Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
神様から与えられた第二の人生は――自由きままな農業生活、個性豊かな村人たち スローライフ・農業ファンタジー開幕!
この作品の原作は未読です。
「異世界のんびり農家」というこの作品のタイトル通り、紆余曲折や波乱万丈という展開が決して多い作品ではありませんが、私にとってメッチャ安心して見ていられる作品でした。
冬アニメのレビューはこれからが本番ですし、現在進行形で視聴している作品も少なくないのでレビューが終わるころには変わっているかもですが、現時点では天使様と互角に競えるほど評価の高い作品になりました。
孤独な闘病生活の末、命を落とした街尾火楽(ヒラク)。
神様から第二の人生を与えられ、念願の農業生活を始めようと意気込むが……
身体一つで送り出されたのは、魔物だらけの深い森のど真ん中。
頼りになるのは、前世で得た知識と、神様から授かった「万能農具」の力のみ。
それでも試行錯誤しながら自分の土地を切り拓いていく火楽のもとには、
吸血鬼やエルフに天使、果てはドラゴンまでが集い、やがて彼の住処は村へと発展していく。
のんびりほどほど賑やかに、楽しくドタバタ和やかに、
笑顔の絶えない異世界農業ライフ、「大樹の村」へ、ようこそ!
公式ホームページのサマリーを引用させて頂きました。
この物語の主人公は街尾 火楽。
訳あって神様から第二の人生として異世界に転移して貰った訳ですが、彼がここに行く着くまでは、ただただリアルに存在する闇が深かったと言うべきなのでしょう。
神様から「病気にならない身体」「人が少ない場所での生活」「農業がしたい」という3つの願いを叶えて貰い…物語が動いていきます。
神様は街尾 火楽の願いを忠実に叶えてくれました。
特に「人が少ない場所での生活」がポイントで、本当に人っ子ひとり現れないんです。
たまに姿を見るのは森に生息する動物とは程遠い異形の存在ばかり…
だから、2年目の冬に最初に迷い込んできた来訪者が来た時には、視聴している私も思わず嬉しくなりました。
そう、人との付き合い方を始めとする様々なモノが多様化されている中、自分以外の存在を感じることができるのは、素直にありがたいことだと教えてくれる作品でもあると思いました。
これは、現代社会において単に独り暮らしをしているのとでは雲泥の違いがあります。
上記の独り暮らしは、自分が積極的に関わる必要のある人が少ないだけで、周囲には沢山の人がいます。
お腹が空いてコンビニに行けば店員がいるし、ネットの中にだって友達を作ることができます。
ところが火楽の場合は、周囲に存在すべき人間が皆無なんです。
言い換えると、これまでの生活に欠かせなかった自分以外の存在を感じることが出来なかったんです。
これって、絶対寂しいと思うと共に、人が独りじゃ生きていけない何よりの証だと思います。
気が付いたら、火楽の周囲はたくさんの人で溢れかえっていました。
この村にやって来た経緯もバラバラ、人種だって色々なのですが、ここでは自分の果たすべき役割を全うし、美味しいご飯とお酒に舌鼓を打ちながら仲間との談笑にふけっていく…
改めて考えると最近あまりお目にすることのない「古き良き時代」の風景が
そのまま残っているみたいな気がしました。
だから安心して視聴できたのかもしれません。
有事の際に家長が踏ん張るのも個人的には高ポイントでした。
まぁ、多少反則的な面は否めませんが、火楽のこれまでの生き様を踏まえるとこれも結果オーライなのでしょう。
キャラデザも私好みで視聴意欲が掻き立てられました。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
オープニングテーマは、ルールーシー=ルー(下地紫野さん)& ティア(洲崎綾さん)による「Flower Ring」
エンディングテーマは、緋月ゆいさんによる「Feel the winds」
1クール全12話の物語でした。
原作のストックは現時点で14巻あるそうです。
この第1期でどの程度ストックを使ったかは分かりませんが、是非とも続編を制作して欲しいと思います。
その頃には…今はあまり感じませんでしたが、よりハーレムっぽくなっているのかな^^;?
そこを含めて楽しみにしています!