしたんだと思う。
良かった点として、艦娘が改装する瞬間とか色んな兵装を使うシーンが細かく描かれてたのは良かった。
前作はファンタジーで誤魔化すシーンが目立ったけど、今作は機械的な描かれ方をしていて観てて楽しかった。ただ換装の瞬間を妖精目線で描くから視聴者からすると某MS風の換装に見えるけどw
それとToshiの歌は雰囲気と合ってたからそこだけは評価できるけど、Toshiとか京本政樹を起用する暇があるなら、ちゃんと放送して欲しかった。
結論として、当初は作画ミスがネタにされてたけど、終わってみると物語の低評価が目立ったからそれが全てだと思う。アニメの場合アニメーションで観れるパターンもあるけど、上で良かった点として挙げた兵装なんて万人受けするわけもないし、おそらくまたブームに火を付けたかったんだろうけど、だったら史実に沿わず、前作のカレー回とまでは言わなくても、今作であった雪風と温泉で会ったときのような日常話を1話まるごと使って物語に入りやすくするか、シリアス一辺倒を覚悟で史実に沿って艦娘たちを順当に轟沈させるべきだった。